goo blog サービス終了のお知らせ 

多摩川雑学事典 by元林徹(文と写真)

名前の通り多摩川の話題ブログ。それとなぜか保守の立場から政治・社会も取り上げますのでこちらもどうぞ!

新歌舞伎は嫌いじゃ?

2017-01-14 | 歌舞伎つぶやき
今月の歌舞伎座、『将軍江戸を去る』と『井伊大老』がかかりました。

ところでこうした新歌舞伎、セリフが口語だから分かりやすいと人気があるようですが、あまり好きでない人も結構いるらしい。

もっとも新歌舞伎と言っても上に挙げたようなのから「ヤマトタケル」や三島由紀夫作品まで色々あるから一概には言えません。

そこで『将軍江戸を去る』の作者の真山青果に絞って少し。

ハッキリ言ってこの人の作品、くだらないというかおもしろくない。

踊りもなければ派手な殺陣もトンボもなくてどこが歌舞伎なのだというのがあります。

それを差し引いても、セリフがクサいだけでなく理屈っぽい。

舞台でやるより小説にした方がと思うのですが、理屈っぽいだけでなく冗長で要約すれば10分くらいで済むようなことを延々とやっている。

退屈です。

時代劇と割り切ったらとなるかもしれませんが、時代劇のつもりで観ても出来が悪いのでは?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

宙乗り評論家登場? 新橋演舞場新春歌舞伎

2017-01-12 | 歌舞伎つぶやき
今月の新橋演舞場の市川右團次襲名披露、『雙生隅田川』で三人宙乗りをやりました。

観ましたが、子どもの新右近(ややこしいですね)、思わずか身を乗り出して隣の猿之助がとっさに押さえる場面もありました。

それは別として宙乗り、『義経千本桜』だけのようなイメージですが、今回みたいに他にもときどきやっています。

これからもっと増え澤瀉屋以外も盛んにやるようになれば、タイトルみたいに宙乗りの芸の評論も出てくるかもしれませんがサテどうなるか?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

吉右衛門の『沼津』ですが…歌舞伎座初春歌舞伎

2017-01-08 | 歌舞伎つぶやき
歌舞伎座の初春歌舞伎の昼の部、観ました。

愛之助五変化の『大津絵道成寺』ですが、工夫した踊りで特に矢の根の染五郎が決まっていました。

ただ肝心の愛之助クンの踊りは今一つ。

それとこの人、女形にはあまり向かないかも。

「伊賀越道中双六」の『沼津』、吉右衛門の十兵衛ですが、ちょっと抑え気味。

この人、相手の役者を引き立てようとしてか、こういうの、ときどきあります。

ただそれならいいのですが歳で動きが鈍ったのだったら心配。

これにこたえてというか、歌六の平作は好演で、雀右衛門も伸び伸びとやっていました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歌舞伎座vs新橋演舞場の勝敗は? 一月歌舞伎

2017-01-06 | 歌舞伎つぶやき
新春歌舞伎ですが、市川右團次襲名披露で新橋演舞場が例年以上に盛り上がっています。

海老蔵クンの成田屋正統派『義賢最期』の大暴れの討死に加え、澤瀉屋の派手な舞台も加わっています。

この前は昼の部の『雙生隅田川』のことを書きましたが、三人宙乗り・本水はないものの夜の部の『黒塚』も猿之助と新右團次の息が合って見もの。

これだけやるには舞台の仕込みにずい分費用がかかって大変だろうなあ、などと余計な心配もしてしまいます。

ところで対して歌舞伎座の初春大歌舞伎ですがちょっと地味。

ご高齢や地味な役者衆が多いのと演目を客層が広いのに合わせたからかもしれませんが、歌舞伎座の方は詳しくは別の機会に。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最も派手な襲名披露でした…新橋演舞場新春歌舞伎

2017-01-03 | 歌舞伎つぶやき
新橋演舞場一月歌舞伎、市川右團次襲名披露『雙生隅田川』、観ました。

去年から襲名披露が続いていますが、なかでも最も派手な襲名披露。

三人宙乗り・本水鯉つかみ立ち回りなどなどですがこれ以上派手にやれというのは無理なくらい。

特に三人宙乗りは、今回の天狗たちが飛ぶ方が千本桜のように狐がぶら下がるよりも見栄えがするのでは。

役者の誰がどうとかの細かいことは別の機会に書きます。

それと写真の入口の日章旗ですがここも歌舞伎座もお正月は掲揚していますよ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今年の歌舞伎最大の話題は?

