本流にひとつも堰堤がないという奇跡的な河川、朱太川は黒松内の行政域の流域を形成する河川でもあります。下流域は寿都町行政域でもあり、田畑が広がってもいます。 過去に何度かの大水があり、河川改修は土手を作ることで治水が行われてきましたが、ここ10年来は河口部分から「河道掘削」というのでしょうか・・、本流の両岸を掘削して川幅を広くする(水路=河道)を作るという方法が取られています。寿都町行政域はその治水工事が終了し、その上流の黒松内町行政域の工事が始まろうとしています。
環境、生物多様性保全を町是としている黒松内町なので、この河川工事に対する「待った」をかけ、河川管理者である北海道に再度?の検討のお願いをし、学識者を委員とした検討委員会が昨年来開催されていました。 今回は、事実上の最終検討会でした。その様子を傍聴して来ました。
結果としては、従前どおりの計画で、「河道掘削」が行われ、土手の内側の発達した河畔林を「極力保全しつつ」伐採し、河道を掘り、適度な冠水により樹木繁茂を抑制するという工法が採用されることになりました。 ただし、現工事終了地点から1Kmほど上流の湯の沢川出会いまでとして、自然に対する工事の影響を3~5年程度モニタリングし、その後の上流への工事影響を考えるとの付帯決議がされました。
地域住民の財産と安全を守るために必要なことでしょうが・・・、これまでの工事でもカワセミが見られなくなりましたし、環境への影響は多大でしょう。 一方ではその折り合いをつけなければならない・・・・。 より慎重に工事を進めるということでは、これまでの河川改修治水工事においては、環境配慮型工事として、ある一定の前進はあったかな・・、とも思います。
しかし、いったい、誰がどのようにモニタリングをするのだろう・・・・???