NAO日和

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<8月の鑑賞予定映画>

「ブルーピリオド」「ボレロ 永遠の旋律 」「ラストマイル」

「インビクタス/負けざる者たち」

2010年02月12日 | あ~か行の映画

~ひとつの願いが、本当に世界を変えた物語~

2009年  アメリカ映画  (ワーナー・ブラザーズ)  10.2.5公開
監督:クリント・イーストウッド
製作総指揮:モーガン・フリーマン、ティム・ムーア、ゲイリー・バーバー
        ロジャー・バーンバウム
原作:ジョン・カーリン
脚本:アンソニー・ベッカム        上映時間:134分
出演:モーガン・フリーマン・・・・・・・ネルソン・マンデラ(南アフリカ大統領)
     マット・デイモン・・・・・・・・・・・フランソワ・ピナール(ラグビー代表主将)
     スコット・リーブス・・・・・・・・・・ジョエル・ストランスキー
    ザック・フュナティ・・・・・・・・・ジョナ・ロムー(ニュージーランドの選手)

<見どころ>
ジョン・カーリン原作のノンフィクション小説を、クリント・イーストウッド監督が
映画化した感動のドラマ。
反アパルトヘイト運動に尽力し、南アフリカ共和国大統領となったネルソン・マンデラ
と、同国のラグビー代表チームのキャプテンとの人種を越えた友情を描く。
主演はモーガン・フリーマンと、マット・デイモン。
新旧の名優たちが熱演する実話を基にした物語に胸が震える。

<あらすじ>
1994年、マンデラ(モーガン・フリーマン)はついに南アフリカ共和国初の
黒人大統領となる。未だにアパルトヘイトによる人種差別や経済格差の残る国を
まとめるため、彼はラグビーチームの再建を図る。1995年に自国で開催する
ラグビー・ワールド・カップに向け、マンデラとチームキャプテンのピナール
(マット・デイモン)は、一致団結して前進する。 (シネマトゥディより)

<感想>
映画なんですが、まるでドキュメンタリーを見ているかのような作品でした。
それだけ主演を演じたモーガン・フリーマンとマット・デイモンの演技は秀逸でした。

物語は、南アフリカの人種差別政策アパルトヘイトによって27年間も
投獄生活を送っていたネルソン・マンデラ氏が、釈放後の94年に大統領に就任し
翌95年に同国で開催された、ラブビーのW杯で南アフリカが優勝するまでの
お話を描いています。考えてみれば、今からたった15年前のお話なんですよね。
当時の新聞で、これらのことは把握していましたが、裏でこんなドラマのような
ことが実際にあっただなんて、ちっとも知りませんでした。
まさに、「事実は小説より奇なり」ですね。
  それにしても、雰囲気がそっくりだ♪
一見、ラグビー映画とも思われますが、いやいやそこはイーストウッド作品。
いろんなメッセージが含まれ、なかなか奥深く仕上がっています。

まず冒頭で、道を隔てて白人がラグビー、黒人がサッカーをやっていたシーン。
これだけで、南アフリカが抱えている問題が影を落としているのがわかります。

27年間も白人から迫害を受けていたマンデラ氏。その彼が、大統領に
なったのだから、白人は戦々恐々となります。
しかし、彼は白人に対して「赦す」行為に出ます。
周りは、驚き、且つ動揺しますが、やがて彼の考えに理解を示していきます。
 
それにしても、マンデラ氏の政治手腕は凄いですね。
あまり書くとネタバレになるので書きませんが、この機転の利いた手腕力
どこぞの宰相にも身につけてほしいものです。
 
当時、南アフリカ代表(通称:スプリングボックス)は対外試合を禁止されていた
ので、すっかりチームは弱体化。そんな状態で、あのニュージーランドによく
勝利して優勝できたな~と、思っていたのですが、裏でこんな筋書きが
あったんですね。後半は、ほとんどラグビー一色の展開でしたが
結末はわかっていても、やはり胸にグッとくるものがありました。
飛行機のシーンも感動したなぁ~。(気になる方は映画を見てね)

作品を通して一貫しているのが、「赦し」。
そして、タイトルの「インビクタス」は、ラテン語で「不屈」を意味するそうです。

マンデラ氏は、投獄されていたロベン島での27年間、「インビクタス」という詩を
心の支えとして生き抜いたそうです。この詩が実に奥深い。
そして、こんなひどい仕打ちを受けながらも「赦せた」のは、不屈の精神と
「赦すことで、初めて人は前に進むことができる」という信念があるから。
モーガン・フリーマンが発するセリフの一言一言が重みとすごさを感じ
何度もうなずいてしまいました。

わずか15年前の実話なので、記憶に残っている人には、話の結末が
わかってしまうので、その点はドラマ性に欠けます。
冒頭にも書きましたが、記録映画のような感じなので、一つ一つのエピソードは
そんなに深く掘り下げていません。
変な書き方すると、“出来レース”的な感じ。
だから「グラン・トリノ」に比べると、その点で不満に思われる方もいるでしょう。

私は、15年前のことは、大体記憶に残っているので、確かにドラマ性は
物足りなかったくちですが、それでも、27年間も収容されたロベン島のエピソード
なんかは、やはりぐっときます。あとで知りましたが、実際にその収容所で
撮影されたんですね。今は、世界文化遺産となっているこの収容所、スクリーンで
観る価値アリです。

劇中で何度も読まれる「インビクタス」の詩にも感銘を受けましたが
NAOさんが一番、感動しウルウルきたのは、エンドロール。
バックに流れるのは、有名なホルストの「惑星」の“Trio”のメロディー。
日本では、平原綾香さんが「ジュピター」として発売された曲です。
これが流れたわけですが、アレンジといい、詞といい、ものすごくいい。
ここで、思わず涙がこぼれてしまいました。(これで点数がUPしたようなもの

タイミング良く、今年はサッカーのW杯が南アフリカで行われます。
開催国をより深く知るためにも、ぜひこの作品はご覧になってほしいと思います。

点数:9点 (10点満点)

コメント (12)
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