2024年10月2日(水) 窒素を取り巻く話題 その1
このところ、窒素を取り巻く話題を耳にすることがあり、自分なりに調べながら、何回かに分けて記事にする予定で、今回はその1である。
◇学校での実験中の事故
先日の9月20日、川崎市の小学校で、6年性の授業で、アンモニアの臭いを嗅いだところ、気持ち悪くなった児童数人おり、医療機関を受診したようだ。
幸い、たいしたことはなく、その日のうちに自宅に戻れたようだ。
(川崎の小学校で児童8人が吐き気や頭痛 理科の実験中、医療機関を受診も帰宅(カナロコ by 神奈川新聞) - Yahoo!ニュース.html)
アンモニアは、NH3で表され、窒素N1個に水素Hが3個ついた、下図のような、正四面体の構造という。
アンモニアは、無色だが、鼻にツンとくる、強烈な臭いがある。
学校での子供達は、この臭いに参ったようだ。
人体が汗をかくと。脇の下や、靴の中に、いやな悪臭が出るが、洗濯などの手入れが重要となる。
◇アンモニアの製造
アンモニアは、20世紀初頭の1906年、ドイツで、ハーバー・ボッシュ法が開発されて以降、安定的に作れるようになっているようだ。
この方法は、触媒上で、水素と窒素を直接反応させる方法で.化学反応式は以下のようだ。
N2+3H2→2NH3
この製造方法が確立したことで、化学肥料の大量生産が可能となり、20世紀以降の世界の人口爆発を支えてきたと言われる。
(以上参照:ハーバー・ボッシュ法 - Wikipedia.html)
◇アンモニアの用途
アンモニアの用途としては、下図のように、これまでは、肥料として使われることが多かった。
(参照:【コラム】地球温暖化のお話(42)アンモニア① _ 明峰コミュニティ協議会.html)
製造後、海上輸送などを経て、貯蔵する設備が必要となる。
◇ 肥料に関しては、肥料の三要素というのがあり、下図のようだ。
窒素は、植物の生長を支える重要な役割があり、リン酸は花と実、カリは根の生長に関わっている。我が家の家庭菜園でも、水やりとともに、施肥は大切にしている。
◇上図にあるように、肥料以外のアンモニアの新たな用途として、
ガスタービン、
石炭火力発電混焼
燃料電池(船舶用SOFC)
アンモニア工業炉
などがある。
下図のような説明図もある。
本稿では、これ以上は触れない。