ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

「アビラウンケン」

2015-06-15 06:19:40 | 日記
京都大学の研究チームによる実験によりますと、
〈犬は、飼い主に非協力的な人を嫌う〉
〈飼い主への協力を拒む「意地悪な人」から、餌をもらわない〉
その結果、
〈犬は、自らの利害に関係なく、感情的に第三者を評価している可能性がある〉
との研究結果を発表しました。

こんな研究の お話大好きです。
犬で思い出したのですが、静岡文化芸術大学教授・磯田道史先生のことです。
映画にもなった「武士の家計簿」をはじめ、古文書を読み説き、
歴史の愉しみ方を教えてくれる先生。

現在、BSプレミアム「英雄たちの選択」で司会をなさっています。
司会そのものより ご自身が“しゃべりたくて、しゃべりたくて”感を、
いつも漂わせているので、番組内容もさることながら、磯田先生のトークが聴きたくて、
番組を毎週観ています。

6月10日の午後、何気なくテレビをつけました。
なんと、NHK「スタジオパークからこんにちは」に、
磯田先生がゲスト出演していたのです。
あれやこれやの楽しい“おしゃべり”でしたが、忍者が忍びに入る際の心得帳というか、
ノウハウなどを、古文書を示して語っていらっしゃいました。
  
  ☆「忍び」に入る時、イヌを吠えなくさせる呪文。
   「アビラウンケン」
   「アビラウンケン」
   「アビラウンケン」
   と、三回唱える。
等々。

そして、先生ご自身が、教授会の帰りにイヌに試してみたとのこと。
『吠えられましたね』
と、真面目な顔つきでおっしゃったのです。
私は観ていて吹き出してしまいました。
こんな先生が、私は大好きなのです。

磯田先生は、以前「さかなクン」と対談なさったそうで、
「さかなクン って面白いですよ」
と話されていました。
「磯田道史」VS「さかなクン」
かなり、面白かったのではないでしょうか。
見られなくて残念。

と、いうことで、昨日。
外出しての帰り道、塀の中に大きなイヌがいる お宅の前を通りました。
鎖で繋がれているようですから、身の危険はあるまいと思って、
私も例の呪文を試みてみたのです。
家の人に聞かれるのは恥ずかしいので、そっとやってみました。
   「アビラウンケン」
   「アビラウンケン」
   「アビラウンケン」
イヌは怪訝な顔つき、
『うー』と小さな唸り声、
「さては吠えられるか」
と、逃げ腰。
急いで、その場を離れました。

何だか、イヌから
『バーカ』
『変な ばーさん』
と、言われたような敗北感だけが残りました。

しばらくは、あの道、通らないことに。
                                    〈ゴマメのばーば〉
コメント
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