◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「批判の嵐が巻き上がった」って?

2019-02-03 12:41:17 | 言葉についてあれこれ
                                  ついてる

 「共演者からは批判の嵐が巻き上がった」(2018/7/22 11:42 スポニチアネックス)って、そんなにすごかったのか? 竜巻みたいだった? なんてね、冗談ですよ。批判、世論、反対運動、そういうのは「巻き起こった」です。「嵐が巻き起こる」なんて、アニメやドラマでよく聞くキャッチコピーでしょ!?
 「直撃LIVE グッディ!」で「(生ビールをコンビニで)たしなめるということで」と言った立本信吾アナ( ̄д ̄)! わざわざビアガーデンなどに行かなくてもコンビニで生ビールを手軽に飲めるという話で、立本アナはそういう意味で「たしなめる」と言ったようなのですが、「たしなむ」はそういう意味ですか? ひょっとして、「あまり酔わない程度に軽く飲む」といった意味だと思ってる?
 例えば、ある人が「俳句をたしなんでいる」と言ったら、本当は名人級だけど控えめに「まぁ、趣味程度に少しばかり・・・」と言っているようなイメージでしょうか。「たしなむ」は、好きなことをする、心掛ける、慎む、という意味で、本人は「俳句がとても好きで、もう長いこと楽しんでいます」と言っているのかもしれません。少なくとも、手軽に飲めるとか簡単だとかいう意味はありませんよ。
 「ウェークアップ!ぷらす」で「とんでもありません」と言った諸國沙代子。アナウンサーなら「とんでもないことです」と言って! 「とくダネ!」で「山根会長の激怒を買ってしまった」と言った森本さやか。アナウンサーなら、「山根会長の怒りを買ってしまった」もしくは「山根会長を激怒させてしまった」と言って!
 2018年8月6日放送の「報ステ」、記録的な大雨で冠水被害が出た地域のリポートをしていた人が、すでに水はすっかり引いていたのですが、車の中をのぞくとハンドルの高さまで泥で汚れていて、「うわっ、中まで泥びたしになっています」と言いましたよ、自由ですねぇ ┐( ̄д ̄)г。「水」なら「水浸し」ですが、「泥」ですからね、「泥まみれ」か「泥だらけ」でしょ!
 「世界ふしぎ発見! メアリVSエリザベス 美しく哀しき2人の女王の物語」のナレーション、ナレーターは真地勇志。もちろん原稿を書いた人もいけませんが、そのまま読むナレーターもナレーターです( ̄д ̄)! 「スコットランドの国民たちは歓喜した」「孤島に浮かぶ城に幽閉されてしまう」「その一挙手一投足は全て監視の目で見張られていたのだ」「イギリスの情報機関、通称、MI6」って?
 「国民たち」ではなく「国民」。レーベン湖の真ん中に浮かぶ孤島にあるロッホレーベン城ですから「孤島に浮かぶ城」ではなく「孤島に建つ城」あるいは「孤島にたたずむ城」。「監視の目で見張られていたのだ」ではなく「監視されていたのだ」か「見張られていたのだ」。「情報機関」は・・・、最近は「諜報機関」とは言わないのかな? 「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」を見ても、「MI6」は「諜報機関」でしょ。
 「『お母さんは、ブロックチェーンって知ってる? 量子コンピュータのことは?』などと母親に詰問する。質問に窮した母親を見て、少年は不機嫌な顔でブロックチェーンとは何かを説明し始める」(2018/11/9 12:16配信 ハフポスト日本版)って( ̄д ̄)! これを書いた人、もっと国語を勉強する必要がありますね。
 「母親に詰問する」ではなく「母親を詰問する」です。「詰問する」は、無理にでも返答させること、問い詰めること、ということは、この少年が母親に対して求めているのは「答え」です。母親は「質問」に窮しているのではなく、返す「答え」に窮しているのですよ、「答えに窮した母親を見て」でしょ!
 「この先は人がふみいらない山」は「奇跡体験!アンビリバボー ディアトロフ峠事件60年目の真実」で聞いたナレーション。「ふみいらない」を漢字で無理やり書くと「踏み入らない」でしょうか。本来は「ふみいれる」ですからね。中に入るという意味ですが、踏み入れるのは「足」です。「この先は人が足を踏み入れない山」でしょ!
 「聖澤先生はそれを気に入ってないんだと思う」は、「SUITS/スーツ」(脚本 池上純哉)#7で玉井伽耶子(中村アン)が言ったセリフですが、「それが気に入らない」という意味です。え、同じだろって? いいえ、「気に入ってない」ではなく、明らかに「気に入らない」なのですよ、それをなぜ「気に入ってない」と言うのか、不可解です。
 「SUITS/スーツ」は最後まで見たのですが、矛盾だらけ、ありえないことだらけで、ずーっといらいら。特に鈴木大貴がひどくて、共感できる点は皆無。鈴木を演じた中島裕翔まで大嫌いになりました。最終話にも腹が立って腹が立って o(`д´)o! 甲斐正午(織田裕二)と蟹江貢(小手伸也)が面白くて、そこだけを見たくて見ていましたから、それがなかったらすぐに見るのをやめていました <( ̄д ̄)>。

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