日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

次世代の乗り物になるのか?

2009-06-19 22:00:28 | ビジネス
中日新聞のWEBサイトに次世代交通「i-REAL」実用化 中部空港で警備、案内という記事が掲載されている。
トヨタの新しい「乗り物」を試験的に、中部空港に配備し、警備や案内などに使うというコトのようだ。

おそらく「とりあえず、試験的に」というコトでの、配備だろう。
その後、「状況を見て市場に」なるというのは、想像できる。
ところで、この「i-RRAL」の市場は何処にあるのだろうか?
デザインなどから考えれば、障害者向けの乗り物というコトも考えられる。
もう一つは、高齢者向けの乗り物だろう。

高齢者向けの乗り物としては、現在電動四輪車がある。
スズキ自動車が販売している電動四輪車ので、ご存知の方も多いだろう。
この電動四輪車は、交通が不便な田舎では高齢者の足となっているとも言われている(というか、実家に帰るとこのような電動四輪車に乗っている高齢者の姿を見かけることが多い)。
このような電動四輪車の利点は、自動車免許を必要としない点にある。
ただ、お天気の良い日だけにしか乗れないという、不便な点もあるのだ。

この記事にあるように、将来的に屋根などが付くようになると自動車免許が無くては、乗れないようになってしまうのだ(と、記憶している)。
とすれば、「i-REAL」が公道を走るためには、障害者や高齢者が対象とはならない(なりにくい)。
となると、やはり空港などの施設でのみでの利用というコトになってしまう。
それでは、新しい市場を創っていくコトが出来ないし、おそらく利用者も増えないだろう。
それだけではなく、本来であればこのような乗り物を必要としている人たちが使えないコトになってしまう。

新しいモノ・コトが生まれる時には、イロイロな障壁がある。
だが、その障壁を越えて新しい市場を創って欲しいと思うモノ・コトがある。
それがこの「i-REAL」だ。
まぁ、トヨタさんの作るモノなので案外政府も早く動くかも知れないが・・・。

高速道路1,000円効果もここまでか?

2009-06-19 10:32:05 | ビジネス
朝日新聞のWEBサイトに、原油値上がり「夏までに100ドル越え」 石油連盟会長という記事が掲載されている。

我が家が、東名のインターに近いこともあり、ガソリンスタンドが300~500m間隔くらいに並んでいる。
そのため、クルマに乗らない私でもガソリン価格だけは、詳しい。
昨年の今ごろは、1L当たり170円前後だったと記憶している。
それが、リーマンショックなどがあった頃くらいから、徐々に下がり始め、今年の2、3月頃は1L100円程度だったと思う。
今月に入ってからは、120円前後が相場ではないだろうか?
昨年の夏に比べ、大分安くなったように思うのだが、それでもジリジリとガソリンが値上がり始めているように感じていた。
どうやらその原因が、この記事にあるような「投資目的」によるモノらしい。

「各国の金利が下がったため、お金がだぶつき、投資先として再び原油が買われている」というコトのようなのだが、個人的には「お金がだぶついている」感は、まったく無い。
そもそも17日の発表された月例報告の景気の「底打ち」感も、まったく無いのだ。
製造業の一部で、回復の傾向が見られるのかも知れないのだが、スーパーや百貨店で買い物をする人の姿を見ている限りでは、その実感は無い。

そこへ、再び原油の値上げが始まる傾向が見られるというのだ。
ますます生活者の財布の紐は、かたく解けないようになってしまうのでは?と、懸念するのだ。
そして、この原油の値上がりは「景気対策の目玉!」となっている「高速道路1,000円」にも何かしらの影響を与えるのではないだろうか?
いくら高速道路料金が1,000円になったからと言って、1L当たりのガソリン販売価格が値上げってしまえば、そう遠くへは出かけられないだろう。
一つの目安として、平日1,000円以上する近場の行楽地になっていくのではないだろうか?
その理由は述べる必要もない。
「どこまで行っても1,000円は魅力的だが、ガソリン代と相談」というコトになってしまうからだ。

景気対策として、様々な問題が出てきてしまった「高速道路1,000円」も、一時の効果で終わってしまう可能性も出てきたように思ってしまうのだ。



企業が農業を変えるのか?

