書名:アウトリミット
著者:戸梶圭太
出版:2005年02月 徳間書店(徳間文庫)
ISBN:4198922004
価格:661(税込)
東京出張での移動中、横山秀夫の「顔 FACE」という真面目な警察小説を読んだ直後にコレです。
メインの登場人物が刑事や警察官僚なんですが、どいつもこいつもイカれてるんで、「顔 FACE」と比べてものすごいギャップ。
戸梶圭太の小説を最初に読んだのは「赤い雨」でした。
赤い雨を浴びた人々が「悪いヤツ」にブチ切れてリンチするようになるって話で、日頃から不満に思っている連中をブチのめしてくれる話なので痛快です。(後半ヤリ過ぎだけど)
その後「溺れる魚」や「闇の楽園」を読んで「戸梶圭太のストーリーってタランティーノだなぁ」という感想を持つようになりました。
キョーレツなキャラが次々に出てきて、滅茶苦茶で暴力的な話がノンストップで同時展開してって、最後に「そんなんアリか」みたいにうまくいって終わり、みたいな。
アウトリミットもなかなかタランティーノでブッ飛んでて、19時までに取引できれば3千万円もらえるメモリーを巡る争奪戦です。
結局そのメモリーの中身(データ)が何だったかは最後まで分からないままですが、面白かったです。
このアウトリミットも「溺れる魚」みたいに映像化して欲しいです。
ちょっと血なまぐさいけど、バカバカしくって楽しい映像になりそうなので。