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遠距離高齢者看護を考える

2015-01-26 22:03:20 | 老親介護

明日から再び、入院中の父の看護のため一時帰省をする。
集中治療室から一般病棟に移ったので、病状そのものは回復しているようなのだが、これから先のことを考えると「遠距離看護」のむずかしさを、ひしひしと感じている。

たとえば「主治医の話」だ。
私自身は大病をして以来、病院に定期的に通うようになり、病気についての知識だけではなく医療者と上手に付き合う(=患者力)を身に着けてきたつもりだが、それを父に理解させるということのむずかしさ。
医療の言葉そのものは、専門用語が多くわかりにくい言葉が多い。
まして、父の世代などは「お医者様にあれこれ質問をするのは、失礼」という考えの世代。
専門用語など、理解ができなくても「ハイ」と言ってしまう可能性のほうが高い。
最近の治療の考えの基本は「患者の意思決定を尊重する」という方向にあるのだが、患者自身が自分の病状を十分理解できないまま「ハイ」という返事をしてしまう傾向が強い、というのも日本の医療現場にありがちなことだと思っている。
高齢者の場合、特にその傾向が強いのではないだろうか。
そのような状況の中で、昨今言われているような「QOL(生活の質)の高い医療」を受けることそのものが、とても難しいと思っている。

もう一つは、栄養面についてだ。
高齢者になると、食が細くなるのは仕方ないことだと思うのだが、それまで「自分が健康である。または、持病と上手に付き合っている」と、自信を持っていた高齢者にとって、命に係わるような病気になる、というのは精神的なショックが大きいように感じている。
実際、父を見ていると自分が心筋梗塞になった、という事実はわかっていても、心筋梗塞になった自分を受け入れられず、精神的ショックから立ち直っていないように感じる。
その為、以前より食欲が低下しているようで、必要摂取カロリーを得るまでの食事の量が取れていないようなのだ。
「必要摂取カロリー」が取れない、ということは体力的な回復が遅れる原因にもなるのだが、食欲そのものを回復させるためにも「病気になった自分」を父自身が受け入れられるよう、サポートする必要でありそのための時間も必要だと思っている。

とはいっても、今の日本の医療では「病気に対する入院目安」のような基準があり、それらの基準をもとに入院日数が大体決められるようだ。
父の場合、3週間という予定になっている。
その3週間で、急性期の治療~自立できる日常生活までの回復治療を行う、というのはとても厳しいような気がしている。
ただ、父の場合早く退院したい、という気持ちが強いようで、「心臓リハビリ」などにも積極的に取り組んでいることが、少しの安心材料となっている。
問題は上述した通り、本人が病気になった自分を受け入れられていないという点と、体力低下。そして再発と緊急時の対応策だ。

短い期間で、どれだけのサポート体制ができるかわからないが・・・。

ということで、拙ブログをしばらくお休みいたします。





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