ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

GOLD~カミーユとロダン

2012年01月13日 | ミュージカル・演劇
キャストが豪華なので、観に行ってみました。演出も白井晃さんなんでいいんじゃないかなと。
観てみて、予想外に良かったです。脚本がいいのが一番なんだろうと思いますが、演出も、キャストも(特に新妻聖子さん!)良かったんじゃないかなと。
ワイルドホーン作品て今イチなことが多いんですが、音楽のせいじゃないよなーと常々思ってましたが、やっぱり脚本とか演出とか、ですよね。まあロイド=ウェバーみたいに「話はつまらないけど音楽だけいいなあ」という感じにもならないのは確かですが・・・
でもやっぱり脚本が良かったですね。カミーユの苦悩を現代の女性にも共感できる形で表現していたのが良かったです。
まだ女性が仕事を持つことが認められていない時代に芸術家として生きようとした女性の話って個人的にも興味ありますし。時代は違っても、似たような状況もあるよな、と。それが現代よりもずっと女性が生き難い時代での話ですから、すごいなあ・・・と思います。
また、カミーユの創作への思いの原点を少女時代から見せて、共感しやすい感じに作っていたのも良かったかなあ。素直に話に入れましたから。
ロダンとの関係には色んな側面があっただろうと思いますが、カミーユ寄りの視点ながら、ロダンのカミーユへの思いも上手く解釈していて、素直に見られる感じでした。ロダンをただ悪役にするのではなく、かと言ってカミーユが許せないと思うのもわかるかなという・・・。結構普通の人っぽいロダンだったかな?
ちょっとおやじくささがなさすぎるというか、スマートすぎるロダンな気もしましたが、あんまりギラギラしてるのもちょっと・・・なので観やすくて良かったんじゃないかと(汗)
新妻聖子さんの熱演が良かったですね~。カミーユになり切った迫真の演技でした。カミーユの芸術への情熱や思い通りにならない苛立ちなどに素直に共感できました。
最後はちょっとゴッホみたいな状態だったんですね・・・それを思うと、決して女性だからというだけでなく、やはり芸術家だったんだなあという気もします。
弟のポールが狂信的なカトリック信者になった件はちょっと唐突な扱いだったような気がしましたが・・・
アトリエを基調にしてあちこちに彫刻があるセットも良かったです。上手と下手にロダンの地獄門とユゴーの肖像の大作を配したのも印象的でした。
コメント (2)
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