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予算立ての発想を変えてみては?-省庁の無駄遣いと国益-

2007-12-20 22:05:49 | 徒然
今日の新聞各紙に、一般会計83兆円 新規国債小幅減 予算財務省原案が掲載されている。
「選挙目当てのばらまき予算」などと言われているが、ここでもう一度「予算」そのものについて考えてみてはどうなのだろ。

この予算をざっくりと見ていると、「高齢者医療」など予定されていた生活者の負担増が一見見送られたように思えるのだが、それよりも毎年問題になる「官庁の無駄遣い」の見直しは一体どうなっているのだろう?
普通の家庭では、限られた収入で何とかやりくりをするために、「無駄遣いの洗い出し」をしている。
事実、主婦向け雑誌の多くには「やりくり食費の節約術」などが、毎月のように特集されている。
ところが、官庁の無駄遣いとなると果たしてどうなのか?

政府予算というのは、ある程度決まった税収と言う「国の収入」からそれぞれの、省庁という費目に予算が振り分けられる事だろう。
その管理をしているのが、財務省だとすれば財務省がまず取り組まなければならないコトは「無駄遣いの見直し」であり、「無駄遣いをさせないコト」なのではないだろうか?
外国為替資金特別会計から一般会計への繰入額が、前年度から2千億円増える理由として「米国債などからの利益が多めに見込める」などと言っているが、「サブ・プライムローン問題で世界から信頼を失いつつあるドルに、利益が多く見込めるなんて本当なの?」と思わざる得ない、収入アップを見込んだ予算を立てているような気がするのだ。

何よりも先日、「薬害C型肝炎和解」を拒否した原告団の患者さん達の「生きる権利」などを軽んじて、自分たちの無駄遣いを見直す事もしないと言うのは、「違うんじゃない」と言う思うのだ。
自分たちの権利・利権だけは大切だけど、それを支えている税金を払っている生活者の権利・利益は関係ないという印象しかもてない。
これでは「権利を主張すれども、義務は果たさず」と言う気がする。

「国益」と言うことばがあるが、「国益」=「自分たち(省庁)の利益」だと思っているだろうか。
私などは「生活者(=国民)の利益」だと思うのだが、政治家のみなさんも官僚のみなさんにとっても「国益」とは、「自分たちのための利益」と言うコトなのかもしれない。