ブロードウェイのオーディションの様子を撮った貴重なドキュメンタリーというだけでもきっと観に行ったでしょうが、そもそもこの映画に出てくるコーラスラインの再演、昨年、今年と見てとても良かったので、この映画を知った時には「絶対観なきゃ!」と楽しみにしていました。実際に舞台で観た人が出ているかと思うと楽しみで・・・!
実際には、私が観たときにはすでに最初のメンバーから入れ替わっていて、高良結香さんも出てなかったし(代わりに高良結香さんに負けたエレインさんが出てましたが)クリスティーン役の人も替わってたし。
しかし、最近は「その邦題どうなの?」という妙な邦題が多いですが、この邦題、私的には最悪なんですが・・・なんですか「♪」ってのは? 「ブロードウェイ ブロードウェイ」ってのもなんでそんな軽いタイトルになったのか・・・原題は「Every Little Step」ですよ?
ミュージカル=楽しいという固定観念からなのか、ミュージカル好きな人を呼び込むにはこういうタイトルでないといけないと思ったのか・・・
コーラスライン自体も、華やかな舞台の裏の物語ですから、この能天気なタイトルとは合わないと思うんだけど・・・
前置きが長くなりますが、私がコーラスラインを初めて観たのは、子供の時にテレビでやっていた映画でした。細かい内容は忘れていたけれど、とても感動したこととだけは記憶に残ってました。ラストの皆が金の衣装を着て踊るシーンだけはよく覚えてましたけど。
サウンド・オブ・ミュージックもそうですが、結構子供の頃からミュージカル好きになる素養はあったのかなあ? まあ、当時も特にダンスに興味がなかったんで(汗)ダンスに憧れたりとかは全くなかったですけど。
その後、数年前の四季の再演で初めて舞台を観たのですが、正直「映画の方が良かったなあ」と・・・。特に、最後に衣装を着て皆が踊るシーン、映画では最終選考に残った人たちだけでなく、落ちた人たちも全員出てきてどんどん増えて行ったのに感動したので、なんか物足りなくて。
しかし、昨年ブロードウェイの今回の再演を見て、すごく感動しました。レベルの高さにも圧倒されましたし(踊れる上に歌も演技もできる人がこんなにいるなんて、という)、一人ひとりの演技が素晴らしくて、ああ本来はこういう作品だったんだなあと感動しました。これ観ちゃうと、日本のはちょっと観られないなあとか思ったりして・・・
そんなわけで、コーラスライン自体好きだし、実際に観た人たちが出ていると思うと、もう楽しみでした。
実際に見てみて、オーディションのドキュメンタリーだけでなく、コーラスラインという作品ができた背景にまで迫っていて、とても面白かったです。
コーラスライン好きといいつつ、マイケル・ベネットのこととか全然知らなくて・・・。あの役者たちが語るエピソード、多くが実話だったとは知りませんでした。だからあんなに心を動かす舞台になったんだなあ・・・
ワークショップのハシリでもあったんですねえ。
オーディションに受かるメンバーを変更したりとか、かなり作品をいじっていたことも初めて知りました。
なんだか、たまたまドキュメンタリーを観たことがあるミュージカルが他にないからかもしれませんが、RENTを思い出しました。マイケル・ベネットにしてもジョナサン・ラーソンにしても、自分自身の思いと周囲の人たちの実話から、心血を注いで作り上げたというところが似ているかなあと。描いているのも当時の等身大の人間像だし。
まあ、マイケル・ベネットはダンサーとしても振付家としても成功して、トニー賞の授賞式にも出ているわけですから、ジョナサン・ラーソンほど薄幸ではないですが、44歳で亡くなっているのは夭折と言っていいですよね。(エイズで亡くなってたんですね。ちょっとRENTともつながりがあるような?ジョナサン・ラーソンはエイズではなかったけれど)
私も大好きなAt the Balletについて、オーディションの過程でも、作品を作る過程でもじっくり描かれていて嬉しかったですね。あの曲は毎回泣いてしまう・・・
マギーが歌要員だとは知りませんでした。しかし、最初のオーディションでは踊りだけで振り落としておいて、この段階に来て歌える人をピックアップするなんて、余裕の層の厚さだなあと思いました・・・
オーディションの映像では全てのキャストが映っているわけではなくて、ほんの一部の人しか出てきていません。
終盤に「愛した日々に悔いはない」を歌うディアナが全然出てきてなかったのにはびっくりでした。オーディション的にはそんなにドラマチックではなかったのかな。ナタリー・コルテスさんクローズまでずっとやってたみたいだけど・・・
ヴァルのジェシカさん、最初から自宅までカメラが入ってたけど、なぜ彼女をクローズアップしようと思ったんですかね。かわいいから?(笑)
私はジェシカさんは昨年はヴァルで、今年はキャシーで見ました。ヴァルの印象はあまりないんですが(汗)すごい正統派の美人だなー、と思ってました。キャシーとしてはシャーロット・ダンボワーズさんほどの印象はありませんでしたけど。
シーラをやってたディードラさん、舞台で観てとても好きだったので、(観客にも大人気でした。まあ、シーラっておいしい役ですけど)映っていて嬉しかったです。決定の知らせを受けた後の嬉しそうな表情にまた好感度大。
ディードラさんの印象が強いので、最終オーディションまで本命だったレイチェルさん(名前違ったかも(汗))の演技を見ても、「ディードラさんの方がいいのに」としか思わなかった・・・(汗)
彼女の「8ヶ月前の演技」がどんなものだったのかわかりませんが、過酷ですね、オ-ディションは・・・
ポールのジェイソン・タムさん、昨年の舞台で観ました。私も台詞の内容がまったくわからないながらも泣かされましたね・・・今年は違う人になってましたが、でも泣きましたけど。
キャシーのシャーロットさんは、昨年の舞台で観て本当に感動して、ああ、キャシーってこういう人だったんだ、と思った人でした。彼女のダンス、あの映画の映像よりも、本番の舞台の方がもっと良かったんですよ!
