きまぐれ発言

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世論誘導捜査隊「五毛党」とは!

2014-05-14 16:01:14 | Weblog
世論誘導捜査隊「五毛党」とは!      (2014-05.14.)

ネット世論を誘導・操作する目的で、中國当局が大量に雇用している―――とされる「五毛党(ウーマオダン)」の育成訓練の様子が報じられた事が話題となって居る。

問題の番組は、地方テレビ局の湖北市水電視台が9月に放映したもので「五毛党」とは非公式に招聘され、1件当たり5毛(0.5人民元、約6円)の報酬を得て、体制側に有利な意見をインターネット上に書き込む匿名集団を指している。

正式な呼称ではなく、中國共産党から出る特定な「手当て」で、その金額がいつしか「五毛党」と言う皮肉な名称がつけられ、中には「小銭の為に自分の魂まで裏切っている」と言う軽蔑的な意味合いも含まれている。」従って、別名では「網絡評論員(ネット・コメンテーター)」と称されている。

「五毛党」の役割に関しては、本来、「情報攪乱」との見方もあるが、内部工作指南によると、ネット上で体制側に不利な情報が出た場合、迅速にIPアドレス、発信人物を特定し、サイト管理者に命令し情報そのものを削除する。

次に「五毛党」はこの削除した記事をコピペして、別のIPアドレスを使って、自らが作者と偽って発表する。その後、別の「五毛党」がネットユーザーを装い「このIPアドレスは存在しない。この情報はデマ」と書き込みをする。こうすることによって、一般市民はこの記事が事実なのか、デマなのかを判別できなくさせるという。

中國の「五毛党」の存在は世界史上における一大珍現象と言われており、共産党が絶対権力を握り、国家の政治、司法等の権力を独占するこの国において、党の為に従事するこの集団は秘密裏に運営されており、組織そのものの存在、活動方式と計画、およびそのメンバーの身元など全てが極秘事項である。

日本の産経新聞の矢板明夫記者によると、中國共産党当局は非常にネットの世論を重要視している。ただ、政権批判をする書き込みを削除する方法は、その効果が限定的で、政府を支持する世論を作り上げる事は永久出来ない。

そこで、2005年頃から、中国の中央と各地方の政府機関は予算を組んで「ネット評論員」を雇い始めた。2006年頃には、中國共産党の内部資料がインターネット上で何者かによって公開された。其れによると、湖南省長沙市では、「ネット評論員」の基本給は月600元(約7000円)、ネットで書き込み1件に付き5毛(0.5元)が支給されると言う。以来、インターネットで政府寄りの発言をする人は、みな「五毛党」と呼ばれるようになった。

矢板記者の報道に寄れば、五毛党の多くは、フリーターの大学生がアルバイト感覚で、または政府系団体の若手職員が副業としてやっている。最近では一件の書き込みへの報酬が1元、または1.5元に引き上げられた。そうすると、毎月「1万件以上」発信すれば、サラリーマンの平均より高い収入が得られる事になる。秘密厳守の誓約書の提出を求められているが、世間から白い目で見られる仕事でもあるため、其れを周りに言いふらす人は少ない、家族にも言えない人もいる。

しかし、全国の「五毛党」の総人通は不明だが「10万人を下らないはず」との見解もある。そして、彼らの活躍によって、中國共産党はネット上での民意をコントロールしている。
(えびなたろう)