経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

父性的知財支援

2006-09-21 | 知財一般
 先ほどちょっと見たテレビで、京大霊長類研究所の教授が、母性と父性の違いについて説明していました。
 母性とは、子供が未知の世界に踏み出して恐怖感を感じた際に、それを温かく受け止めるもの。
 父性とは、子供が未知の世界に踏み出して恐怖感を感じた際に、それを乗り越えられるように後押しをするもの。
 両方に支えられて、子供は健全に成長する。
という話でした。自立できない大人が増えているのは、日本社会に父性が欠如しているからではないかと。

 少々飛躍しているかもしれませんが、日頃考えているベンチャー企業への知財支援のイメージも共通する部分があり、特に父性的な部分は非常に重要であるように思います。知財駆け込み寺、管理型の信託など、いろいろな支援方法が出てくるようになってきましたが、これらは母性的な色彩が強い支援のように思います。知財業務とは企業の競争力の本質に関わる話なので、本質的にアウトソースに向く性格のものではありません。父性的支援とは、継続的に企業の近くで一緒に考え、地道に必要な作業を続けてていくようなイメージなのですが、ベンチャー企業の成長のために本当に必要な方法なのではないでしょうか。