はんどろやノート

ラクガキでもしますか。

振一郎、ライプチヒで涙ぐむ 1939

2010年05月22日 | らくがき
 五月十八日  昨日仕事はまた行きづまった。もうどうでもなれという気がする。朝バルコンから下を見ていると、今日は耶蘇昇天の祭日で、下の中庭に少女がきれいに着かざって遊んでいる。それを見、木々の芽を見、そこにさえずっている鳥を見ていると涙が出てくるのである。なんとセンチメンタルなことだろう。
          (朝永振一郎『滞独日記』)

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