きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

南鳥島沖のレアーアース

2013-02-28 12:41:02 | Weblog
南鳥島沖のレアーアース       (2013-02.28)

昨日夕、NHKの放送でも行った、南鳥島沖のレアーアースの存在は、我が国の将来に向けて希望が持てる明るいニュースの一つである。
其れも、日本の唯一の産業を支えて居る自動車や、家電製品、等々に無くてはならないレアーメタルの問題で、頼っている国は、中國だけである。従って、中國が値上げをすれば、直ちに我が国の輸出に影響を及ぼす事に、頭を抱えざるを得ない状態にあった。

そして、其の中国は尖閣諸島の問題等々で我が国に難題を突き付け、遂にはレアーメタルの輸出を日本に行わないと言って来た。輸出制裁は、世界の輸出協定で、規制されているが、中國は、「輸出の禁止はしていない、飽く迄も、中国の国内的な問題で、輸出出来ない」と言ってきている。国際的には、外交問題を理由に輸出を制限する事は許されないから、国内都合を理由にして、事実上日本に嫌がらせをして来ている。

日本に執っては、レアーメタルが止められると、将に死活問題で、他国からの調達を考えるより仕方がないが、中國は世界市場で、90%以上のシェアーを占めており、どうにもならないのである。中国は将にその弱みに付け込んで、日本への輸出を制限している。

今回、南鳥島沖の海底にレアーアース(希土類)の存在のニュースは、昨年からも言われていたが、実際の調査が進むにつれて、大変有望な物で、埋蔵量も今の需要量からも200年分ぐらいは有ると言う。しかも採掘場所が日本の排他的経済水域内(EEZ内)で見つかっており、さすがの中國も領有権の主張が許される様な所でないことが何よりである。

今回の場所は、南鳥島沖300キロ、水深5600メートルと言う、海底で有るから、目下は石油の採掘時に使う技術を利用しているが、同じ技術が利用できるかが検討されている。
深海での採掘が出来れば、此れもまた、日本の新しい技術で、その分、深海での色んな資源確保の探索も出来る事になるから。夢は増々大きく膨らむことに繋がる。

レアーアースと言っても、化学元素表の三属に属する17種の元素を言う。その中でもモーター磁石の高性能化に必要な“ジスプロシウム”などの重希土類の存在が多く、海底の鉱床は1千平方キロメートル以上の広範囲に広がり、約680万トンが存在する可能性が明らかにされている。しかもその濃度は中国鉱山の濃度より多く、“ジストロシウム”が20倍、LED照明に利用される“ユウロピウム”が35倍、IT機器に必要な“テルビウム”が16倍と言う結果が出ている。

これ等の資源が、活躍の場に現れるのは、まだ5年ぐらい掛かるが、明るい前途が開ける事に、元気を出して、頑張らねばなりません。
(えびなたろう)