ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

メリーの病気のこと

2012年01月01日 | ペット
新年早々暗い話題で申し訳ないですが・・・
昨日の大晦日、動物霊園にメリーを連れて行きました。
今まで引き取りに来てもらっていたので初めて行きましたが、結構たくさんの人が遺体受付に来ていました。年末年始は持ち込みのみだから余計にだったのでしょうが。うちだけじゃないんだな、と思ったら少し救われたような気がしました。
霊園や納骨堂のお参りの人もたくさんいましたね。
最後のお別れもできるし、休みの日だったら直接行くのもいいかなと思いました。ただし車があればですけど・・・
最後は二階の部屋で寝たきりだったにもかかわらず、いなくなってしまうと寂しくてたまりません。なぜか家の中が静かに感じます。ただ寝ているだけでも家族の一員だったんだなあと。
残されたピピンも、メリーがいなくなったことを感じているのかどうか、神妙にしていたり甘えたりと、いつもと少し様子が違うような気がします。むしろ人間の様子がいつもと違うことを感じているのかな。

メリーの病気のことについて、書き留めておきたいと思います。私も病名を知った後に色々検索して、少しでもたくさんの事例を知りたいと思っていたので、これからこの病気と闘う方たちに少しでも参考になればと。
病名はFIP(伝染性腹膜炎)でした。猫エイズ、猫白血病と並んで三代疾病と言われています。治療法がなく、発病したら高い致死率であるところが共通しています。
伝染性という名前ですが、実際には感染力はそんなに強くないそうです。
原因となるウィルスは猫コロナウィルスというウィルスで、このウィルス自体は猫の半数が感染していると言われているそうです。
実は人間や犬もコロナウィルスに感染しますが、感染してもほとんど症状はなく、軽い下痢などがある程度で終わるそうです。猫だけが、数パーセントの確率でコロナウィルスがFIPウィルスに変異して発病するそうです。
発病の原因はストレスだという説もありますが、因果関係はないと言われたりもしているそうですね。病院では発病の原因については何も言われませんでした。
メリーの場合、発情が続いていたのがストレスになっていたと思うので、それが原因だったかもしれません。でも標準よりも体も小さくてとても避妊手術はできなかったと思うし、避妊手術が引き金で発病した例もあるらしく(それも予想でしかないと思いますが)避けられたものかどうかもわかりませんが・・・
そして、関係ないと言われはいるのですが、どうも兄弟間での発病率が高いような・・・うちの子たちも三つ子のうち2匹がFIPになってしまいましたから。
症状はウェットタイプとドライタイプに分かれ、ほとんどがウェットタイプだそうです。ウェットタイプは腹水が溜まってお腹がパンパンになるそうです。腹水が溜まりだすと数週間で死に至るそうです。
腹水が溜まらないのがドライタイプで、こちらは死に至るまでに数ヶ月くらいだそうですが、最終的には神経が犯され、神経症状が出てくるそうです。
ドライタイプは早めに適切な治療をすれば治る場合があるという説もありますが、獣医学的には致死率100%ということになっているようですね。2ちゃんねるのFIPスレを見ていたら、獣医関係の人は治る場合があるという説は真っ向否定していました。ネット上では治った例もいくつか出てきますが・・・
ウェットタイプでも症状が治まって寛解という状態になることがあるそうですが、高い確率で再発するそうです。
また、FIPの検査値が高くても、発病していない場合、発病しないままで済むこともあるようです。
検査値は、100倍以下は感染なし、100倍~1200倍はグレーゾーンで、コロナウィルスには感染しているが、FIPに変異しているかどうかについてはわからない、1200倍以上はFIPと判断されるそうです。(1200~3200倍はウェットタイプ、3200倍以上はドライタイプであることが多いそうです)
しかし、検査する時によって値が大幅に違う場合もあったりするようです。検査で6400倍と出ながら発病せずに生涯を終えた子もいるとか。
私が調べた範囲ではこのような病気であるようです。

