家康は板倉勝重を駿府の町奉行に登用しようと考えた。公正無比の者であったからだ。そこで、勝重を呼び出して申し渡したところ、妻と相談のうえご返事すると申し出た。
恐妻家だからではない。奉行所は仕事柄金品の提供やわいろの届け出が起こりうる。しかも、当人に直接する前に家人から懐柔される。「将を射んと欲すればまず馬を射よ」ですな。お裁きを有利にするためには、家人ことに伴侶につけこんで本体を弱みにするのですね。
勝重は妻に理非をわきまえないと、職を全うできなくなると諭し、その上で奉行を拝受した。勝重は名奉行の誉れが高かったそうで、この逸話で推して知るべし。
この逸話を引き合いにだしたのは、韓国大統領選候補者の奥さんたちの行状だ。学歴詐称はともかく、夫の知事職を利用して公のカードで買い物をしたり、職員を私的に使ったりでひんしゅくを買った。
奉行と知事の職は違うが、連れ合いに理非をわきまえてられるかと諭したいことは同様だろう。
韓国では家人だけではなく一族郎党が甘い汁を吸うために群がるようですな。歴代の大統領はそれで捕まるか自殺する。