つれづれの記

日々の生活での印象

アルガルベカップ

2012年03月14日 17時50分33秒 | 日記

2012年3月14日(水) アルガルベカップ

 

 

 この11日は、東日本大震災が起こって、1年になる節目の日であるが、この関連については、別途取り上げる事とし、今回は、サッカーの話題としたい。

 昨年7月、ドイツで開催された、FIFAワールドカップ女子大会で、我が、なでしこジャパンが、並みいる強豪を撃破して、なんと、優勝したことは、忘れられない快挙だ。

 そのあたりの感動を、下記のブログにも、述べている。

  なでしこの快挙 その1 (2011/7/20)

  なでしこの快挙 その2 (2011/7/26)

 このニュースは、大震災に打ちひしがれていた日本にとって、何と多くの、勇気と希望を与えてくれたことだろうか! その後、澤選手と佐々木監督が、FIFAの年間MVPと、最優秀監督に選ばれたり、国内では、チームに対して、国民栄誉賞が授与されたりするなど、ムードは大きく盛り上がり、日本女子サッカーの認知度が、国内・国際に亘って、一気に高まったのは言うまでも無い。その、余勢を買うように、この夏のロンドンオリンピックへの出場権を、早々と獲得してもいる。

 

 さて、先月末から、ポルトガル南部のアルガルベ地方の中心都市ファロ周辺で始まった、アルガルベカップは、余り聞き慣れない国際大会だったが、女子サッカーにとっては、オリンピック、ワールドカップに次いで、三番目に権威のある大会のようだ。大会の様子は、TVでも放映され、観戦できたので、大まかに振り返ってみたい。

   

        ポルトガル国旗                   アルガルベ地方

 参加数は12チームだが、強豪がそろうA、B組と、やや弱いC組に、各4チームづつ振り分けられて、先ず、予選リーグを戦う。

 日本は、B組で、アメリカ、デンマーク、ノルウエーが相手だが、A組には、ドイツ、スエーデン、アイスランド、中国が入っている。C組は、主催国のポルトガルなどだ。

 続いて、予選の結果に応じて、やや変則的な組み合わせの順位決定戦が行なわれ、1~12位までの順位が決まる。

 

 予選リーグの日本の緒戦は、2月29日のノルウエー戦だ。先制点を奪われ、苦しい展開となったが、前半のロスタイムに、FW永里が、左からのクロスボールを、ヘディングで合わせようとして外れたのだが、幸いに身体で止めて足で押し込んだボールが、運よくゴールして、1-1の同点となって折り返した。

 ノルウエー国旗

 後半も一進一退が続いたが、MF川澄の放ったシュートが、相手のDFに当たり、オウンゴールのように、それがラッキーにも決勝点となり、2-1で勝ち点を得た。

 

 

 3月2日のデンマーク戦は、やや楽勝ムードで、日本も、思い切って新人を入れるなども、試みられた。

 デンマーク国旗

 後半、若いFW菅沢が、スライディングしながら、近賀のクロスに合わせて得点するとともに、後半交代して加わった大野が、相手のミスを捉え、ベテランらしく相手を交わして、シュートし、2点目の得点となり、2-0で勝利した。

 

 3月5日の米国戦は、B組の雌雄を決する大一番だ。先の、ワールドカップの決勝で、劣勢の日本が、アメリカに追いつき、PK戦で、優勝をもぎ取った、と言う、曰くつきの対戦だ。アメリカは、FIFAランキング一位のプライドにかけても、雪辱戦に挑んでくるのは、必定であった。

 前半は、アメリカのパワーが勝り、危ない場面も多かったのだが、オフサイドに救われたり、相手のシュートが、ポストに当たるなどして外れ、何とか、0-0で凌いだ。

 アメリカ国旗

 後半も、中々チャンスは訪れなかったのだが、引き分けが予想される39分、日本が、運よく、左のCKを得た。

名手宮間の絶妙のキックがゴール前に飛んだ。それを、途中交代して入ったFW高瀬が、するすると、ディフェンスを外して出て来て、見事なヘッディングで合わせたのである。これが決勝点となった。

 ワールドカップでは、日本は、PK戦を制して勝ったが、記録上は引き分けのようで、これまで、25敗4分け、だったアメリカから、歴史的な初勝利を得たのである。

 宮間と高瀬の間で、予めどのように打ち合わせて居たのかは分らないが、幾つかのパターンの中の一つだったのだろうか。

 

