中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

今年は「シンゴジラ」と「ブラック・メリー・ポピンズ」

2016年12月20日 | 雑記
 2016年も暮れゆきつつあり、あ~、ただただ忙しかったなあ。友人たちと美味しいものを食べながらのおしゃべりが少なく、ストレス解消に難のあった一年だったと反省点。

 それでも映画、オペラ、歌舞伎にはわずかながら行っています。

 韓国発心理ミステリ・ミュージカル『ブラック・メリー・ポピンズ』には胸が締めつけられた。舞台はドイツのナチ時代。子どもを使った残酷な実験。辛すぎる話だが、しかしその中で、兄弟が互いに相手をかばいあう美しさには泣かずにおれない。

 出演者のアンサンブルも素晴らしかった。台詞も音楽もストーリーも全てが激しすぎ、過剰なのだけれど、その怒涛がラストの希望と救いを逆に強調する。あまりに面白かったので、初演のDVDも購入して家でまた見て、涙滂沱。再々演があれば、もちろんまた見ますとも!

 「シンゴジラ」は評判になっていたが、ゴジラ自体、さして興味がなかったので、ふだんなら見なかったと思う。でも全く偶然、映画が公開される前に打ち合わせで歌舞伎町の東宝系ホテルのカフェへ行った。窓際の席についてすぐ、ゴゴゴゴというような音が聞こえて、すわ地震か、とびくっとしたところ、な、なんと、窓の外に巨大なゴジラが! しかも火を噴いている! いやあ、驚いた。毎日数回、動くようになっているのだそうです。

 というわけで(何のわけ?)、これもご縁(何の縁?)と「シンゴジラ」を見に行った次第。するとめちゃくちゃ怖かった。見た人は皆さんそうでしょうけれど、2番目の変態形ゴジラが地を這って画面のこちらへ突進してくるところが一番凄い。津波というものは、まさにこういう感じだったに違いないと、少しわかったような気がした。シンボルや擬人化の力を改めて教えてもらった。
 
 本は「ピカソになりきった男」(ギィ・リブ)。日経新聞日曜版に書評を書いたのだが、これが載ってすぐ、それまで動きのなかったこの本が売れだし、重版になったと、出版社さんからお礼の言葉をいただく。わたしとしても嬉しい喜びでした🎵

 まだちょっと早いですが、わたしのブログは今日からお休みです。来年は1月4日(水)から始めるつもりです。もちろんこれからも週一回火曜日更新の予定ですが、最初だけ水曜日に。

 では良いお年を! 来年もステキな年でありますように!!

☆☆☆「怖い絵展」情報
http://www.kowaie.com/

☆☆今後の講演会

・1月31日(火)14時~ JR東日本「大人の休日倶楽部」~アントワネット展関連対談。ドランクドラゴンの塚地武雅さんと。JR神田万世橋ビルにて(満席になりました)

・4月8日(土)13:00~14:30 「運命の絵」新刊記念講演~朝日カルチャー新宿


☆最新刊「名画と読むイエス・キリストの物語」(文春文庫)


☆「美術品でたどる マリー・アントワネットの生涯」(NHK新書)
美術品でたどる マリー・アントワネットの生涯 (NHK出版新書 497)

☆「新 怖い絵」(角川書店) 5刷になりました♪
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☆「はじめてのルーヴル」(集英社文庫)



☆「名画に見る 男のファッション」(角川文庫) 
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☆「名画の謎 旧約・新約聖書篇」(文春文庫)

名画の謎 旧約・新約聖書篇 (文春文庫 な)
  『弐代目 青い日記帳』さんがさっそく紹介してくださいました♪ 3月6日のページです。
http://bluediary2.jugem.jp/


☆「残酷な王と悲しみの王妃 2」(集英社)

残酷な王と悲しみの王妃2
担当者さんが紹介してくれました♪


http://renzaburo.jp/shinkan_list/temaemiso/151023_book01.html


☆『「絶筆」で人間を読む - 画家は最後に何を描いたか』(NHK出版新書)
 3刷になりました♪

「絶筆」で人間を読む―画家は最後に何を描いたか (NHK出版新書 469)

☆「中野京子と読み解く 名画の謎 対決篇」(文藝春秋)2刷になりました♪

中野京子と読み解く 名画の謎 対決篇
「青い日記帳」さんが紹介してくださいました。素敵な紹介で嬉しいです♪
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=4050

☆文藝春秋WEBサイトでは、短いですけどわたしのインタビュー記事も載りました。お読みくださいね!→http://hon.bunshun.jp/articles/-/3935


☆「名画の謎 ギリシャ神話篇」(文春文庫)

名画の謎 ギリシャ神話篇 (文春文庫)


☆「愛と裏切りの作曲家たち 」(光文社知恵の森文庫)

愛と裏切りの作曲家たち


☆「マンガ西洋美術史03」(美術出版)

マンガ西洋美術史03 「市民社会」を描いた画家」 ブリューゲル、フェルメール、ホガース、ミレー、ゴッホ



☆「マンガ西洋美術史02」(美術出版社)
マンガ西洋美術史02「宗教・神話」を描いた画家  ボッティチェリ、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、ティツィアーノ、エル・グレコ、ルーベンス


☆「危険な世界史 運命の女篇」(角川文庫)

危険な世界史 運命の女篇 (角川文庫)

☆「マンガ西洋美術史01」監修(美術出版社)
マンガ西洋美術史01 「宮廷」を描いた画家 ベラスケス、ヴァン・ダイク、ゴヤ、ダヴィッド、ヴィジェ=ルブラン


☆「ヴァレンヌ逃亡」(文春文庫)
ヴァレンヌ逃亡 マリー・アントワネット 運命の24時間 (文春文庫 な 58-2)


☆「名画で読み解く ロマノフ家12の物語」(光文社新書)2刷になりました♪

名画で読み解く ロマノフ家 12の物語 (光文社新書)   

☆「印象派のすべて」(宝島社別冊ムック)
印象派のすべて (別冊宝島 2200)

☆「名画に見る 男のファッション」(角川書店)
名画に見る男のファッション (単行本)

☆「橋をめぐる物語」(河出書房)
中野京子が語る 橋をめぐる物語

☆「中野京子と読み解く 名画の謎 陰謀の歴史篇」(文藝春秋) 3刷になりました♪
中野京子と読み解く 名画の謎 陰謀の歴史篇

☆「残酷な王と悲しみの王妃」(集英社文庫)4刷になりました♪
残酷な王と悲しみの王妃 (集英社文庫)

☆「怖い絵」(角川文庫) 単行本に新しく書き下ろし2作を加え、全22作品です。8刷になりました♪
怖い絵  (角川文庫)

☆「はじめてのルーヴル」(集英社)2刷になりました♪
はじめてのルーヴル (集英社文芸単行本)

☆「名画の謎 旧約・新約聖書篇」(文藝春秋) 5刷になりました♪
中野京子と読み解く 名画の謎 旧約・新約聖書篇

☆「怖い絵 死と乙女篇」(角川文庫) 5刷になりました♪
怖い絵  死と乙女篇 (角川文庫)

☆最新刊「名画と読む/イエス・キリストの物語」(大和書房) 3刷になりました♪
名画と読むイエス・キリストの物語

☆「危険な世界史 運命の女篇」(角川書店) 2刷になりました。
危険な世界史 運命の女篇

☆「危険な世界史 血族結婚篇」(角川文庫)6刷になりました♪
危険な世界史 血族結婚篇 (角川文庫)

☆「怖い絵 泣く女篇」(角川文庫)~「怖い絵2」の文庫化~ 11刷になりました
怖い絵 泣く女篇 (角川文庫)

☆『中野京子と読み解く 名画の謎 ギリシャ神話篇』(文藝春秋) 7刷になりました♪
中野京子と読み解く名画の謎 ギリシャ神話篇


☆「印象派で「近代」を読む ~光のモネからゴッホの闇へ~」(NHK新書)6刷になりました♪
印象派で「近代」を読む―光のモネから、ゴッホの闇へ (NHK出版新書 350)

☆「『怖い絵』で人間を読む 」(NHK出版生活人新書) 14刷になりました♪
「怖い絵」で人間を読む 生活人新書


☆光文社新書「名画で読み解く ブルボン王朝12の物語」 7刷になりました♪
名画で読み解く ブルボン王朝 12の物語 (光文社新書)

☆「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書) 20刷になりました♪
名画で読み解く ロマノフ家 12の物語 (光文社新書)

☆「芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫)
芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫)

☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫) 2刷になりました♪
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+α文庫)

☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
恐怖と愛の映画102 (文春文庫)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。
歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)

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☆以下の単行本は絶版としました。文庫本をお求めくださいまし~

☆「怖い絵」16刷中。怖い絵

☆「怖い絵2」、9刷中。 怖い絵2

☆「怖い絵3」 6刷中。 怖い絵3


 


 
コメント (9)
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