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◆ちゃんとしゃべれ! 治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

さすが、イチローは言うことが違う!

2007-07-15 22:03:56 | 言葉についてあれこれ
                   これは頬袋から出したのよ
 野球には疎くて何も知らない私ですが、イチローという日本人の選手がアメリカで活躍しているということは少し前から耳に入っています。記者の「ヒットが出ましたね」という言葉を、「ヒットが出た、のではなく、ヒットを出したんですよ」とイチローが訂正したということを聞いて非常に驚きました。こんなすがすがしい、きっぱりした発言は実に久しぶりです。自分たちが汚しても「汚れた」、茶碗を割っても「割れた」、倒産寸前の会社を頑張って再建しても「立て直りました」などと言う人が多いこの世の中で、「ヒットを出した」とは、本当に素晴らしいことです。
 美しい自然を映し出してくれる番組をじーっと見て、いいこと言ってるなぁ、そうだよなぁと思いながら真剣に聞いていると、しっとりした声で「雪の下で花を咲く準備をして」なんて言うのですから、変な日本語アレルギーの私はひっくり返ってしまいます。もうずっと、青い空も、美しく輝く星もながめることができず、なかなか「しみじみする」ということができないわけで、何だかかさかさしてきました( ̄д ̄)ゞ。
 さて、「茶漉しを使うと、小麦粉が薄くまんべんなくつくことができますね」というのはどうですか。正しくは「小麦粉を薄くまんべんなくつけることができますね」です。「小麦粉が薄くまんべんなく」なら、「つきます」と続けるしかありません。ヒットを出すことができる、そのためのトレーニングをちゃんとやっているから「ヒットを出した」と言えるのでしょうね。超ラッキーでたまたま、ということなら、「ヒットが出た」と言うしかありません。
コメント
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