彼女のキャシーは、ソロダンスの場面を見ていて、踊りだけでキャシーの心情が伝わってきて、ダンスシーンで泣けたんですよね。
最終オーディションでは、私は結果を知っているとはいえ、やはり合格する人は他の人よりも抜きんでた演技をしていて、自ずと誰が合格するかわかるのがおもしろいな、と思いました。
高良結香さんは私は観たことがないのですが(「太平洋序曲」にも出ていたとなっていますが、私が持ってるPlaybillには名前なかったと思うのですが・・・)、元気でかわいいコニーでしたね。やっぱりエレインさんよりも良かったと思いました。バイヨーク・リーさんは気に入らなかったようですが・・・
クリスティーンになったクリッシーさんは、天然キャラでなかなか適役でしたね。歌は本当は上手いんですね(笑)彼女は残念ながら私は観てないんですが。でも昨年、今年と見た人も良かったですよ。
最後にはだんだんと時間を遡った映像になって、傘をさして劇場前に列を作る受験者たちの映像になるのが良かったですね。ちょっと映画のラストにもつながるように思いました。
なんだかついつい映画の感想というよりも昨年、今年見た舞台との比較みたいな話になってしまったような気がしますが(汗)ドキュメンタリーとしても、オーディションの映像、初演のスタッフへのインタビュー、初演の映像・・・といった素材を上手くつないで、面白い作品にしていたと思います。
ダンスのリズムに合わせて画面を切り替えていったりとか、テンポ感も良かったですね。
何よりも、コーラスラインという作品に対する愛情と敬意を感じましたね。それはそのまま、オーディションを受けた人たちに対しても感じましたが。
コーラスラインという作品の良さを上手く表現していたと思うし、オーディションに臨む人たちのドラマも良かったし。
というわけで、なかなかの名作ドキュメンタリーだったと思いました。
というわけで今年見た映画の順位。
1.イースタン・プロミス / 2.ミラクル7号 / 3.宮廷画家ゴヤは見た / 4.ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢 / 5.マイ・ブルーベリー・ナイツ / 6.グーグーだって猫である / 7.西の魔女が死んだ / 8.ナルニア国物語第二章 カスピアン王子の角笛 / 9.落下の王国 / 10.スウィーニー・トッド / 11.夢のまにまに / 12.転々 / 13.TOKYO! / 14.僕らのミライへ逆回転 / 15.コドモのコドモ / 16.パコと魔法の絵本 / 17.コレラの時代の愛 / 18.エリザベス ゴールデン・エイジ / 19.あぁ、結婚生活 / 20.ライラの冒険 黄金の羅針盤 / 21.奈緒子 / 22.L Change the World / 23.クリストファー・リーとフランク・ザッパのこわがることをおぼえようと旅に出た男 / 24.ティム・バートンのアラジンと魔法のランプ / 25.スターウォーズ クローンウォーズ / 26.デトロイト・メタル・シティ / 27.20世紀少年 / 28.マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋 / 29.カンフーくん / 30.フランシス・フォード・コッポラのリップ・ヴァン・ウィンクル / 31.ポストマン / 32.ミック・ジャガーのナイチンゲール
ドキュメンタリーながら高順位です。でもまあ、コーラスラインそのものへの点も入ってるかなあ。
あと、今年中に観に行く映画のリスト。
公開中 「崖の上のポニョ」「ブーリン家の姉妹」「レッドクリフpart1」
12月13日公開 「アラトリステ」
いよいよ今年も残り少なくなって来ましたね。このままイースタンプロミスが逃げ切るのでしょうか!?