 決勝戦は、A組一位のドイツと、B組一位の日本との間で、3月7日に行われた。

 前半にあっと言う間に、相手に2点を先制され、暗いムードになったのだが、ナデシコは諦めなかった。粘り強く、1点をとり返し、1-2で折り返した。

 ドイツ国旗

 後半は、日本が追い付いて、2―2とするも、相手にPKを与えてしまって、ドイツに加点され、2-3となる。それも、日本が、何とか追いついて、3-3にしたので、W杯のように、PK戦かと期待したのだが、終了間際のロスタイムに、ドイツに加点されて、結局、4-3で敗れた。

 相手の最後の得点は、オコイノ・ゴンバビ選手が、GK海堀を交わすために、ボールを大きく上にあげ、前に走り込んだ所で、バウンドして上がったボールに後ろ向きになって、オーバーヘッドで合わせて、枠を捉えると言う、ハットトリックの技ありの得点であった。

 日本としては、惜しい、準優勝だが、追いついたと思ったら又引き離される、の、目まぐるしい繰り返しで、一度も先行出来なかったのには、彼我の力の差を感じさせられた。

 終了後の佐々木監督のコメントにもあるように、今大会は、優勝を逃がして惜しかったと言うより、オリンピックに向けて、色んな事が試せて、多くの課題が分り、多くの収穫があった、と言えるだろう。

 今回優勝した、このドイツだが、FIFAランキングでは、アメリカに次ぐ2位と言う強豪なのに、昨年のW杯の結果から、オリンピックには出場できないと言うから、ヨーロッパ各国の、層の厚さには驚かされる。

 オリンピック前のこの4月1日に、国内でのキリンチャレンジカップで、再度アメリカチームとの対戦があるようだ。こんどこそは、米国は、三度目の正直と、持てるすべての力を集結して来るだろう。

 なでしこジャパンは、今回から、キャプテンは、宮間選手となり、若手も多く起用された。澤選手は、体調不良で、殆ど姿を見せなかったのだが、新しい体制が整いつつある印象である。 

 なでしこジャパンが、夏のオリンピックで優勝する事が大きな目標だが、これが、澤の花道になって欲しい、と願っている。

 

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太陽光が届くまで

2012年03月10日 16時29分30秒 | 日記

2012年3月10日(土) 太陽光が届くまで 

 

  最近注目されている太陽光発電だが、この所、気になっている、素朴な疑問がある。それは、太陽の光が射す角度(入射角)によって、太陽光線の密度(太陽光のエネルギー)の変化は、定量的に、どのように表わされるか、ということだ。

 太陽光が直角に近い状態で真上から当たる程(入射角が90度に近くなる程)、密度や、エネルギーが大きくなるのは、経験的にも分っていることだ。逆に、光を斜めに受ける程(入射角が小さく0度に近い程)、密度やエネルギーは小さくなる。

 これまで、三角関数が関係している、と何処かで見たことがあるのだが、確認できなかった。それが、さるネット情報(http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~yamaharu/LEP1.htm)の御蔭で、明確になった。結論的に言えば、太陽光の入射角をβとすれば、太陽光の密度やエネルギーは、sinβに比例して小さくなる、と言える。 

 地球を球体と見做し、その地球に、太陽光線が当たる場合、太陽と地球間の距離の大きさや半径の違いから、太陽光線は、地球に対して、平行光線となる、と仮定できる。下図は、上記のネットから借用したものだが、太陽光が、地表の単位面積に当たる様子を、地球の北半球を拡大したモデルで、赤道、北緯30°、北緯60°の地点の場合を、示したものである。

 

 

 地球上の点Pの緯度をαとし、太陽光の入射角(太陽高度 南中高度)をβとすると、地表面に接する単位面積で作られる直角三角形で、

   α+β=90度(直角)

となることから、緯度に応じて、それぞれの角度が得られる。

 地表面上の単位面積をSとすると、この単位面積を、太陽側から見ると、緯度に応じて、斜めになることから、太陽光線に対して直角となる断面(上図で、② 、   、①と、縦線で表示)、は次第に小さくなる。この断面を仮に、実効単位面積Sとすると、上図から分るように

  sinβ=S/S

だから、

  S=Ssinβ

となる。ここで、0≦β≦90である。

 この意味するところは、入射角βに対応して、地上で受ける太陽光の密度/エネルギーは、sinβに比例して、小さくなる、と言うことだ。(sinβでなく、cosαと言っても良い)

 これより、入射角の変化に対する、実効単位面積の変化は、以下のようになる。

 

