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34年ぶりの高水準の株価平均。単純に喜べない気がする

2024-02-13 21:07:07 | ビジネス

夕方、速報の知らせがスマホにあった。
何ごとか?と思って見ると、日経平均株価が34年ぶりの高水準で、終値が3万7千円を超えたというニュースだった。
日経新聞:「割安日本」に投資マネー 日経平均、史上最高値視野に  

「コロナ禍」前は、日経平均が2万円前後だったような記憶がある。
その後、政府の方針等でNISAやiDECOと言った、「0金利時代の老後やライフイベント資金の為に」という、個人資産つくりを国が奨励したこともあり、投資信託と呼ばれる比較的リスクの少ない投資をする人達が増えていた。
それは、年金等に対する不安の表れでもあるのでは?と、個人的には感じている。

そんな中、今日の日経平均が3万7千円を超えた、という話題は明るい話題のようにも思えるのだが、日経新聞の見出しにある通り、今の日本は海外の投資家から見ると「お買い得」という状況にある。
「割安」と言われるのは、円安が停まらないからだ。
言い換えると、国際市場の中において、日本は「お値打ちな国」になってしまった、ということなのだ。
お値打ちな理由は、バブル崩壊後も堅実に日本経済を支えてきた様々な産業分野の国際的価値が下がっている、ということでもある。

エントリタイトルにある34年前と、大きく違うところなのだ。
34年前の日本の経済は、どのような状況であったのか?と言うと、自動車産業を筆頭に輸出大国と呼ばれ、円高の状況にあった。
今とは逆で、日本の経済そのものが破竹の勢いが感じられ、それがバブル経済に繋がりはじめた頃だ。
今思えば信じられないかもしれないが、円に対するドルが100円を切り、70円台になった、という頃でもある(と記憶している)。

社会全体がザワザワとし、「お金があることが、最大の価値」のように言われていた時代でもあった。
勿論、そんな時は長く続かず「バブル経済」は、あっという間に崩壊し、都市銀行や証券会社が破綻し、経営統合が当たり前のように行われ、以来日本経済は復活することもなく、34年という時間が過ぎていった、ということになる。

上述したように34年前と現在との大きな違いは、対世界、特に米国に対して日本の経済力が決して強いわけではない、という点だ。
GDPでもドイツに抜かれ4位になってしまったのは、それだけ日本の経済力の低下でもあり、「低賃金で働かせる国」ということにもなってしまった、と考えるべきだろう。
元々日本の工業製品は、性能や品質が高い、ということは知られている。
だからこそ、海外からの投資家からすれば、「安い投資額で、リターンが大きいのでは?」という考えの結果が、今日の平均株価ということになるのでは?と、考えている。

日経平均で史上最高値と、手放しで喜べる状況ではない、ということを理解する必要があると考えている。



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