実際には、私が観たときにはすでに最初のメンバーから入れ替わっていて、高良結香さんも出てなかったし(代わりに高良結香さんに負けたエレインさんが出てましたが)クリスティーン役の人も替わってたし。
しかし、最近は「その邦題どうなの?」という妙な邦題が多いですが、この邦題、私的には最悪なんですが・・・なんですか「♪」ってのは? 「ブロードウェイ ブロードウェイ」ってのもなんでそんな軽いタイトルになったのか・・・原題は「Every Little Step」ですよ?
ミュージカル=楽しいという固定観念からなのか、ミュージカル好きな人を呼び込むにはこういうタイトルでないといけないと思ったのか・・・
コーラスライン自体も、華やかな舞台の裏の物語ですから、この能天気なタイトルとは合わないと思うんだけど・・・
前置きが長くなりますが、私がコーラスラインを初めて観たのは、子供の時にテレビでやっていた映画でした。細かい内容は忘れていたけれど、とても感動したこととだけは記憶に残ってました。ラストの皆が金の衣装を着て踊るシーンだけはよく覚えてましたけど。
サウンド・オブ・ミュージックもそうですが、結構子供の頃からミュージカル好きになる素養はあったのかなあ? まあ、当時も特にダンスに興味がなかったんで(汗)ダンスに憧れたりとかは全くなかったですけど。
その後、数年前の四季の再演で初めて舞台を観たのですが、正直「映画の方が良かったなあ」と・・・。特に、最後に衣装を着て皆が踊るシーン、映画では最終選考に残った人たちだけでなく、落ちた人たちも全員出てきてどんどん増えて行ったのに感動したので、なんか物足りなくて。
しかし、昨年ブロードウェイの今回の再演を見て、すごく感動しました。レベルの高さにも圧倒されましたし(踊れる上に歌も演技もできる人がこんなにいるなんて、という)、一人ひとりの演技が素晴らしくて、ああ本来はこういう作品だったんだなあと感動しました。これ観ちゃうと、日本のはちょっと観られないなあとか思ったりして・・・
そんなわけで、コーラスライン自体好きだし、実際に観た人たちが出ていると思うと、もう楽しみでした。
実際に見てみて、オーディションのドキュメンタリーだけでなく、コーラスラインという作品ができた背景にまで迫っていて、とても面白かったです。
コーラスライン好きといいつつ、マイケル・ベネットのこととか全然知らなくて・・・。あの役者たちが語るエピソード、多くが実話だったとは知りませんでした。だからあんなに心を動かす舞台になったんだなあ・・・
ワークショップのハシリでもあったんですねえ。
オーディションに受かるメンバーを変更したりとか、かなり作品をいじっていたことも初めて知りました。
なんだか、たまたまドキュメンタリーを観たことがあるミュージカルが他にないからかもしれませんが、RENTを思い出しました。マイケル・ベネットにしてもジョナサン・ラーソンにしても、自分自身の思いと周囲の人たちの実話から、心血を注いで作り上げたというところが似ているかなあと。描いているのも当時の等身大の人間像だし。
まあ、マイケル・ベネットはダンサーとしても振付家としても成功して、トニー賞の授賞式にも出ているわけですから、ジョナサン・ラーソンほど薄幸ではないですが、44歳で亡くなっているのは夭折と言っていいですよね。(エイズで亡くなってたんですね。ちょっとRENTともつながりがあるような?ジョナサン・ラーソンはエイズではなかったけれど)
私も大好きなAt the Balletについて、オーディションの過程でも、作品を作る過程でもじっくり描かれていて嬉しかったですね。あの曲は毎回泣いてしまう・・・
マギーが歌要員だとは知りませんでした。しかし、最初のオーディションでは踊りだけで振り落としておいて、この段階に来て歌える人をピックアップするなんて、余裕の層の厚さだなあと思いました・・・
オーディションの映像では全てのキャストが映っているわけではなくて、ほんの一部の人しか出てきていません。
終盤に「愛した日々に悔いはない」を歌うディアナが全然出てきてなかったのにはびっくりでした。オーディション的にはそんなにドラマチックではなかったのかな。ナタリー・コルテスさんクローズまでずっとやってたみたいだけど・・・
ヴァルのジェシカさん、最初から自宅までカメラが入ってたけど、なぜ彼女をクローズアップしようと思ったんですかね。かわいいから?(笑)
私はジェシカさんは昨年はヴァルで、今年はキャシーで見ました。ヴァルの印象はあまりないんですが(汗)すごい正統派の美人だなー、と思ってました。キャシーとしてはシャーロット・ダンボワーズさんほどの印象はありませんでしたけど。
シーラをやってたディードラさん、舞台で観てとても好きだったので、(観客にも大人気でした。まあ、シーラっておいしい役ですけど)映っていて嬉しかったです。決定の知らせを受けた後の嬉しそうな表情にまた好感度大。
ディードラさんの印象が強いので、最終オーディションまで本命だったレイチェルさん(名前違ったかも(汗))の演技を見ても、「ディードラさんの方がいいのに」としか思わなかった・・・(汗)
彼女の「8ヶ月前の演技」がどんなものだったのかわかりませんが、過酷ですね、オ-ディションは・・・
ポールのジェイソン・タムさん、昨年の舞台で観ました。私も台詞の内容がまったくわからないながらも泣かされましたね・・・今年は違う人になってましたが、でも泣きましたけど。
キャシーのシャーロットさんは、昨年の舞台で観て本当に感動して、ああ、キャシーってこういう人だったんだ、と思った人でした。彼女のダンス、あの映画の映像よりも、本番の舞台の方がもっと良かったんですよ!
