日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

政府も考え始めた?「知的財産」

2004-12-26 12:54:42 | マーケティング
仕事の関係もあり、イロイロな関係のメールマガジンを読んでいます。
まぁ、毎回宣伝だけで終わってしまうようなモノもあれば、「エ!」と思うような情報が出てくるようなところもあります。
今週の「VOGUE Nippon」からのメールマガジンは、正にそんな内容でした。
(詳細については、会員向け内容につき公表できませんが、近いうちに「VOGUE」等で明らかになると思います)

以前「東大が泡盛を販売」というブログを書きました。
このとき少し触れている「知的財産」ということに、政府も本腰を入れ始めているようです。
この「知的財産」について情報を提供しているのは、内閣官房で「知的財産」についてのHPも公開されています。

「知的財産」といえば、「特許」ということを思い浮かべる方がほとんどだと思います。
でも、本当は違うんですね~。
例えば、イギリスのブレア首相は就任当時「メイドイン・イングランド」ということを、政策のひとつとして打ち出しました。
イギリスの魅力を世界の人々に知ってもらい、イギリスの持っている「知的で無形のモノを輸出したり、イギリスに来てもらって『イギリス』を体感してもらう」という趣旨の政策でした。
その結果、テムズ川近くにはオープンテラスの瀟洒なカフェが登場したり、アイドル的な有名シェフが生まれました。
実はイギリスと言う国は、40年近く前にこの「無形のものを輸出」して、貿易収支を大幅に改善したことがあります。
それは・・・「ビートルズ」をはじめとする「ブリティッシュ・ロック」と言われる「音楽」でした。

現在、内閣官房が目をつけているのは、このような分野なのです。
日本のアニメーションは、「ジャパニメーション」と言う言葉で世界中に通じます。
映画も北野武氏は、欧州で高い評価を受けていますし、黒澤映画や円谷映画は、ハリウッド映画に過大な影響を与えています。
パリのプレタポルテ(既製服)のコレクションでは、フランス出身のデザイナーよりも「コムディ・ギャルソン」の本間遊などの活躍が目立っているのです。
それだけではなく、ジャンポール・ゴルティエのスポンサーとなってデビューさせたのは、日本のアパレルメーカー「オンワード」でした。
「日本」といえば、「ソニー・トヨタ・ホンダ」という工業製品ばかりが目立っていましたし、政府もそちらの産業振興に力を入れていました。
でも、実は日本人特有の柔軟性に富んで様々なモノを組み合わせ、新しいモノを発想し実現化するという力は、それぞれの分野で高く評価されているのです。
そのことにやっと気が付いて、産業として振興・保護していこうと言うのが、この「知的財産」ということなのです。

日本人の柔軟性については、また後に書きたいと思います。