メリーの場合は腹水が溜まらなかったので、ドライタイプだったようです。幸い神経症状まで至らないうちに亡くなりましたが。
最初に具合が悪くなったのは8月でした。急に元気がなくなり、食欲も落ちてほとんど食べなくなりました。
病院に連れて行って、注射をしてもらえば治るだろうと思っていましたが、抗生物質を何回か打ってもよくならず、インターフェロンを打っても治らず、更に熱が高くなって行く状態でした。
病院の見立てでは、抗生物質もインターフェロンも効かないので、エイズか白血病だろうということでした。治療法はないので、治る見込みはないと。
この時点でFIPの可能性について聞いてみたところ、腹水が溜まっていないから違うだろうと。ドライタイプもあるんじゃないの? と、この時既にFIPについて調べていたので(他にもらわれて行ったもう1匹の兄弟がFIPになったという連絡を以前に受けた時に調べていた)思ったのですが、どちらにしても治療できないという点では同じかな、ということでそれ以上は聞きませんでしたが。
注射をやめて抗生物質の薬だけ続けることにしたのですが、1ヶ月半くらい経った9月半ば、熱が下がり始めて少し元気になってきました。もうダメだと思っていたので、元気になってきて、このまま治るんじゃないかという期待も出てきました。
ところが、今度は目に異常が出てきてしまいました。熱が高かった頃から、目が少し白く濁っているような・・・と思っていたのですが、病院ではあまり気にしてくれず。そのうちに、高いところに上る時に手探りをするようになり、瞳孔は開いたままだし、「もしかして見えてない?」と・・・
通っていた近所の病院では「もう治療法がないから・・・」と以前黒白のためにもらっていた抗生物質の目薬をさすくらいしか対応をしてもらえず、でも目はどんどん濁ってくるし、目薬はさすと悲鳴をあげるくらい痛がるようになったし・・・目もほとんど見えなくなつてしまったようでした。器用に家中歩き回っていましたけど。
ピピンの声だけを頼りに、階段の吹き抜けのところの手すりの上に飛び乗った時は心臓が止まりそうでしたが・・・(汗)

目の専門がある病院で見てもらった方がいいのでは、と思って通っていた病院で相談したところ、あまり乗り気ではない感じでしたが、大学病院を予約してくれました・・・が、予約は2週間先。それまでとても待てなかったので、眼科の専門の先生が院長をやっている個人の動物病院に行くことにしました。
診察してもらうと、「これはFIPでよく出てくる症状ですね」と・・・。ブドウ膜炎というのを起こしているために水晶体が曇って見えなくなっているということでしたが、このブドウ膜炎がFIPでよく出てくる症状なんだそうです。眼圧も高くなって来ていて、緑内障にもなりかかっていると。(視力がなくなっているのは緑内障ではなくブドウ膜炎による水晶体の曇りが原因だったそうですが)
1日4回の目薬と抗生物質と炎症止めの飲み薬をもらい、注射もしてもらいました。(痛みを止めるためには抗生物質だけではダメで、炎症止めが必要なのだとか。目薬にも炎症止めが入っていました)
そして血液検査も一緒に行ったところ、エイズと白血病は陰性。FIPは400倍と確定できない値だったので、1ヶ月後に再検査することに。その他の血液検査はタンパクだけが高く、他は正常値でした。タンパクが高くなるのはFIPになると出てくる症状だそうです。
最初は目薬をいやがって暴れていましたが、そのうちに痛みがなくなって来たのか、我慢して目薬させてくれるようになりました。1回さすごとに逃げてましたけど・・・
飲み薬の錠剤も、なんとか飲み込んでくれるようになりました。
そうして薬を続けていましたが、目の症状がどんどん進んでいて、薬が効いていないようだといわれました。少し元気もなくなってきていましたね。予定を早めて2週間後にもう一度血液検査をすると、今度は3200倍。FIPの診断が確定しました。
この時点ではウェットタイプになるのかドライタイプになるのかは判断できないと言われたのですが、8月から具合が悪かったのに腹水が溜まっていないので、ドライタイプじゃないかとは思いました。
今後は対症療法ですこしでも楽にしてあげることしかできないこと、ドライタイプの場合、最終的には神経症状が出てくるので、あまり苦しそうなら安楽死させる必要があるかもしれない、ということも言われました。
多分あと数ヶ月だろうから、かわいがってあげてくださいとも・・・
少しでも動けるうちに好きなことをさせてやろうと、猫立ち入り禁止の部屋に入れてやって探検させてやったりしました。

