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日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

豊かさ実感はあるのか?

2007-02-02 21:34:41 | アラカルト
今度の日曜日に、愛知知事選挙がある。
先日の「出産マシーン」発言で、異様に注目を集めてしまっているようだ。
国政選挙ではないので、どれほどの影響があるのかわからないのだが・・・。
ただ、その候補者のキャッチフレーズを見るたびに思い・感じることがある。
それが「元気な愛知の継続」だ。

昨年「愛知万博」や「中部国際空港」など、大型事業の成功後引き続き愛知の経済が好調と言うことを言っているのだが、私の周囲などではその「実感がない!」と言う声が多い。
考えてみれば「愛知万博」も「中部国際空港」も、総てその中心にいた人たちはトヨタ自動車関係者か、トヨタ自動車出身者だった。
すなわち、「トヨタ自動車に負んぶに抱っこ」された、大型事業だったのだ。
確かに、いまや「世界のエクセレントカンパニー・トヨタ自動車」である。
しかし、本当に現在のトヨタ自動車の事業収益は、今の愛知・日本の経済の姿なのだろうか?
そんな疑問が湧くのだ。

もしかしたら・・・と思ったのは、「トヨタ自動車の収益≠実際の自動車販売益」なのでは?と言うことなのだ。
というのも、自動車の実際の販売は、ディーラー会社がしている。
自動車会社は、ディーラーと言う販売会社に卸して、収益を上げていると考えてもいいはずだ。
トヨタ自動車他自動車メーカーの収益は、新聞などのニュースにはなるが、自動車ディーラー会社の収益がニュースになることはまずない。
それが「企業の収益が好調」と「生活者の豊かさ実感」のギャップにも、似ているようにも感じるのだ。

「企業の収益が好調」と言うことと、「生活者の豊かさ実感」がリンクしないのは、決して政治の問題ではないだろう。
だから「企業収益が好調=元気なまち」と言う発想は、どこか違うように感じるのだ。
もちろん、「法人税減税が日本の元気とはならない」だろうが。