2009-06-17 21:07:04 | ビジネス
日経新聞のWEBサイトに、とても興味深い記事が二つ掲載されていた。
一つが、サントリー、ホップ農家に資金援助 ビール原料の安定調達狙うという記事。
もう一つが、秋田の酒造30社、酒米を地元農協から調達 コスト1割削減という記事だ。
サントリーは日本国内ではないが、いずれも原料となる農作物を直接買い付けるというコトだ。

目的は、それぞれ「安定調達」であったり、「コスト削減」であったりと違うのだが、他にも大きなメリットがあるように思うのだ。
例えば、食品の安全性という面だ。
企業が直接的に農作物と関わることで、「安心・安全」という点も重要になってくる。
何故なら、今年の初めにあったような、「偽装米」事件のようなコトが防げるからだ。
と同時に、農家側(地元農協側)としても、安定的に農作物を買い取ってくれるという安心感は大きいはずだ。

既に大手ファミレスや居酒屋チェーンなどは、このような活動を進めているはずで、企業によっては実際農業活動をし始めているところもあるはずだ。
ただ、大手ばかりに任せていても限りがあるのも事実だろう。
むしろ、飲料水メーカーや地元企業の集合体が、このような活動をすることでより大きな消費が生まれるかも知れない。
お酒のように、地方によって味が違うモノは、大手酒造メーカーが造るお酒とはまた違った美味しさがあるはずだ。
サントリーのように、原材料の安定供給を目的としているにしても、そのことでその地域(この場合、海外ではあるが)活性化されるだろうし、生活者にとってはほんの少しかも知れないが、ビールが値下がる可能性も期待でいる。
もしそれが日本国内産であれば、それこそ今の「プレミアムモルツ」よりも「よりプレミアム」なビールが飲めるという期待も出来るのでは?

今の日本の農政は、大きな岐路に立っている。
単なる減反政策だけでは、日本の農家は疲弊していくばかりだろう。
であれば、消費する側もアイディアを出して「より安全で安心な美味しい食」を考えなくてはならない。
きっかけは、「安定調達」や「コスト削減」であっても構わない。
少なくとも、今の当てにならない政府よりも、その効果は高いと考えるからだ。

選挙の「ジャケ買い」は無い

2009-06-17 11:50:50 | 徒然
先週末に行われた、新聞社などの「世論調査」。
内閣支持率が、急落している。
急落と言っても、元々余り高くない上に大幅に下がってしまい、一部では「危険水域」と言われているようだ。
内閣としても、自民党としても、今総選挙をすれば惨敗が予想されるという数字だ。
こうなると、与党からは「麻生降ろし」だとか「内閣改造」という声があがる。
麻生さんに総理大臣を辞めてもらって、新しい党代表の元で選挙をし、何とか衆議院で過半数を獲りたいというコトのようだ。
 
このような政治の動きをみていると、政治家は「選挙のために党首を選び、政治活動をしている」という印象を受けてしまう。
実際、民主党の小沢さんを見ていると「政治家」というより、「選挙屋」という気がしてくる。
確かに、政治家にとって選挙は言葉が悪いが「就職活動」のようなモノだ。
落選すれば「政治家」という職業では無くなり、無職になってしまう。
就職活動に熱心な学生以上に熱心な活動をしなくては、ならないのは新卒者などとは比べられないほどのお金をもらい、権力を得るからだろう。
まして、中高年と呼ばれる年代の方たちがほとんど。
落選をして、新たな仕事を得ようにもなかなか難しいだろう・・・というコトも、暗に想像できる。
大学の講師などの職を得られる人などは、当選回数も多く、テレビなどで顔を売っていた人ぐらいだろう。
だからこそ、選挙に有利な「党の顔」が欲しいのだ。

