本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

藤沢周平のエッセイ

2018-07-15 09:18:40 | Weblog
 「維新150年」のタイトルで、読売新聞は時々記事を掲載している。その第8部「戊辰哀悼7」では、庄内藩(山形県鶴岡市、酒田市など)の幕末・明治のいきさつである。
 この藩は、戊辰戦争で新政府軍と戦って連戦連勝したそうだ。しかし、奥羽越藩同盟が瓦解したため東北で最後に降伏したという。

 特筆は藩の中老菅実秀と西郷隆盛の「徳の交わり」というエピソードがある。そのせいか、唯一鹿児島県以外で南洲神社があるとか。

 詳しくは6月30日のこの記事の新聞を図書館で閲覧してもらうこととし、話は以下のことだ。
 鶴岡出身の文化人の藤沢周平、丸谷才一には小説も評論もエッセイもある。特に藤沢周平には、この幕末の郷里を舞台にした作品があってもよさそうだが見当たらない。

 そのことを、機会があって鶴岡市役所の職員に訊いたところ、当時活躍した庄内藩主の酒井家や前述の菅実秀の子孫等がいるので名誉に触れるかもしれず、書かなかったのではないかと言う。温厚篤実な作家だから肯けないこともない。

 ところが、最近『帰省』なる未完行エッセイ集を読んでいると「鶴ヶ岡城」というタイトルのエッセイに菅実秀も藩主酒井忠篤も登場する。この事実を当該職員は知らなかったか。