2016-12-31 | 歌舞伎つぶやき
国立劇場の『忠臣蔵』完全通し上演と、歌舞伎座の『芝翫襲名披露』の二つでは。

「最大」ということでさらに一つに絞るなら国立劇場の『忠臣蔵』。

芝翫襲名も頑張っていましたが、公演が二か月にわたりさらに息子さんたちの襲名披露も加わって全体の印象が散漫になった。

一生懸命やった役者衆には悪いが、芝居の中身の出来不出来よりも企画力の差というところでしょうか。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

これ以上は無理? 歌舞伎座十二月歌舞伎『二人椀久』『道成寺』

2016-12-24 | 歌舞伎つぶやき
歌舞伎座の十二月歌舞伎、『二人椀久』と『道成寺』を観ました。

『二人椀久』と言えば日本版『トリスタンとイゾルデ』。

しかも他の日舞の名曲に比べ地味。

名作だが演ずるのは難しい踊りです。

で、確かに松山太夫は玉三郎にピッタリで見事でしたが、勘九郎の椀久はゴッツイなあなどと思った。

『道成寺』ですが『京鹿子娘五人道成寺』とのことで、玉三郎以下五人の白拍子が勢ぞろい。

豪華ステージですが人数が多い分、それぞれの役者の印象は薄くなる。

ただでさえ忙しい踊りがさらに忙しくも見えます。

それと『道成寺』、この頃は大勢でやるのがはやっているようですがこれ以上増やすのは難しい?

そしてこの分では『京鹿子娘道成寺』を一人でやるのがかえって珍しくなるのではなどと余計な心配もしました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国立劇場『忠臣蔵』第三部…魁春・児太郎・笑也が好演

2016-12-21 | 歌舞伎つぶやき
国立劇場の『忠臣蔵』第三部を観ました。

今月の第三部は完全通しで上演した最後であります。

まず「道行旅路の嫁入」と「山科閑居」をまとめて。

女形の魁春・児太郎・笑也が好演。

特に笑也がよくて菊之助を思わせる舞台。

十段目の『天川屋義平』は珍しい上演だそうで初めて観ましたがさほど話が広がらないので忠臣蔵の中のエピソードというところかな。

最後の「討入」ですがかなりの出来でこの先「討入」でこれを超えるのはなかなか出ないのでは。

目についたのを挙げれば、寺岡平右衛門の錦之助、矢間重太郎の隼人、小林平八郎の松緑というところでしょうが、これではほぼ全出演者?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どうなる? 中村福助さん復帰

2016-12-01 | 歌舞伎つぶやき
歌舞伎の中村福助さんです。

一番関心を持たれているのははたして復帰できるかどうか?

そして復帰するならいつになるか?

芝翫さん十月の襲名披露公演はNHKで放映され、『口上』でもリハビリに励んでいるとの発言がありました。

そして先月11月の襲名披露公演の『口上』でもリハビリに励んでいると中村児太郎さんが発言。

ここで想像力を働かせれば…。

まず福助さんはどうなっているのか、ファンから情報公開(?)の声が強いのをしっかり意識していてそれにこたえている形。

それと復帰がまったく不可能と確定ならリハビリに励みなどのような言い方はしないはず。

となるといつどのような形になるかは別として復帰の可能性はあるという風にとれますがサテどうか?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国立劇場十一月歌舞伎…なかなか見事な『忠臣蔵』でした

2016-11-16 | 歌舞伎つぶやき
今月の国立劇場、忠臣蔵の完全通し上演です。

今月は『道行旅路の花聟』から『一力茶屋』まで。

割合よく上演される芝居ですね。

前半というか『山崎』『勘平腹切り』までの菊五郎は思っていた以上に良かった。

出色は『一力茶屋』。

良かったのは寺岡平右衛門の又五郎とおかるの雀右衛門。

又五郎は例によって国立劇場スタイルの熱演でしたが、雀右衛門は三月の襲名披露公演はプレッシャーなのか固くてガチガチだったのが、今回はのびのびとした舞台になっていました。

