きまぐれ発言

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南シナ海問題「重大な懸念」

2014-05-11 09:32:54 | Weblog
南シナ海問題「重大な懸念」      (2014-05.11.)

ASEANの首脳会議の前(10日)にアセアン各国の外相会議があり、中國公船とベトナム船の衝突で緊張が高まる南シナ海で「深刻な懸念」を表明する緊急声明を採択した。加盟国が一致して国際法などによる紛争解決を訴えることで、力による実効支配を強める中国を牽制した形だ。
声明は、中國を直接批判することは避け、「進行中の事案が海域の緊張を高めた」と中越の対立にふれ、武力の行使や脅しではなく、国際海洋法条約などの順守による「平和と安定を脅かす行為の回避を」求めた。

ASEAN加盟10か国中、南シナ海で中国と領有権を争うのは4ヵ国。中でも中国から圧力が高まっているベトナムやフイリピンは、団結して中国に対抗する姿勢を他の加盟国に求めた。会議は外相間で危機感が共有され、11日の首脳会議を待たずに、南シナ海に付いて声明を取り纏めて発表する事で一致した。

シンガポールのシヤンムガム外相は会議後、「事態は深刻で、黙って居ればASEANの信用に関わる」と記者団に述べた。フィリピンのデルロサリオ外相もASEANとして一致して対応すべきだと言う考えを示して居る。

ASEANと中國は昨年9月南シナ海の紛争回避をに向けた法的拘束力を持つ「行動規範」の策定に向け、初の公式協議を行い、10月にはブルネイでの首脳会議でも策定へ努力する事を確認している。だが、中國は二国間の交渉を優先する姿勢を変えず、協議は進展していない。そのため今回の声明でも行動規範の早期策定の重要性について改めて言及し、中国の対応を促した。

首脳会議の前に各国の外相が、緊急声明を提出した事は異例の事で、南シナ海への進出を強める中国の強硬姿勢は各国とも大きな懸念として受け止めて居る様だ。
今日からは引き続き首脳会議が行われるが、首脳会議となれば、中國により強い自制を求めるメセージが出される可能性がある。

中國とベトナムによる、艦船の睨み合いは、同じ共産主義国家であるが中国の横暴にはベトナム市民も気勢を挙げて居る。議長国であるミヤンマーの外務省幹部は「加盟国の多くは中国が最大の貿易相手国だ」と述べるなど声明採択には慎重な姿勢を示して居たが、中國は今年に入って南シナ海で実効支配を強め、周辺国と摩擦を拡大している。と述べている。
フィリピンのアキノ大統領も同日首都マニラで「法の支配により紛争問題を解決する事で周辺国の利権も尊重される」と述べ、毅然とした対応を加盟各国に求めて行く姿勢を強調している。
(えびなたろう)