ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

イリアス(まだ途中)

2004年07月15日 | 読書
「イリアス」ぼちぼち読んでます。今第五歌かな。相変わらず読むの遅いです(汗)
トロイ戦争は10年続いたと聞いてたのですが、イリアスはその9年目(10年目?)からの話なんですね(汗)ということは、映画の「トロイ」と大まかな時間の流れはそんなにかわらないということでしょうか。
まあ、パリスがヘレンを攫って来たのはもっとずっと前ということになると思いますが。しかし、そのあたりの話はまた別の本を読まないといけないのかあ・・・(汗)
もともと「トロイ」がもとの話とどれだけ違うのかを知りたくて読み始めたのですが、意外に原作どおりの部分があってへえー、と思いました。
パリスとメネラオスの対決って、もともとあんな?だったんですねえ。まあ最後が違うけど・・・
パリスって「イリアス」でもヘタレじゃないですかー(汗)しかも、負けておいてアプロディテに助けてもらったというのに、いきなりヘレンを寝室に誘うか!? トロイ軍の兵士たちにも一人残らず嫌われてたとか書いてあるし(汗)ヘレンも無理やり連れ去られたみたいな書かれ方だし。なんか「イリアス」では悪役なんだなあ、と(汗)ギリシア人向けの物語だから当然なのかもしれませんが。
それを思うと、映画のあのパリスはなかなか面白いアレンジなんじゃないの、と思うんですけど。
しかし、一応ギリシア側からの物語だと思うのですが、どちらが主役でどちらが敵役、というのが、まあやはりギリシア寄りだとは思うのですが、意外にトロイ側のこともしっかり描いていてびっくりしました。
戦いの場面の記述を読むと、描写は結構残酷なんですが(汗)殺された戦士一人一人のことを述べ立て、父親が故郷で待っているけれど帰らなかったとか、いちいち語られているのが興味深かったです。神々がそれぞれに両軍に肩入れして援護したりして、神々の我侭勝手ぶりにもうならされますが(笑)、「勧善懲悪」みたいな単純な物語でない点が新鮮でした。戦争を娯楽のごとく描いていたりもしますが、美化もしてないなあと。
そういう点は、映画の「トロイ」でも踏襲されているかな、と思いました。トロイ側にもより思い入れのある描き方をすることで、さらに現代的な物語にしていたかなあと。
ギリシア神話の神々って、エゴイズムがすごいと思いますが、なるほど、古代ギリシアの人々は、神々の気紛れな寵愛の変転のせいで人間の運命が変わってしまうのだ、と解釈してたのかなあ、なんてことを考えたりしました。
というわけでなかなか面白いです、「イリアス」。いつ読み終わるんだかわかりませんが・・・(笑)
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