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気の向くまま日記

気の向くまま綴っています

痛みと硬さの原因は

2010年10月08日 | 臨床日記
学生時代に体操選手だった女性。そのころ足の付け根や腰を痛め、柔軟だった体が曲がらなくなり、痛みも10年以上ずっと取れないということでした。



何度か施術を重ねていくうちに、痛みはだいぶ楽になっていったものの、開脚して前屈すると、以前は胸までピッタリついていたらしいのですが、足腰にツッパリがでて半分くらいしか曲がりません。

施術後はだいぶよくなるのですが、次に来たときにはまた硬くなっている、ということでこういう場合は、日常的な体の使い方に問題があるんですね。

一度痛めた経験があると、無意識的にそこをかばおうとする動きが働くことがよくあります。
自分の意思としては『体を曲げよう』としているのですが、体を曲げると痛いという恐怖心が働いて、無意識的に『曲げまい』とする反対の力で突っ張ってしまうのです。そのことで筋肉が緊張状態になり、硬さや痛みがいつまでも抜けないのです。

車にたとえれば、アクセルとブレーキをいっしょに踏んでいるようなものです。これを続ければ、エンジンもブレーキも壊れてしまいますよね。



そのことを本人にしっかり理解してもらったところ、次回来てもらったとき、
「先生!わかりました!」
と開脚、前屈して見せてくれ、ペタリとからだ全体が床に着くではないですか!

本人曰く、腰の奥の筋肉のある部分に力を入れていたのがわかったので、そこの力を抜くとスッと曲がるようになったということでした。

痛みや硬さは自分自身で作り出していることが多いんですね。