ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

青い空は、心のブルーもまた引き寄せるのかも

2015-11-07 06:35:20 | 日記
青くて高い空が広がっています。
天の隅々にまで広がっています。
まだ枝に残っている柿の木の葉っぱも、
もう終わり近い秋の日射しを取り込もうと手を広げていました。
あまり空が美しいと、谷川俊太郎さんの『詩・かなしみ』を思い出すのです。

  『かなしみ』
                     谷川俊太郎
  あの青い空の波の音が聞こえるあたりに
  何かとんでもないおとし物を
  僕はしてきてしまったらしい

  透明な過去の駅で
  遺失物係の前に立ったら
  僕は余計に悲しくなってしまった

でも、今日の「青い空」の遠い渕に見え隠れしているのは、
かなしみ、と、名づけるものでもなく、
いたみ、と呼ぶものでもなく、
過ぎ去った事がらへの淡い悔恨を含んだ想いでした。

過ぎて来た時間の中に〈落としもの〉などしてきたわけでもないのに、
振り返ることは、いつでも何かを探している様な気がします。

そして、遡る時間の中で立ち止ってみる事がらは、
嬉しいことよりは自責に近いことが多いのです。
ふと、自虐的になったりして、『後悔先に立たず』と呟いてみたり。
〈後悔〉と言う程のものではなくとも、
選択の道を少し外してしまったかな、とか、
あの時、引き返すべきだったかな、とか、
あれや、これや取り留めもない思いの中を漂ってしまいます。
そんな午後のひと時でした。

厚生労働省が4日発表した2014年の調査によれば、
  《パートや派遣などの非正社員が労働者にしめる割合が、初めて4割に達した。
   高齢世代が定年を迎えて正社員が減るなか、人件費を抑えたい企業が、
   非正社員で労働力を補っている実態が浮き彫りになった》(11月4日・朝日デジタル)
と報じられています。

先だって、出会った友人が、息子さんの就職先のことで心配していたことなども思い出し、
“なんか、今日は、ブルー”
と、呟いたのです。
青い空は、心のブルーもまた引き寄せるのかもしれません。

少し雲が広がってきました。
予報では明日から お天気がくずれるとか。
洗濯物を取り込まなければ、と立ち上がりました。
飛行機雲が、
空をカットして…………
                                  〈ゴマメのばーば〉
コメント
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