本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

作品の人物像

2015-02-15 09:11:31 | Weblog
司馬遼太郎の本に、人間の性格を普遍化したドン・キホーテ型とハムレット型を創りあげた作家は偉大であるといったようなことを書いていた。この両者の「型」の解説は辞書にものっている。たとえば「ハムレットは決断を下して行動に移るよりは、むしろ懐疑や苦悩にこもってしまう思索的な性格」とある。

てっきり司馬氏の独創かと思っていたが、この性格の概念を最初に捉えたのはツルゲーネフであると知った。

ただ、うろ覚えだが、司馬氏は求道的な生き方として宮本武蔵型もあると書いていたような気がする。この武蔵の性格付けをした偉大な作家は吉川英治となる。

ナオミズムのナオミ型を生み出した谷崎純一郎も偉大な作家になる。

小説や戯曲の人物の性格を一般的に定着させる、これは凄いことだ。