ところが、病院を変えて1ヶ月くらい経ったころ、目の症状が改善されてきました。水晶体の曇りが取れ、目の充血も収まってきて、眼圧も下がりました。視力もかなり戻って来て、ほとんど見えるようになりました。
体調もよくなり、食欲も出てきて体重も増え、おもちゃで遊んだりもするようになりました。具合が悪い時は二階の部屋で寝たきりでしたが、自分で下に下りてきたがったりもしました。
お医者さんもびっくりするくらいの回復ぶりでした。
ただ、今度は別のところに症状が出てくるかもしれないとは言われました・・・

もしかしてこのまま良くなるのでは? と期待し始めたのですが、1ヶ月半くらい経った12月上旬、下血するようになりました。合わせて元気もなくなって行き、食欲も急激になくなりました。えさはほとんど食べなくなって、ペースト状の栄養剤をかろうじてなめる程度になりました。
急激に体力がなくなったのか、トイレに行かなくなり(行けなくなったのかも)、寝たまま下血だけでなく下痢や尿もするようになってしまいました。ケージに入れることも考えましたが、できるだけ好きなところにいさせてやりたいと、いつもの寝場所の母のベッドの上に、ベッドカバーの上にペットシーツを敷き詰め、ペットシーツの上に直接寝るのは嫌いなので、ペットシーツの上に更にまた古いカバーを掛けて寝かしてやりました。
病院では、本当は入院させたほうがいいんだけど、家で家族と過ごした方が良いでしょうと、注射に毎日通うことを勧められましたが、病院が片道45分とちょっと遠かったので、平日連れて行く母の負担などもあり、3日に1度くらいになってました。もう助からないのに病院通いするのは延命治療なんじゃないかとか悩んだりしたりもしましたが・・・
注射をしても、その日のうちは少し体調が良くなってもまた悪くなったり、最後の方は注射してもほとんど体調が変わらない感じでしたが・・・
最後の日は、息が苦しそうになって、1時間半ほどで亡くなったそうです。(私は立ち会えなかったので)
亡くなる前日まで水も飲んだし、栄養剤も舐めたりしていたので、こんなに早く逝くとは思いませんでした。今までの子たちは水を飲まなくなってから亡くなるまで数日かかっていたので・・・
でもこれも病院に通って少しでも楽にしてもらっていたおかげなのかな、と思ったりもしています。
結局メリーがドライタイプだったのかどうかはわかりません。腹水は溜まらなかったけれど、もしかしたら胸水が溜まって呼吸が苦しくなって・・・だったかもしれないし。
でも、ドライタイプは最後は神経症状が出て辛いことになると聞いていたので、そこまで至らずに、比較的苦しまないで済んだのかな、と思いたいです。安楽死なんて絶対無理、と思ってましたから・・・

昨年17年生きたメイを送った時には「17年のうちの半年の闘病だったから」と思いましたが、メリーは1年2ヶ月のうち5ヶ月弱が闘病生活でした。もっとたくさん遊ばせてやりたかったし、これから大人になってどんな猫になるのかも観たかったです。
それでも、病気になってから1ヶ月ちょっとくらい元気になった時期があったので、遊んだり部屋を探検したりさせてあげられたのが少しは救いです。
もっと一緒にいたかったけど・・・天国で思いっきり遊べているといいなと思います。
コメント
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