きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

シリアで犠牲になった「山本美香さん」

2012-08-26 12:10:49 | Weblog
シリアで犠牲になった「山本美香さん」      (2012.08.26.)

山梨県都留市出身の山本美香さんは、平成2年、都留文科大学英文科卒、朝日ニュースターに入社、記者、ディレクターとして活躍、平成7年からフリーとなり「アジアプレス・インターナショナルに所属平成15年には「ボーン・上田記念国際記者賞の特別記者賞」を受賞している。記者以外の活躍としては、早稲田大学大学院の講師や、母校都留文科大学の講師として教壇に立ち、後輩の育成や、日本国政府の外交分野の「仕訳け人」に選ばれるなどの活躍を残している。

その彼女がシリア内戦の取材中、北部のアレッポでシリア政府軍の砲撃を受けて、搬送先の病院で死亡した事を反アサド政権「自由シリア軍」のスポークスマンが発表、日本の外務省もその事実を確認した。右腕及び首に銃創痕が、また防弾チョッキで保護された腹部にも銃撃の跡があり、多量の出血で亡くなられた。(享年45歳)

生前の彼女を知る人は「戦争の被害者側に立って、『声なき声を拾う』と言う取材スタンスで、女性の視点を大切にする人だった。」と評価をしている。

彼女の父上は朝日の記者であったから、生まれながらに記者としての血が流れており、東日本大震災後も被災地を訪ね、被害の様子を記録して、故郷をさらねばならなかった被災者と、命をかけて国境をこえる難民の姿が重なって見えたのであろうと思われる。
だから、彼女は、被災地や、紛争地で、女性や子供をはじめ、弱い立場にされがちな人たちの姿を大切に伝えたのである。

シリアの戦争とは一体何であろうか。自国の国内を、戦闘機や戦車で攻撃し破壊する「政府」とは一体何だろうか、と言う疑問がわく、そして、常に犠牲者は子供、女性、民間人である。

国連の安全保障理事会も足並みがそろわず、アナン前国連事務総長も話し合いの解決も果たせず「退任」。国連監視団も「撤退」すると言う事で、匙を投げた形になって居る。
国際連合は、唯一の調停機関として、各国が「尊重するような、」または「尊重されるような」態勢に持って行く事が、必要で有ります。

オリンピックで世界の民族が、一つに成るのも、ルールを皆で尊重し厳守する事が先ず前提になって居る。国際紛争も、元は人間の詰らぬ“欲・得”の問題ではないでしょうか。
シリヤの紛争は、世界中の人々の、特に各国元首の反省が必要な問題ではないでしょうか。
どうか、山本美香さんの死を無駄にしないで欲しいと思います。
(えびなたろう)