中野京子の「花つむひとの部屋」

本と映画と音楽と。絵画の中の歴史と。

新国オペラ劇場ラインナップ

2009年08月04日 | 音楽&美術
 初台にある新国立オペラ劇場で、毎回公演プログラムを出しているのは、ご存知の方も多いと思います。わたしもたまに寄稿しています。

 この前は「チェネレントラ」上演で「シンデレラ異聞」を書きました。
 そして来シーズンは「映画の中のオペラ」(仮題)として、10回連載コラムを受け持ちます。お読みくださいね!

 さて、今秋から来年にかけての演目は、以下の10作⇒

2009年.9月  『オテロ』(ヴェルディ)
2009年.10月 『魔笛』(モーツァルト)
2009年.11月 『ヴォツェック』(ベルク)
2009年.12月 『トスカ』(プッチーニ)
2010年.2月  『ジークフリート』(ワーグナー)
2010年.3月  『神々の黄昏』(ワーグナー)
2010年.4月  『愛の妙薬』(ドニゼッティ)
2010年.5月  『影のない女』(シュトラウス)
2010年.6月  『カルメン』(ビゼー)
2010年.6月  『鹿鳴館』(池辺晋一郎作曲/世界初演)

 2月3月のワーグナーは、いわゆる「東京リング」という演出で、数年前の第1回「ワルキューレ」を見ましたが、とても新鮮でした。

 嫌いだ、というワーグナーファンの声も聞きますが、わたしのようにワーグナーは苦手という者には逆に面白かった(それで再演の運びになったのでしょう)

 戦場を駆け巡って戦死者を運ぶワルキューレという女神たちは、東京リングでは救急病院の看護士(?)になっていて、ストレッチャーを押しながら足で乱暴にドアを蹴り開け、「ヨーホーエ!」と雄叫びを上げていました。かなり笑えました。

 オペラ初心者さんへのお勧めは、何といっても「カルメン」。無条件に楽しめます。「愛の妙薬」はコメディ好きの方に是非!安ワインを「惚れ薬」と騙されて飲んだ、少々おつむに難ありの、でも善良で愛がいっぱいの主人公が、めでたく恋人をゲットするまでのお話。抜群の後味の良さです。

 歴史好きには「トスカ」。恋人たちの運命とナポレオンの侵攻が絡みあい、はらはらの展開。お芝居としてもすごくうまくできています。憎む相手をナイフで刺して、「これがトスカの接吻よ!」という決め台詞もありますしね!

 個人的には「オテロ」と「鹿鳴館」に期待大♪


☆☆9月から開催の「THEハプスブルク展」(国立新美術館)では、10月24日(土)にわたしの講演会があります。ハプスブルクに関心のある方、美術好きの方、どうぞいらしてくださいね!⇒ http://www.habsburgs.jp/2009/07/post-9d1b.html


☆「恐怖と愛の映画102」(文春文庫)
  新聞での紹介から抜粋ーー「思わず見たい映画をピックアップしたくなるエッセー集」「映画の印象的なシーンに触発され、著者一流の物の見方を遺憾なく発揮している」「このテーマでこの映画?と驚くような選択も。公開当時は興味を覚えなかった作品でも、改めて見たいと思うきっかけになるかも」

恐怖と愛の映画102 (文春文庫)


☆「怖い絵3」♪ シリーズ完結篇です。3刷中♪

怖い絵3


☆「おとなのためのオペラ入門」(講談社+α文庫)
おとなのための「オペラ」入門 (講談社+アルファ文庫 D 61-1)

☆「歴史が語る 恋の嵐」(角川文庫)。「恋に死す」の文庫化版です。

歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫 な 50-1)

☆最新刊「名画で読み解く ハプスブルク家12の物語」(光文社新書)、6刷中♪

名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366)

☆最新刊「危険な世界史」(角川書店) 2刷になり、帯が変わります♪
毎日新聞での紹介⇒ http://mainichi.jp/enta/book/shinkan/news/20080903ddm015070149000c.html

危険な世界史

☆「怖い絵2」、7刷中。

怖い絵2

☆「怖い絵」12刷中

怖い絵
怖い絵
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中野京子 朝日出版社 (2007/07/18)


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