試聴もせずに(レコードやCD)ジャケットだけを見て買うようなコトを、「ジャケ買い」というのだが、まるで「ジャケット(党の顔)を見て、買ってくれ(投票してくれ)」と言っているかのようだ。
先の「郵政選挙」などは、まさに小泉さんの写真をデカデカと使った「小泉改革」というタイトルに、帯には「郵政民営化、賛成か反対か。あなたの(政治)改革度を示せ!」というキャッチコピーが踊っていた「ジャケット」だったのではないだろうか?
そのジャケットを見て、多くの人が「カッコイイ」と思い、買ってしまったという気がしている。

一番の問題は、その中身が「・・・・」だったコトだ。
レコードやCDは、聞かなければ良いだけの話だが、政治は生活に直結することなので、そんなわけにはいかない。
多くの人は、「ジャケットばかりカッコよくても、中身がね~・・・」というコトに気づいてしまったはずだ。
だからこそ、今度の総選挙は「ジャケ買い」だけはしないように思うのだ(というか、思いたい)。
なのに、当の政治家の皆さんは今だにジャケット(=党の顔)で、選挙が決まると思っている。

そろそろ気が付いても良いと思うのだが・・・。


スーパーで皆既日食を見る?

2009-06-16 14:45:51 | ビジネス
讀賣新聞他の新聞各社のWEBサイトに、「ダイエー、皆既日食を中継」という内容の記事が掲載されている(紹介記事は讀賣新聞)。

46年ぶりに日本で見られる皆既日食というコトもあり、ツアーなどは既に完売状態だという。
ツアー参加者の多くは天文ファンというわけではなく、夏休みという時期的なコトも大きく影響しているようだ。
そんなタイミングを考えての、イベントなのだろう。
一応気になって、大手スーパーといわれるイトーヨーカ堂やイオンなども店舗があるのかチェックをしてみたのだが、どうやらダイエーだけのようだ。
だからこそ、このようなイベントは集客という点で大きいモノとなるだろう。

感の良い方なら分ると思うのだが、ダイエーでこの皆既日食中継を見れば、夏休みの宿題の一つは片付くはずだからだ。
親御さんにとっても、わざわざ奄美大島まで行か無くても、子供に中継を見させて、自分は買い物を済ませるという一石二鳥どころか、一石三鳥以上のモノがあるのでは。
そんなトコロにも、集客+販売効果があると考えられる。

そして、この記事を読みながらフッと思ったことがある。
それは、集客力の落ちた商店街の利用だ。
私なども「商店街=物を売る場所」と考えがちだが、空き店舗となった場所に「学童保育所」や「保育園」といった施設を誘致してみてはどうなのだろう?
親御さんたちは、必ずお子さんたちを迎えに「学童保育所」や「保育園」にやってくるはずだ。
そこで買い物が出来ることが、一番便利なのではないだろうか?
子どもたちが遊ぶための場所の確保などの問題があると思うのだが、簡易図書館のような場所も併設し、「読み聞かせスペース」とするというコトもできるだろう。
「読み聞かせ」などのは、平日だけではなく週末に行っても良いイベントなのでは?

「人が集まる」コトで、商売ははじめて活気づく。
そのため、集客力のあるアミューズメント的イベントばかりに目が行きやすいのだが、継続的に行われなくては、集客するコトが難しい。
そのための費用もバカにならないはずだ。
考えてみれば、何もアミューズメント的要素のイベントばかりが、集客の方法ではない。
いつも、何処かしらで人(出来れば、元気な子供たち)の姿がアチラコチラにあることで、人がまた集まってくるというコトもある。

ダイエーの「皆既日食を見る会」(と勝手に名づけさせていただいた)は、意外な効果を出すかも知れない。
そんな気がするのだ。



マンガ×モード=トレンド?

