きまぐれ発言

日々変化する世の中をみて、私はこう思う。

「脱原発」への対応

2011-06-29 10:36:25 | Weblog
「脱原発」への対応       (2011.06.29.)

東電の株主総会で、「脱原発」の提案に対して、会場での出席株主からは反対を表明する人が多く、「稼働賛成」の挙手が多かったようである。

「脱原発」にたいする「反対か」「賛成か」では夫々の立場の人は、先ず利害関係を考え、危険があっても「稼働」を主張する人もあり、また危険度を重視する人は「停止」を主張するでしょう。いわんや東電の株主なら株価が10分の1にまで下落した事から、多少でも損害を少なくする上からも「稼働」を望む人も居る事と思う。

福島第1原発の今度の事故は、今まで「原発は安全だ」と言う定説(神話)が覆される様な深刻な事故に至り、放射線汚染の事故には適格な対応策も“無い”と言う悲惨な被害を受けている。特に福島県の30キロ圏内の被災者は、立ち退きを命ぜられ、戻ることも出来ない状況下で何時まで居るのか解らない。従って、国としての立場から未来のエネルギー問題として「脱原発」の処置を取らざるを得ない状況にある。

だからと言って全国の原子炉を、全部停止する事は、今まで原発に頼っていた量の電力が不足する事になり、節電を全国民に訴えても、夏場に向けては「健康上にも」「産業界へも」多大の影響を及ぼすことになります。

政府も、この状況下では当面危険度の少ない原発設備は、稼働も仕方がないと判断し、海江田経産相も、浜岡など危険度の高い原発は停止し、他の危険度の少ないところは「稼働」しようと踏み切ったのである。其の上で出来るだけ早く、代外エネルギーの開発を促進し、その一つが、「再生可能エネルギー固定価格買い取り法案」の成立である。

従って、政府は、東電とか株主とかでは無く、国の立場から、当面の電力不足に対処するため、安全性の高い原発設備の稼働を進め、その間に代替エネルギーの普及に努めるべきであります。
そして、最終目標は、「脱原発」であり100%原発以外の方法で電力供給が出来る事を目標に進めるべきであると思う。

若し、その間科学の進歩により、安全性が確立された、原子炉が出来れば、その時点で再び考え直せば良いのであって、現状放射能汚染に対して制御不能の状態では、利用する事は出来ないと判断するのが正当であると思います。
(えびなたろう)