経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

知財で伝える我が社の強み

2014-09-15 | 企業経営と知的財産
 以前にお知らせした産官学連携ジャーナル5月号「中小企業にとっての特許の活かし方」の記事に、以下のように考えた「特許の活かし方」の可能性を示させていただきました。
■ 特許等の知的財産権取得の効果について中小企業にアンケート調査を行ったところ、規模の小さい企業ほど、他者排除という知的財産権の典型的な効果だけでなく、PRに活かせた、販路開拓につながった、業務提携が実現したといった多様な効果を選択している。
■ この傾向は、規模の小さい企業ほど、競合を排除すること以上に、自らの存在を知らせること、その存在を世の中に広めていくための仲間を得ることが重要な課題となっていることが推測される。
■ 中小企業が特許について考える際には、「特許を取得して参入障壁を築き、模倣品を排除する」といった典型的なイメージにとらわれることなく、「特許の力を活かして自社の強みを顧客やパートナーに伝え、事業展開に必要な多くの仲間を得る」という視点からも考えてみるべき。

 「特許活用」のあり方として、権利行使やライセンスのような‘法的’な活用手法だけでなく、自らの強みを伝える手段、あるいは強みを確認する手段として特許を活かすことができないか。
 そうした考え方に基づいて、私がパートナーを務めている日本IT特許組合で、企業紹介ビデオ「知財で伝える我が社の強み」を制作しました。
 第一弾としてご登場いただいたのは、シンクライアント用ログ管理ソフトで国内シェアNo.1を誇るアイベクス株式会社です。
 同社は、今泉社長が福島県郡山市でSIerとして1995年に創業、創業10年目頃には受託開発型から自社開発製品に軸足を移してパッケージベンダーへとビジネスモデルを転換、東京に拠点を置いて事業を拡大しています。これまでに3件の特許を取得した目的について、今泉社長は「独自性を示したい」「信用力を高めたい」と説明されていますが、まさに特許の多様な効果に着目した一例といえるでしょう。

 再生はこちらから → 企業紹介ビデオ「知財で伝える我が社の強み」Vol.01 アイベクス株式会社


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