2009-06-15 22:05:09 | トレンド
久しぶりに「VOGUE nippon」をチェックしていたら、特集が「マンガ×モード」だった。
マンガ好き(というより「ゴルゴ13」好き?)の麻生さんが知ったら、小躍りしそうな特集だ。
まして、今や与党内からも「不要論」が出始めた「国立メディア総合芸術センター(別名「国立マンガ喫茶」)」関係者からすれば、願ったり叶ったりという特集企画かも知れない。

マンガに影響されて、デザインを起こしているのか?といえば、決してそうではない(ように思う)。
海外の有名ファッションデザイナーでも、若い世代のデザイナーは日本のマンガなども好きだというコトは聞いたことがあるように思う(といっても、うろ覚え)。
何故なら、日本のマンガそのものが広く海外では認知され、高い評価を受けているからだ。
特に、アメリカやフランスなどでは評価が高いと言われている。
だからと言って、決してマンガをお手本にデザインを起こしているわけではなく、たまたま来シーズンの秋冬コレクションの中にあった、という程度のコトだと思う。

ただ、特集記事を読むと何となく「日本のマンガが海外のファッションデザイナーに、何らかの影響を与えている」様に思えるコトは確かだ。
それが良い悪いではなく、そのような編集になっているという印象があった。

マンガに限らず、世界に通じる創造力というモノが、日本にはいっぱいありもっとそのことに対して社会全体が投資をする時代が来ているのでは?と、思うのだ。
そのモノ・コトに対して、余りにも無頓着で評価をしてこなかっただけなのでは?
その背景にあるのは、「権威」という有り難味のように思うのだ。
言い換えるなら「お上からのお墨付き」の有無のような気がする。

今回の「マンガ×モード=ファッション」も、VOGUEという世界的にも権威のある高級ファッション雑誌(といっても、国内に限りだが)が、特集を組むことで一つの「箔付け」となっているように思うのだ。
ただ、そろそろそのような「箔付け」や「お墨付き」で、判断するのではなく「自分の審美眼」で、イロイロなモノ・コトを判断する時代となっているようにも思うのだ。

VOGUEの特集は、それなりに面白く読んだのだが・・・。





職務目的を見失った

2009-06-15 06:08:56 | ビジネス
昨日「郵便不正事件」で、次官候補と目された局長が逮捕された(紹介記事は毎日新聞)。

この事件の一連の経過については、拙ブログで書く必要はないと思う。
ただ、一滴の水が大きな水紋を作るように、一つの不正事件が発端となり、まったく関係が無さそうに思えたコトにまで拡がっていっているように感じる。

この「局長逮捕」というニュース速報のテロップを見たとき、また「『長いものには巻かれろ』的な中年オヤジだろうな~」と、勝手に想像していた(男性のみなさま、ゴメンなさい)。
ところが、女性であったことにややビックリしている。
というのも、私の知る限りキャリアを積んだ女性は、それまでの社会の既成概念のようなものを打ち破ろうと、正攻法で奮闘してきた人たちが多いからだ。
もちろん、いわゆる「女の武器」を行使し、それなりのポジションを得ようとした女性も知っているが、そのような女性は、途中でみんなどこかへ消え去ってしまった。

私のような民間と公務員とでは、待遇なども大きく違うとは思う。
公務員の場合、「男女雇用機会均等法」が出来る前から、比較的職務的には平等だったはずだからだ。
まして、彼女のようなキャリア組の場合、採用時点で既に「男女差」は無かっただろう。
ただ、この事件だけではないのだが、「人は利権を得ると、職務目的を見失い易くなる」ような気がする。
そして彼女もまた、そのひとりだったというコトなのかも知れない。

「事務次官候補」として、名前が挙がるほど仕事に対しては熱心だったようだが、常に考えなくてはならない「職務目的」ではなく「国会議員」という権力に屈してしまったコトが、残念でならない。
その意味で、公僕として仕事をしなくてはならない公務員が、ある特定の団体や人のために法を犯して仕事をしたのだから、性別とは関係なく逮捕されて当然ではある。

自己益になるようなコトばかり考え、本来の職務目的を見失った事件のような気がする。


違う視点でモノをみる

2009-06-14 07:48:25 | 仕事のコツ
「鳩山総務大臣VS西川社長(と小泉改革支持派?)」の決着は、鳩山さんの事実上の更迭で終わった。
鳩山(弟)さんは、相当意味深なコトバを残しているコトは気になるが。

