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高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

作開

2022-04-20 17:33:37 | 日記

私が居住している地名は、北海道寿都郡黒松内町字南作開といいます。ミナミサッカイと読みます。 北海道の地名の多くはアイヌ語起源と言われています。

寿都(すっつ)は、ニシン漁で栄えていた様子から寿の都と当て字したようにもみえますが、shuttuは、アイヌ語で植物の「葦ヨシがあるところ」それは河畔や河口の湿地帯にたくさん生えていて、家(チセ)の茅葺などに使われてその刈場としていたのでしょう。黒松内(くろまつない)は、針葉樹のクロマツから由来と勘違いされますが、これもアイヌ語由来で クル(アイヌでない人・・つまり和人)のマツ(女)が住むナイ(沢)が語源です。 

では、作開(サッカイ)は? 

我が地から寿都湾・海までは直線距離で4,5kmほどしかありません。その海はかつてはニシン漁が盛んで最盛期には道内内陸ばかりでなく本州からも数多くの出稼ぎ人が来て漁や加工品づくりをしていました。その多くの人口を養うために肥沃な川沿いの平地部を、漁師の親方一族が私財を投じて小作人を雇い農地化しました。幕末明治初頭には、会津を追われ岩手北部へ斗南藩となり、さらに北海道へ追いやれた武士残党が農業をして居着いたという話もあります。

なので・・、和人が土地を開いていったということで、「作開」は和名であると思っていました。

しかし、この時期になると、いつも感じる(前にも書いたこともありますが・・・)のですが、実はこれもアイヌ語起源ではないかと考えるようになりました。

数年前にアイヌ語を研究している方の話を聞いたのですが、地名の語源をさぐるときには、その漢字の今の読み方(発音)だけでなく、漢字を音読みや訓読みをすると元々のアイヌ語がみえてくるという話を聞きました。 その方法で読み解くと・・

作開(現在の読み方はサッカイ)ですが、サクヒラと読むと・・、Sakku(夏)、ヒラ→ピラ(崖)→ 夏に崖になるところ と解読ができるのでは?と思い当たりました。  写真を見てください。 当地を囲む山です。 雪が消えてくると黒い岩肌,崖が見事に現れてきます。 まさしく、夏に崖になるところです。

だから、Sakku-pira  → さくひら →(漢字をあてて 作開) 本来はこう読むべきだったのですが、音読み変形してしまって、サッカイとなったと、私は考えています。

 

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