ただこうやって先月・今月と好演が続くと締めの来月は大変と余計な心配をしますがサテどうなるか?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国立劇場十月歌舞伎『忠臣蔵』…用意周到な舞台でした

2016-10-25 | 歌舞伎つぶやき
今月の国立劇場、50周年記念の忠臣蔵完全通し狂言、第一部の判官切腹まででした。

何を今頃? ですが観た印象です。

50周年記念を意識してか、相当用意周到・水ももらさずにやっているのがうかがえます。

存在感で際立っていたのは高師直の市川左団次。

お歳ですがかえってそれで適役になっていた。

山場は兜改めと切腹明け渡しですが、兜改めの秀太郎の顔世もお歳なのが印象に。

切腹明け渡しは冗長な所もありまずか幸四郎がしめていました。

あと全般、例によってというか桃井若狭之助の錦之助が好演でした。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中村橋之助さんなぜ芝翫を襲名したか?

2016-10-21 | 歌舞伎つぶやき
今月歌舞伎座で襲名披露公演の中村芝翫さんです。

舞台についてはこの前、ちょっと期待外れというようなことを書きましたが、それはさておき、名題役者のなかでなぜ芝翫を襲名したのか、兄の福助さんの病気でどんな心境になったのか、そのあたりを語っています。

載っているのはJALの機内誌。

詳しくはそちらを、ですので、飛行機に乗ったおりにでもドウゾ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国立劇場『忠臣蔵完全上演』vs歌舞伎座『芝翫襲名』?

2016-10-09 | 歌舞伎つぶやき
国立劇場の『忠臣蔵』完全通し上演の第一部、観ました。

『忠臣蔵』の前半は後半ほど上演されませんが、仇討の位置づけとかがよく分かってきます。

ベジャールのバレエの『カブキ』も前半の顔世のことを知らなければ分かりません。

完全上演なのでどうしても冗長なところはあったが、相当準備してかかっているのがうかがえました。

役者では桃井若狭之助の錦之助、高師直の左団次が好演で最後は幸四郎の由良之助でしめるというパターン。

若手では力弥の隼人や小浪の米吉かな。

タイトルの国立『忠臣蔵』vs歌舞伎座『芝翫襲名』ですが、練れて芝居の密度がある点で国立『忠臣蔵』と思うがサテ来月はどうなるか?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今一つでした…中村芝翫襲名十月歌舞伎

2016-10-07 | 歌舞伎つぶやき
中村橋之助改め芝翫襲名の十月歌舞伎、観ました。

結論から言えば力不足で期待はずれ。

昼の『幡随院長兵衛』と夜の『熊谷陣屋』ですが、どちらも大きい演目です。

大き過ぎてまだ力不足。

『幡随院』ですが段取り芝居になっていて演じてみせる余裕はまだまだ。

『熊谷』はメリハリがありませんでしたが、これもまだ練れてないからか。

その分と言っては何ですが『女暫』の七之助や『外郎売』の松緑が好演で、玉三郎の『藤娘』もすっきりした踊りで最後をうまく引き取っていました。

松緑もそうでしたが松也もよかったというか成長ぶりが伝わってきた。

なお今まで歌舞伎投稿、ソフト調でしたが今回からはタイトルみたいにネガティブな評価もズバリいうことにしましたので悪しからず。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

九月歌舞伎観ました

2016-09-20 | 歌舞伎つぶやき
歌舞伎座の九月歌舞伎、夜の部、観ました。

『吉野川』は吉右衛門と玉三郎が合っているかどうかが見どころ。

どうもこの芝居、歌舞伎より文楽の方がやりやすそうな気がします。

『らくだ』はいかにも落語を芝居にした感じで、松録のワルぶりと染五郎の意外な貧乏紙屑買いの対比がおもしろい。

最後の玉三郎の『元禄花見踊り』ですが時間が短いのもあってか、踊りの展開がちょっと物足りないというところでした。

それと写真の歌舞伎座の夜景ですが、普段は早く帰りたいので写真なんか撮ってなく、撮影も今回が初めて。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする