中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

リチャード三世の骨が駐車場に

2013年02月05日 | 映画
 イギリス中部レスターの駐車場から、昨年晩夏に骨が発掘された。背中が曲がり、矢尻が刺さり、頭部には打撲痕。大学がDNA鑑定し、リチャード三世と確証したとの発表があった。

 遺体が見つかっていなかったとは知らなかった。戦死したとはいえ、敵味方ともに丹念に探したはずなのに、しかも特徴ある肉体のはずなのに、妙なことだ。
(*後記~夕刊によれば、教会墓地に埋められ、そこが駐車場になっていた由)

 リチャード三世といえば、もうこの台詞に尽きますわね、

 「馬をくれ、馬をくれたら国をやる!」

 シェークスピアは凄い♪

 映画ではローレンス・オリビエやアル・パチーノが演じていますが、わたしが一番面白かったのは、イアン・マッケランの「リチャード三世」。風貌もイメージどおりでしたし、「馬をくれ」の台詞のあと、死にゆく彼がカメラに(つまり鑑賞者である我々に)ぴたりと視線を向けてきたのが強烈でした。

 リチャードはほんとうに甥殺しだったのか?

 いや、彼は実際には善王だったと解き明かすのが、ジョセフィン・ティのベッド・ディテクティヴ作品「時の娘」。入院中の警部が、リチャード三世の肖像画に疑問を感じて歴史を追い進めてゆくというミステリでした。この機会にぜひ御一読ください。

 
☆☆レンザブロー「はじめてのルーヴル」更新しました。
「天使とキューピッド」です。

http://renzaburo.jp/louvre/

☆☆☆月刊誌「クレア」に寄稿した宗教画についての記事がWEBでも読めるようになりました♪

http://crea.bunshun.jp/articles/-/2688


☆☆講演会予定。

2月23日(土)
姫路市立美術館
http://www.city.himeji.lg.jp/view.php?pageId=5671&blockId=1285080&calendarMode=article

3月2日(土)
名古屋朝日カルチャー
http://www.asahiculture.com/LES/detail.asp?CNO=190162&userflg=0


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産経新聞書評⇒ http://sankei.jp.msn.com/life/news/130120/bks13012008280003-n1.htm 中野京子と読み解く 名画の謎 旧約・新約聖書篇

「弐代目 青い日記帳」さんが取り上げてくださいました⇒ http://bluediary2.jugem.jp/?eid=3088


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名画と読むイエス・キリストの物語



☆「マリー・アントワネット 運命の24時間
    ~知られざるフランス革命ーヴァレンヌ逃亡」(朝日新聞出版社)
 新聞評⇒http://chroniclelibrary.blogspot.jp/2012/04/asahi-shohyo_5455.html
     
マリー・アントワネット 運命の24時間 知られざるフランス革命ヴァレンヌ逃亡

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芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫 な 53-1)
「週刊朝日」書評⇒ http://book.asahi.com/reviews/column/2011100300004.html


☆「残酷な王と悲しみの王妃」(集英社) 2刷中。
 レンザブローで本書についてインタビューが載っています。お読みくださいね!⇒ http://renzaburo.jp/(「特設サイト」をクリックしてください)

残酷な王と悲しみの王妃


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sai
コメント (9)
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