二餅のスーパー・チラ裏日誌

Nimochi's curious weblog

コラムマニアル

2012-11-11 21:08:08 | 自動車@そのイ也

 日産キャラバンの初代(E20)に試乗する機会を得ました。オーナー氏の粋な計らいに感謝。

 

 2000ccのH20エンジン搭載車のロングボディのバン、9人乗りです。新車時から未再生の車で、元は呉服屋さんの運搬車両だったらしいです。かすれ具合が最高の宮44ナンバーが眩しいゼ



 横長メータが素敵なダッシュボードには、燦然と輝くコラムマニュアル。サイドブレーキもステッキ式です。ステアリングはノンパワー。そう、この車は「パワーステアリング無」車です。

 パターンは

R 3 1
   N
  4 2

でした。

 コラムマニュアル車は初めて乗りましたが、これが意外と楽しく、スコスコと入るミッションとあって全く苦痛ではありません。かえってグニュグニュのフロアシフトの方が乗ってて嫌だと思います。
 エンジンに余裕はないですが、決して遅くはなく、何の苦もなく現代の交通の流れにも対応できる出力は備えます。小気味良く決まるシフトとあいまって、慣れてしまえば問題ありません。
 関心したのは、意外とハンドリングが悪くない点。法定速度の範囲内であれば、切った分だけ素直に曲がってくれる感じです。もっとロールがひどいブニュブニュサスかと思っていましたが、貨物ならではの固めの足回りが、思わぬ副作用を生んでいる感じです。ただし、パワーアシストのない操舵には、若干の腕力が必要だと言わざるを得ません。とにかく重く、走り出してもその重さはほとんど変わりません。路面の状況がダイレクトに伝わるのだけはメリットとして挙げられますが、これにはかなりの慣れが必要です。
 なお、シートベルトは3点式ですが、2点式のバックル部にアッパーベルトを装着して3点になるタイプです。時代を感じますね。



 ホーロー看板が良い雰囲気を出しています。昭和が生んだ風景が、ここには存在します。
 車体をグルリと1周するメッキモールは、スライドドアのレールに合わせたメッキフチとなっている芸の細かさ。先代モデルまで、キャラバンにはこの名残のプレスが入っていました。現行モデルは、この伝統のプレスが消滅。プレスラインなんかよりも真似するほうが大事だったようです。あんなん認めねーぞ

 その後自分のスターワゴンに乗ったら、高級車かと思うほど快適でした。デリカも、現行車種などに比べれば、特殊な慣れを要する「機械的な」魅力がありますが、さすがに20年も先輩の車はそれ以上に「機械的」でした。車というより、重機を運転しているような感覚とでも言えましょうか。