地球上の緯度α    入射角β   sinβ       実効単位面積S

 北緯 0度(赤道) 90度     1           1   S

 北緯30度     60度     √3/2       約0.87S

 北緯45度     45度     1/√2=√2/2  約0.71S

 北緯60度     30度     1/2         0.5 S

 北緯75度     15度     (√6-√2)/4  約0.26S

 北緯90度(北極)  0度     0           0   S

 

 緯度が高くても、太陽光を直角に受けるようにすれば、赤道上と同じ密度/エネルギーとなると言えるが、これは、あくまでも、地表より上は、宇宙空間と同じように何もない、と仮定したモデルでの話である。

 実際には、地表近くには、大気の層があり、その中には、水蒸気や、チリや、化学物質等、各種の微粒子が含まれている。これらによって、太陽光線は、吸収されたり、反射されたりして、散乱される事となる。

 このため、入射角が小さくなる程、これらの影響を受け、地表に届く光の量は、急激に小さくなると思われる。でも、これに関し、実測データなどは、どのようになるのか、自分としては、把握出来てはいない。

 

 太陽光の入射角が変化する要因としては、これまで述べたように、地球の緯度による違いがあるが、これに加えて、地球の自転による太陽の日周運動での、時刻による違いがある。

 即ち、地球の自転によって、日の出、日の入りが繰り返されている訳で、日中は、太陽は高くなり、入射角は大きくなるが、日の出、日の入り近くでは、入射角は極めて小さくなり、最後には0になる。

 地球の公転による季節変化によって、日中の南中高度は変化し、これによって入射角βが変化して、地表に届く太陽光線の密度/エネルギーが、sinβに比例して変化する事となる。

 

 この、季節による南中高度の変化は、例えば、東京の場合(北緯35度41分)は、概略、以下のようになる。

  季節   南中高度(入射角β)   sinβ

  春分   54度19分        0.81

  夏至   77度45分        0.97

  秋分   54度19分        0.81

  冬至   30度53分        0.50

 これで見ると、夏至では、太陽高度は80度にはならないのに、受けるエネルギーの大きさは赤道直下と殆ど変わらない、と言うのは、やや、意外である。が、これは、あくまでも南中時に関して言えることで、その前後の、太陽高度が低い時間帯では、緯度が高くなる程、太陽光の強さは、途中通過する大気等によって、大巾に削減されてしまうので、トータルとしては、赤道直下とは、大きく異なって来るように思われる。又、冬至でも、1/2は確保している、と言うのも、同様に理解すべきであろう。

 

 太陽光エネルギーを、如何に有効に利用するかという、太陽光発電の面から見た場合、緯度上の位置は変えられないのは勿論だし、気象条件も制御不可であることから、太陽光発電での選択肢としては

   ・発電場所として、晴れが多く、雨が少ない地域を選ぶ

   ・発電パネルの方向を南中時に合わせる

    (追尾型も考えられるが、そのためのエネルギーが必要)

   ・エネルギー変換効率の高い発電素子を使う

などとなる。

 将来的には、

  ・砂漠などの乾燥地域で発電し、需要地まで送電する、

或いは、

  ・障害物が少なく、最も太陽光が強い宇宙空間で発電し、地上まで送る、

といった事も、実現可能性があるかも知れない。

 

 

 

 

 

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春の南伊豆の旅ー雛のつるし飾り

2012年03月08日 14時23分24秒 | 日記

2012年3月8日(木)  春の南伊豆の旅ー雛のつるし飾り 

 

春を求めて、高校時代の仲間と、先月末、1泊2日のドライブ旅行をした。昨年春は、南房総で、その時の印象は、下記ブログで触れている。

  南房総の旅―花便り     (2011/2/14)

  南房総の旅―山並みとお日様 (2011/2/24)

  南房総の旅―古刹と巨木たち (2011/3/10)

 

今回は、南伊豆である。思い浮かぶままに、旅行の印象を記したいが、手始めに、本稿では、ひな祭りに因む話題を取り上げた。

 

古来、3月3日は、上巳の節句、桃の節句で、女の子のお祭りとして、雛祭りが行われて来ている。旧暦に比べて、新暦ではやや早くなるが、春を告げるお祭りである。

この旅行では、南伊豆の東海岸にある稲取温泉で行われている、恒例の、「雛のつるし飾り」を見物したが、初めての体験であった。

雛のつるし飾り、とあるので、雛人形達が、天井から吊るされている、と思ったが、本体のお雛様は、普通に雛段に飾られている。 その周囲に、和裁の稽古にもなるという、手作りの、細々とした、可愛らしい手芸細工物を吊り下げるのだが、兎も角、色鮮やかで、賑やかなのには、驚かされた。

