中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

ゴッホは殺された?

2010年11月23日 | 朝日ベルばらkidsぷらざ
 朝日新聞ブログ「ベルばらkidsぷらざ」で連載中の「世界史レッスン<映画篇>」第51回の今日は、「黄色い麦畑のカラス」⇒ http://bbkids.cocolog-nifty.com/bbkids/2010/11/post-124e.html#more
 『ゴッホ』と『炎の人ゴッホ」について書きました。

 どちらの映画にも当然ゴーギャンが登場する。カーク・ダグラス版では、アンソニー・クインがものすごい存在感だった(アカデミー助演男優賞を取っている)。

 ただ『ゴッホ』のほうのゴーギャンでは、彼がいつも杖を持っていて、それが(座頭市みたいに)仕込み杖になっており、中が細い剣だということがわかり、面白かった。近年の研究では、ゴッホの耳を切ったのは、ゴーギャンだったのではないかとの説もあるので、そういうことなら可能性がなくはないな、と思った。

 実はゴッホの拳銃自殺未遂には謎があり、そもそも彼がどこから拳銃を入手したのかがわかっていない。しかもそれは遂に発見されなかった。銃身の長い猟銃だったのでは、と言われるが、それなら右利きの彼が左脇腹を垂直に撃てるはずがない……それで、誰かに撃たれたのでは、という疑惑もあるのだ。

 犯人はテオだった、という本も出ているほどだが、う~む、よくわからない、という点では、モーツァルトの死の謎と同じだ。


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