◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「彼女に不幸が襲う」って?

2013-06-23 09:36:50 | 言葉についてあれこれ
                                襲いかかる直前?

 問題です。「彼女○突然の不幸が襲う」「彼女○突然不幸が襲いかかる」「猛獣が人間○襲う」「猛獣が人間○襲いかかる」、○に入る助詞は何でしょうか。どうですか、入れてみました? 「彼女に不幸が襲う」というナレーションを聞いたことがあるのですが、正しくは「彼女を不幸が襲う」です。「彼女を突然の不幸が襲う」「彼女に突然不幸が襲いかかる」「猛獣が人間を襲う」「猛獣が人間に襲いかかる」ですね。
 助詞をちゃんと言えない、書けない、そんな日本人が本当に多くなりました。「無償の援助してくださった」という「世界・ふしぎ発見!」で見たテロップ、一体なぜこうなるのかと不思議でたまりません。「無償の援助をしてくださった」もしくは「無償で援助してくださった」、これぐらい書けない人がなぜテロップを書いているの?
 「自宅と事務所の往復する」という「みんなの家庭の医学」で見たテロップ、このときのナレーションは「自宅と事務所の往復をする」でした。ということは、テロップ入力作業者のミス? 「自宅と事務所の往復をする」もしくは「自宅と事務所を往復する」が正しいわけですが、作業者は日本人?
 「アサリたっぷりの入ったうどん」というテロップ、どういう番組で見たかは忘れたのですが、これもおかしいですね。通常は「アサリがたっぷり入ったうどん」です。若い女性でも「アサリがたっぷりぃ~」と言うでしょ。「アサリたっぷり」と書きたいのであれば「~の入った」が余計で、「アサリたっぷりのうどん」でいいのですよ。
 一般の人も「的確なご回答頂きありがとうございます」なんて書くのですからねぇ、「1000年後には日本人はゼロになる」とテレビ番組の中でだれかが言っていましたが、日本語が地球上から消えるのはもっと早いでしょう。「的確なご回答」と書いたのなら「を」が必要で、「的確なご回答を頂き、ありがとうございます」です。
 「ごかいとういただき」だったら「的確に」です。そして、「ごかいとういただき」の場合は「頂き」ではなく「いただき」で、「的確にご回答いただき、ありがとうございます」となります。見ていただく、ご覧いただく、お読みいただく、補助動詞の「いただく」は平仮名で表記するのがいいのですよ。
 足りないかと思えば、一方では余計な助詞も見聞きします。「車両をどのように処理をしたか」という「池上彰の学べるニュース」で見たテロップ、「地下に避難をしていた大統領に」という映画紹介番組のナレーション、最近本当に多くなりましたが、「処理する」を「処理をする」と書く、「避難する」を「避難をする」と言うパターンです。普通、最初に「車両を」と書いたら「処理する」と書くでしょ~┐( ̄д ̄)г。

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