 つるし飾りに囲まれた雛人形

吊り下げるものとしては、色々の物があり、それぞれに、女の子の、健やかな成長を願う、親の思いが込められているものばかりだ。 

「雛の館」で貰ったチラシや、ネット情報には、約40種類もの飾り物が紹介されており、又、新たな創作も行われているようだ。 これらの中で、代表的なもの、興味を引かれたものを、以下に挙げてみたい。

 

三角     貴重だった香を入れる袋

花      花のように可愛く

唐辛子    悪い“虫”がつかないよう

桃      女性の象徴 邪気除け 薬効 

巾着     金に不自由しないよう      (以上を、五つ飾りと言うようだ)

 

うさぎ    赤い目の呪力 神様の使い

俵ネズミ   大黒さんの使い 俵は五穀豊穣

座布団    赤ちゃんの遊び道具

フクロウ   呪力 福と不苦労

猿っ子    厄が去る (飛騨高山のサルボボに似ている)

這い子人形  子供の成長

 

これらの飾りを、11個ずつ1本の糸で繋ぎ(索と呼ぶよう)、更に、この5本の索を輪状に纏めて、上から吊るすのが、正式の飾り付けと聞いた。

最近は、デパートの雛人形売り場でも、この、つるし飾りがよく見受けられるようだ。

会場の案内には、日本三大つるし飾り、とあり、以下の

  伊豆稲取温泉    雛のつるし飾り

  山形県酒田市    傘福

  福岡県柳川市    さげもん

が挙げられていて、それぞれに、由緒と伝統があるようだ。

 

雛祭りと言えば、各地で祝われているのだが、自分が生まれ育った山形県の、河北町谷地の、雛祭りが思い出される。でも、同じ山形県の、酒田のつるし飾りのことは知らなかった。

各地の雛飾りの中で、神社の石段全体を雛段にして、1200体もの雛を飾るという、安房勝浦の雛飾りや、場所は忘れたが、大きなタワー状にしたダイナミックな飾り付けなど、TVで報道されたのは、派手なものばかりである。

 

稲取温泉の土産として、手先を動かすのが好きな家人のために、自分で手作りする、うさぎを買って来た。我が家は、夫婦揃って、うさぎ年生まれとあって、あちこちに、うさぎが居るのだが、近々、うさぎが、もう一羽増えることとなるだろうか。

  手作り用のうさぎの土産

 

雛祭りにつきものの桜餅は、その色と言い、その香りといい、良い雰囲気の和菓子だが、関東風と関西風があるようだ。

皮を二つに畳んで餡を挟むスタイルは、関東風という。 関西風では、餡全体を道明寺粉の皮で丸く包み込むようだ。たまたま、3月3日に、近くのスーパーの入口で、2種の桜餅と、草餅の大売り出しをやっていたので、仕入れて来た。

我が家は、男の子ばかりなので、雛飾りは無いが、近くに住む息子を呼んで、花より団子と、この桜餅を食べて、お祝いしたことである。

 

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時の流れと閏日ーおまけ

2012年03月01日 11時59分50秒 | 日記

2012年3月1日(木) 時の流れと閏日―おまけ

 

 

昨日の2月29日は、4年に一度の、閏(うるう)日で、以下の記事

時の流れと閏日 (2012/2/29)

を投稿したが、閏という漢字は、当用漢字には無く、普段は、殆ど使わない字なので、調べて見た。

 

漢和辞典には、

    閏  ジュン うるう

とあり、字義としては、暦上の意味の他、そらから派生して、余分、あまり、非正統の意もあり、必ずしも、いい意味ではないようだ。

 

でも、この字に、さんずい(水)が付くと

潤  ジュン うるおう

と、ポジティブな意味になるのは面白い。他に、手偏や、目偏の付いた、見慣れない字もあるようだがーー。

 

  一方、暦の閏について、英語での表現を調べたら、以下のように、

   閏日   leap day、 intercalary day

   閏年   leap year、 intercalary year

などと言うようで、元々は

       leap         跳びはねーーはみ出し?

       intercalary  差し込んだ

といった意味があるようだ。

 

 地球の運行と、暦とを、如何にマッチさせるか、と言う、先人達の苦心の一端が窺えるようだ。 

 記録を兼ねて、この2月の我が家のカレンダーの写真を、載せたかったのだが、書き込みが多かったため、ネットに出ていた画像の中から、下を、借用させて貰った。「カレンダー 2月」の検索結果 - Yahoo!検索(画像)

 

                          

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