ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

エリザベス ゴールデン・エイジ

2008年02月28日 | 映画
ケイト・ブランシェットが惜しくもアカデミー賞を逃した「エリザベス ゴールデン・エイジ」を観てきました。(邦題はTheが入らないんですね・・・なんか語呂が悪いような)
随分間が空いた続編だな・・・と思いましたが、作中でもそれなりに時間が経過してる設定なんですね。
ちなみに前作はテレビで見ましたが、ケイト・ブランシェットの演技力にノックアウトされたものでした。演説の練習をするシーンが特に良かったですね。細かいところは忘れているものの・・・
そんなわけで、LotRの映画見た時、唯一彼女だけ知ってる俳優さんだったのですが。(リヴ・タイラーもイライジャ・ウッドも知りませんでした・・・)
前作はエリザベスが恋人を諦め、ヴァージン・クイーンとして国を治めていくことを決意するところまでで、最後に肖像がでおなじみの白塗りメイクで登場していましたが、今回は既に女王としての威厳も権威も板についている感じで映画がスタートします。
いきなりエリザベスがカッコイイんですよねー。ケイト・ブランシェット惚れます
毅然とした強い女王であるエリザベスの姿がまず描かれますが、ウォルター・ローリー卿の出現で、徐々に恋に落ちた故の苦しみと弱さが描かれて行きます。このあたり、ケイト・ブランシェットの演技力がさすが、です。
前作では、まだエリザベスは若く、恋人とも愛し合っていて・・・という状況でしたが、今回はすでに若くない、というのが前作との違いですね。若い侍女への嫉妬と、ローリー卿が侍女に惹かれているのを知りながらも自分の思いを抑えられない様が、前作と似て非なるところでした。
何歳くらいの設定なのかな、と調べたら、即位から30年くらい経ってるんですね・・・そこまでの年齢には見えなかったけど(汗)
しかし、せっかく無敵艦隊とか出てきてるのに、ちょっとエリザベスの女としての苦悩に重点を置きすぎだったんじゃないかなあと・・・
最後の無敵艦隊との戦いは、ちょっとあっけなさすぎに思えました。どうやって勝ったんだかよくわからん・・・火攻めのみで勝ったというのはちょっと・・・いや赤壁の戦いと似たような戦略だと思うとそれもあり?(汗)
エリザベスの苦悩も良いんですが、そのあたりのバランスがもうちょっと上手く取れていればなあ・・・と思いました。
最後の「私はイングランドのヴァージン・クイーン」と決意を新たにする?ところも、結局前作と同じじゃん、と思えてしまって・・・。いや、シチュエーションが違うのはわかるんですが、もうちょっと前作との違いが欲しかったというか・・・結局同じ結論かい、と思ってしまったんですよね。
赤ん坊を抱きながら「私はイングランドのヴァージン・クイーン」とか言うのもなんか違うような気がして・・・
とやや物足りなさもあったんですが、基本的に飽きさせない展開、美しい映像で、それなりに楽しめました。やっぱりケイトの演技が素晴らしかったですし。
絵から抜け出て来たような衣装やカツラも美しくて、目の保養になりました。
エリザベスがカツラを被るために髪の毛短くしてるのはちょっと衝撃・・・ベリーショートのケイトはとてもカッコ良かったですが。
スペイン人の黒衣も、「おお、スペイン」という感じで、なんか感動しました(笑)なんかエル・グレコの世界って感じ・・・
スペイン語が結構流れてたのもなんか嬉しかったです。「血は血で購う」が「La sangre pagara la sangre」なんてなんかカッコイイような気が(笑)
フェリペ二世の幼い娘、エリザベスと同じ名前のイザベルが印象的でした。フェリペ二世がエリザベスの名を言う時、字幕ではエリザベスと言ってましたが、実際には「イサベル」と言ってましたね。娘と同じ名前を娘の前で称んでたわけですね。
このイサベル、後にカスティーリャ女王になるのか・・・なんて思ってましたが、調べてみたら全然時代違いましたね(汗)
でもなんだか、カスティーリャ女王イサベルの映画なんて観てみたくなってしまいました。やらないかな・・・
そうそう、エリザベスの鎧姿も楽しみにしてましたが、馬上の姿はなんか前屈みでへっぴり腰っぽかったと思うんですけど・・・(汗)でも女座りでの乗馬は様になってたので、鎧が重かったのかなあ?(女座りの方が乗馬は絶対怖いはず・・・)
メアリー・スチュアート役のサマンサ・モートンも面白い演技で印象的でした。
サントラはクレイグ・アームストロングと指輪ミュージカルの音楽もやってるA.R.Rahmanの共作だそうで、A.R.Rahman共作が多いですね。(Wikipediaで「アル・ラーマン」なんて書いてあったけどA.R.ラフマーンでは・・・(汗)あれじゃ別人・・・)
ところどころエスニックな香りのする不思議な旋律が出てきましたが、ああいうところが彼の担当したところかな、と想像してしまいました。
サントラは全体的にいい曲だなあと思いましたが、なんか息もつかせずずっと音楽が鳴っている気がしました。印象的だけどちょっと重たかったかな・・・。音楽がないシーンの方が場面に集中していたかもしれません(汗)

てなわけで、今年見た映画の順位。
1.エリザベス ゴールデン・エイジ / 2.スウィーニー・トッド / 3.転々 / 4.奈緒子
なんか上位2作よりも、後の2作の邦画の方がストーリーは上手くまとまってたな、と思うのですが・・・どうも洋画を上の順位にしてしまう・・・
やっぱりお金がかかった豪華な映像の方が「映画見た」という実感が湧くからなのかなあ。確かに邦画の2作は別に映画館で見なくても・・・と思ってしまったのですよね・・・そのあたりが邦画の辛さなのかなあとふと思いました・・・
コメント
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