彼女のキャシーは、ソロダンスの場面を見ていて、踊りだけでキャシーの心情が伝わってきて、ダンスシーンで泣けたんですよね。
最終オーディションでは、私は結果を知っているとはいえ、やはり合格する人は他の人よりも抜きんでた演技をしていて、自ずと誰が合格するかわかるのがおもしろいな、と思いました。
高良結香さんは私は観たことがないのですが(「太平洋序曲」にも出ていたとなっていますが、私が持ってるPlaybillには名前なかったと思うのですが・・・)、元気でかわいいコニーでしたね。やっぱりエレインさんよりも良かったと思いました。バイヨーク・リーさんは気に入らなかったようですが・・・
クリスティーンになったクリッシーさんは、天然キャラでなかなか適役でしたね。歌は本当は上手いんですね(笑)彼女は残念ながら私は観てないんですが。でも昨年、今年と見た人も良かったですよ。
最後にはだんだんと時間を遡った映像になって、傘をさして劇場前に列を作る受験者たちの映像になるのが良かったですね。ちょっと映画のラストにもつながるように思いました。
なんだかついつい映画の感想というよりも昨年、今年見た舞台との比較みたいな話になってしまったような気がしますが(汗)ドキュメンタリーとしても、オーディションの映像、初演のスタッフへのインタビュー、初演の映像・・・といった素材を上手くつないで、面白い作品にしていたと思います。
ダンスのリズムに合わせて画面を切り替えていったりとか、テンポ感も良かったですね。
何よりも、コーラスラインという作品に対する愛情と敬意を感じましたね。それはそのまま、オーディションを受けた人たちに対しても感じましたが。
コーラスラインという作品の良さを上手く表現していたと思うし、オーディションに臨む人たちのドラマも良かったし。
というわけで、なかなかの名作ドキュメンタリーだったと思いました。
というわけで今年見た映画の順位。
1.イースタン・プロミス / 2.ミラクル7号 / 3.宮廷画家ゴヤは見た / 4.ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢 / 5.マイ・ブルーベリー・ナイツ / 6.グーグーだって猫である / 7.西の魔女が死んだ / 8.ナルニア国物語第二章 カスピアン王子の角笛 / 9.落下の王国 / 10.スウィーニー・トッド / 11.夢のまにまに / 12.転々 / 13.TOKYO! / 14.僕らのミライへ逆回転 / 15.コドモのコドモ / 16.パコと魔法の絵本 / 17.コレラの時代の愛 / 18.エリザベス ゴールデン・エイジ / 19.あぁ、結婚生活 / 20.ライラの冒険 黄金の羅針盤 / 21.奈緒子 / 22.L Change the World / 23.クリストファー・リーとフランク・ザッパのこわがることをおぼえようと旅に出た男 / 24.ティム・バートンのアラジンと魔法のランプ / 25.スターウォーズ クローンウォーズ / 26.デトロイト・メタル・シティ / 27.20世紀少年 / 28.マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋 / 29.カンフーくん / 30.フランシス・フォード・コッポラのリップ・ヴァン・ウィンクル / 31.ポストマン / 32.ミック・ジャガーのナイチンゲール
ドキュメンタリーながら高順位です。でもまあ、コーラスラインそのものへの点も入ってるかなあ。
あと、今年中に観に行く映画のリスト。
公開中 「崖の上のポニョ」「ブーリン家の姉妹」「レッドクリフpart1」
12月13日公開 「アラトリステ」
いよいよ今年も残り少なくなって来ましたね。このままイースタンプロミスが逃げ切るのでしょうか!?