この「鳩山総務大臣VS西川社長(と小泉改革支持派?)」について、様々な意見があるようだ。
もちろんそれは、様々な立場の違いによって起きる「意見の相違」なのだが、その「意見の相違」というモノを読んでみて、考えるというコトもこの問題を考えるためには必要なコトのように思う。

おそらく一番多いと思われる意見は、拙ブログでも書いてきたような、「問題のすりかえが起きているのでは?」とか「かんぽの宿二束三文払い下げ」の説明責任をしていない西川さんへの疑問といった、意見や考えなのではないだろうか?
ところがまったく違う見方が、日経新聞WEBサイトに掲載されている「BIZ」には、「日本郵政問題の裏にあるもの」というタイトルで、佐山展生さんが文を寄せられている。
ご存知の方も多いと思うのだが、佐山さんはテレビのニュース番組などにゲストとして出演をされている「経済の論客」だ。
コンサルティング会社経営の傍ら、大学院でも教鞭をとっていらっしゃる。

佐山さんが書かれている通り、収益のまったく上がっていない事業を買い取るのであれば、二束三文で買い上げられても仕方ないし、それはある意味当然だという意見は、「当然だ」と考えられる方もいらっしゃるだろうし、「何故それ以前に、経営努力をしなかったのか?」とか、「従業員を含めての一括売却では無く、建物のみの売却を考えなかったコトが問題だ」と考える方もいらっしゃるだろう。

大切な事は、そのような様々な意見や考えがあり、そのことに対して西川さんは説明をしなくてはいけなかったのではないか?というコトだ。
そして何もこのようなコトは、今回のようなコトだけではない。
企業内でも、あるはずなのだ。
問題があるのではなく、「様々な意見や考えを聞いているのか?」というコトだ。

西川さんは、徹頭徹尾「私のやり方は間違っていない」的態度で押し通している。
「聞く耳を持たない」のではない。
「聞く耳を持ちたくない」のだ。
だから、「説明責任」というモノを感じていないし、堂々と「郵政民営化を推進し、土台を作るのが、私の責務だと感じている」と言えるのだと思う。
少なくとも、私にはそのように見える。
そして、そのような思考にある種の危険なモノを感じてしまうのだ。

西川さんのような立場だからこそ、様々な意見や考えに耳や心を傾ける必要があると思うし、ビジネスマンとして当然の態度であり思考だと思うのだ。
何故なら、様々な意見や考えが「事業の方向性を軌道修正」させてくれるからだ。

個人的に西川さんに一種の胡散臭さを感じるのは、西川さんが銀行の頭取時代に起こした「デリバティブ商品と抱き合わせで証券を販売し業務停止命令」を受けたコトがあるからなのだが、銀行出身なら顧客サービス低下を招いても仕方ない・・・と、変に納得もしたのだった。

ホンダ・インサイトの次の仕掛け

2009-06-12 21:10:36 | CMウォッチ
発売当初に比べると、随分落ち着き始めた感のあるホンダ・インサイト。
もちろん、トヨタの新型プリウス発売の影響が大きいのだろう。
しかし、手をこまねいて見ているだけではなかったようだ。
テレビを何気なく見ていたら、今ではすっかりインサイトの顔になったスヌーピーが、チェッカーフラッグを持って登場するテレビCMを見た。

テレビCMを見ていると、どうやら新しい「仕掛け」をしているようなのだ。
その名も「エコグランプリ」
F1のテレビ番組で使われている(?)音楽に乗り、華々しく公道を走る映像が登場するのだが、その内容は、インサイト・オーナー対象のいかに燃費良く走るのか?を競う内容。
インサイト・オーナーという横のつながりを仕掛けることで、オーナー同士のコミュニケーションを図り、インサイト・ファンを作っていくという仕掛けのようだ。

このような「ファン作り」というのは、何もホンダだけがやっているコトではない。
おそらくトヨタや日産でも、WEB上で同じような「顧客の囲い込み」をしているだろう。
ただ、今回の「エコグランプリ」は、インサイト・オーナーのコミュニケーション作りというだけではなく、エコドライブ技術を上げるという狙いもある。
インサイトの性能をユーザーが、自分たちで引き出すという仕掛けがあるように思える。
それにより、オーナー自身にインサイトの魅力を実感し、WEB上に展開することで、より広く多くの未購入者にインサイトの魅力を伝えていくコトも狙っているようだ。

