◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

脈絡なく出てくる変な言葉。

2007-05-04 11:59:42 | ディクテーションについて
               うぉ~すっきりしたぁ
 ほかの人が入力作業したものを見ると、面白いというか、悩むというか、あまりひどいと大変苦しむことになりますが、変なことがいろいろあります。雇用創出なのに「雇用喪失」、意味が逆になっています。新産業創出なのに「新産業総室」、うーん、これは微妙ですが、後で話がおかしくなってくるはずです。アレルギー減感作(げんかんさ)療法なのに「アレルゲン観察療法」、減感作療法を知らなければ「観察療法」はありえるかなぁ。声援を送るなのに「1000円送る」、お金のほうがありがたいかもしれないけれど、たった1000円では・・・。承認基準なのに「賞味期限」、食品の話だったので、これはありっちゃぁあり、とはいえ、間違いは間違い、話の前後が微妙につながりません。
 これは何をどう聞き間違えたのか全く分からないのですが、突然「便所」が出てきてびっくり仰天したことがあります。都会のキャリアウーマンへのインタビューで、仕事で頑張っている毎日の様子が語られていたのですが、当然のことながら、「便所」なんていきなり出てくるような話の流れではありませんし、かりにそういうことを言うとしても「トイレ」であって、今どき「便所」なんて言う人はいませんよね。ましてや、これはインタビューで、初対面のインタビュアーに語っているわけですから、スマートな都会のキャリアウーマンがいきなり「便所」なんて言わないでしょ! それでも「便所」と入力して、明らかにおかしいのにそれで平気でいるのですから、日本語センスという以前の問題でしょう。
 それから、1月21日の記事に思い込みは恐ろしいということを書きましたが、関西弁っぽいアクセントながら、言葉そのものは標準語で「ほんとにありがとぉ」なのに、「ほんまにおおきに」と入力してあったことがありました。その作業者は、話者が関西出身だから関西弁でしゃべっている、関西弁だから「ほんまにおおきに」だと思い込んでいる、だからそう聞こえたのでしょうね。いやはや、思い込みというのは本当に恐ろしいものです。耳から入ってくる情報を見事に狂わせるのですから、ディクテーションに限らず、日常の会話でも、その人その人の考え方、ものの見方、持っている知識、物事に対する姿勢などがかなり影響しているのでしょうね。「~と言ったでしょ」「~なんて言わないよ」という争いは永遠になくなりません。

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2 コメント

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がんばってください。 (三日月美智留)
2007-05-28 14:50:09
さいとうさんから教えてもらって、治納さんのブログ見つけました。自分とは違う言葉に対する思い入れがおもしろかったです。がんばってください。
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ありがとうございます。 (治納由気)
2007-05-29 10:36:53
このごろ、言葉については、ベースが違うと同じ言葉でも聞こえ方がまるっきり違ってくるのではないかと思うようになりました。ニュアンスとか微妙な差ではなく、意味が逆になるぐらい、受け取り方が違うのです。本当に難しいと思っています。
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