日々是マーケティング

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アカデミー賞と日本代表

2007-02-26 21:04:12 | 徒然
今日、アメリカ映画の祭典「アカデミー賞」の授賞式があった。
今年は、助演女優の部門で菊地凛子さんがノミネートされていたり、作品賞他複数部門で「硫黄島からの手紙」がノミネートされていたこともあり、日本メディアにとっても注目のアカデミー賞となった。

この時点ですでに結果は出ているので、そのことには何も言うことではないだろう。
ただ、今回のアカデミー賞はノミネートされていた菊地凛子さんよりも、メディアのほうが浮き足立った感じがあったように感じる。
これは何も、今回のアカデミー賞だけではない。
ヨーロッパでの映画賞などでも、日本人が受賞対象となっただけで、なんとなく「我らが代表」的な扱われ方をメディアがすることが気になる。

映画や音楽、アートの分野に「日本代表」的なモノがあるのだろうか?と、感じることがある。
それが今回の、アカデミー賞のような場合だ。
オリンピックなどのスポーツの多くは、選抜がありそのたびごとに日本国内が盛り上がる。
何よりも、「日の丸を背負う」というイメージが圧倒的に強い。
しかし、音楽、アートと言った分野は個人的な要素が強く、映画の場合は複数の国の人たちが参加し、制作されることが少なくない。
その一員として参加するために、オーディションを受け、役を獲得したという過程を考えれば、日本代表というイメージはない。
ところが、一旦海外で活躍し始めると「われらが○○」的な言い方をするのは、なぜなのだろうか?
そのことに、とても違和感を感じるのだ。

今回ノミネートされた菊地さん、「硫黄島の手紙」に出演された俳優の皆さんについていっているのではない。
それを取り上げる、メディアの「日本代表的」なはしゃぎ方や扱い方に違和感が、あるだけのことなのだ。