そしてもう一つ注目したいのは、このインサイト・エコドライブのサイトは、インサイトオーナーだけを対象としていないというコトだ。
正しく言うなら、ペーパードライバーはもちろん、私のように運転免許を持っていない人までも巻き込むような仕掛けとなっている。
それが「バーチャルチャレンジ」
いわゆるオンラインゲームのようなモノ(なのでは?)と思われるのだが、今までクルマのHPにアクセスしなかった人たちにもアピールすることで、新規の掘り起こしを狙っているようなのだ。
もちろん新規の掘り起こしだけではなく、「ホンダ」という企業のイメージアップや親しみ度を上げるという意味もあるだろう。

このHPを見て感じたコトは、「楽しく、エコドライブをしながら、インサイトの魅力をみんなで発見し、体験してね!」そんなメッセージを伝えるのが上手で、「ホンダらしいな~」というコトだった。

問題の本質がズレてはいないか?

2009-06-12 13:11:25 | アラカルト
このところ、「鳩山総務大臣VS日本郵政・西川社長」というニュースが、連日連夜にぎわしている。
先日もエントリさせて頂いているのだが、このニュースを聞く度に思うコトがある。
それは「問題の本質がズレているのでは?」という点だ。

まず問題点を整理すると・・・
鳩山さんがご立腹+任命拒否をしている理由とはなにか?
西川さんは、日本郵政の民営化推進をどれだけしたのか?
という点だ。

鳩山さんがご立腹+任命拒否をしている理由は、「かんぽの宿二束三文払い下げ」の説明責任を果たしていない。という一点なのではないだろうか?
そして、西川さんは民営化推進をどれだけしたのか?という点は、「事業を立ち上げた」というコトだろう。
といっても、西川さんが社長になる前に郵政省解体→民営化が決まっていたので、「事業を立ち上げた」というほどでは無いように思う。
推進という点では、事業が立ち上がったばかりなので「分らない」のではないだろうか?
もちろん、民営化に当たっては「郵便貯金の使われ方に問題」と「民間で出来る仕事は民間に任せるべき」という、小泉さんの考えがあったからだ。

と、ここまで書きかけたところでニュース速報が入り、鳩山さんが辞任したようだ。
というコトで、このニュースは今日で決着というコトになるのだが、この話題を端で見ていると、問題の本質が大きくズレているような気がしていた。

というのも、「日本郵政株式会社」の社長さんは確かに西川さんだが、与党である自民党は何故「西川さん=郵政民営化の象徴」と言うのだろうか?という点だ。
「小泉-竹中改革」というラインで、西川さんの社長が決まったと記憶しているのだが、今では「小泉-竹中改革の見直し論」が出始めている。
その改革の象徴であった郵政事業に関しては、見直し論を唱える人たちから意見が出ていないように感じる。
何よりも西川さんは、郵政株式会社の社長さんとして、どんな実績を残してきたのか?という、検証もされていないように思うのだ。
少なくとも、地方、特に田舎ではサービスの低下が激しく、顧客離れが起きているというのは、実家に帰る度に実感するのだ。

なのに、与党の改革派と呼ばれる人たちは「西川さんでなくては、民営化は推進できない」と言い張っていた。
「郵政民営化の象徴が西川さんだから」というのが、その理由のようだが、それは違っているのでは?
「郵政民営化の象徴」は、「事業分割化」であって「西川社長」ではないのでは?
その論点を間違えると、本質を見誤ってしまうように考えるのだ。

それと「かんぽの宿二束三文払い下げ」は、その後一体どうなったのでしょうか?
西川さんとオリックスの宮内さんと、とても懇意な関係があり「お友達価格」で払い下げる内約束でもしていたのでは?と、穿った見方をしてしまうのは私だけだろうか?
そして、もっと穿った見方をすると、西川さん支持を表明していた人たちもそのおこぼれに与っているのでは?と、勝手に想像してしまうのだ。