golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

庄司紗矢香&ジャンルカ・カシオーリヴァイオリン・デュオ・リサイタル(2012.10.30、サントリーホール)

2012-11-01 19:39:38 | Weblog
「庄司教」の教祖様ではとの噂もある(?)minaminaさん(http://m.webry.info/at/minamina/)のお誘いで聴いて参りました初庄司さん。

場所はサントリーホール。

かねがね、庄司さんのヴァイオリンをせめてCDでも聴いてみたいと思いながらも、教祖様に無許可でお聴きする訳にもいかず思い悩んでおりました。

そうしたところ、教祖様から直々のコンサートのお誘いが。

絶好の機会と馳せ参じました。

庄司紗矢香(ヴァイオリン)、ジャンルカ・カシオーリ(ピアノ)

1.ヤナーチェク「ヴァイオリン・ソナタ」
2.ベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第10番」
3.ドビュッシー「ヴァイオリン・ソナタ」
4.シューベルト「幻想曲D934」

1曲目はヤナーチェクのソナタ。

ヤナーチェクは、「シンフォニエッタ」と「タラス・ブーリバ」の1枚を持っている程度で、それすら聴き込めておりません。

このヴァイオリン・ソナタも初聴き。

東洋的な要素、抒情性、近代的感覚が入り交じった音楽でなかなか気に入りました。今度是非CDを入手せねば。

さて、2階の右手やや後方の席で、ヴァイオリンはちょっとピアノの影になる位置。

このためか、ヴァイオリンよりもピアノがやや大きく聴こえました。

そのピアノのカシオーリも初めて聴く人ですが、美しい音を持っていますね。

とてもクリアでありながら、柔らかさがあって。

ピアノという、言わば機械のような楽器で、直接弦を叩くのではなくメカ的な鍵盤を介して音を出すのに何でこんなに音色が違うのでしょうね。

改めて不思議に思いました。

ちょっと検索してみましたが、演奏者によるピアノの音色の違いについても、色々と科学的な研究がされているようですね。

閑話休題。

ヤナーチェクは、このようにカシオーリのピアノの音ばかりが耳に付いてしまい、ヴァイオリン・オブリガート付のピアノ・ソナタのようにすら感じてしまいました。

続いて、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ。

ここから、意識して脳内でヴァイオリンの音とピアノの音のバランスを補正する。(?)

庄司さんのヴァイオリンが、凛としていながらも美しく歌い、カシオーリの柔らかな美音とも相まって、あれっ、ベートーヴェンの10番ってこんな曲だったっけな?と感じました。シューベルトのような音楽に感じたのです。

休憩を挟んで、ドビュッシーのヴァイオリン・ソナタ。

ドビュッシーというと印象派ということで、朧な雰囲気を湛えた演奏が昔は多かったような思いますが、こういうクリアな演奏好きです。

そして、最後のシューベルト幻想曲が絶品。

実はこの曲も初聴きでしたが、シューベルト晩年の透徹とした境地が描かれた美しい演奏で庄司さんのヴァイオリンの力に圧倒されました。

庄司教に入信してしまいそう…。

アンコールは、バッハ「音楽の捧げもの」からと、ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」から。

バッハはバッハで素晴らしかったですが、ストラヴィンスキーでのテクニックとテンションの高さに驚き。

さっきシューベルトを弾いたのと同じヴァイオリニストに思えないほど。

こういうスタイルも性格も異なる曲も弾きこなしてしまう幅広さも庄司さんの凄さの一面なのか。

こうして聴いていて、是非庄司さんの演奏で聴きたい曲、リクエスト!

(1)コルンゴルト「ヴァイオリン・ソナタ」…濃厚ロマンと技巧的な曲を庄司さんがどう料理してくれるか。(もう既に演奏しているのでしょうか)

(2)ラインベルガー「ヴァイオリンとオルガンのための6つの小品、組曲」…一部で人気の高い隠れ名曲。サントリーホールのオルガンを見てこの曲を思いました。何故か有名ヴァイオリニストが演奏しない?、録音も少ない作品。絶美の音楽を庄司さんの澄んだヴァイオリンで是非聴きたい!

教祖様(笑)、素晴らしいコンサートにお誘い有難うございました!

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
信じる者は… (minamina)
2012-11-02 07:30:55
え~っと、こんにちは、教祖です(笑)
急なお誘いにもかかわらず、
入信ミサ?にご同行いただきまして、誠にありがとうございました!

素晴らしい演奏でしたでしょう?
信者はあの演奏による恍惚感を味わうため、
足繁くミサに通うことになるのです?!

「ヤナーチェクのひねくれ具合はきっとgolfさん、気に入られるのでは…」
と思っておりました!
そして圧巻のシューベルト!!
これでアンコール、シュニトケまでやってくれたら、完全入信だったと思うんですよね~(笑)

私の許可など不要ですので、
これからも我が御本尊のご支援よろしくお願いいたします?!(笑)

※サイン会の時、庄司さんに、
「いつも、どうも!」
って、声、かけられました!(^O^)
いよいよ、顔、覚えられたみたいです…(笑)
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入信しそう (golf130)
2012-11-02 08:11:04
教祖様直々の御言葉有難き幸せに存じます。(笑)
minamina様こと教祖様がご本尊を崇められる訳が良く解りました。
特に、シューベルトとストラヴィンスキーが凄かったです。
シュニトケも是非聴きたかった~。

それにしても、「いつも、どうも!」は凄いですね。さすが教祖様です!
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なるほど (安倍禮爾)
2012-11-02 16:53:11
golf130さん

 なるほど、そうでしたか。あのminaminaさん募集のチケットでgolf130さんがいらした、ということで。私も一度は気が動いたのですが、日程的に夜を空けられない日だったもので、手を挙げられませんでした。
 実演で室内楽を聴くというのは、演奏者のナマの姿が出るんで、面白いのとちょっと怖いのと、両方ですね。庄司さんのこのコンサートは、まさに実力そのものを観る、聴くことができて、良かったですね。
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行って良かったコンサート (golf130)
2012-11-02 23:59:04
安倍禮爾さん
コメント有難うございます。
本当に行って良かったです。
当日昼過ぎまで行けるか不明でしたが、外出の用事を作り終業時間後、サントリーホールへ。
もし会社に居たら捕まっていて行けなかった可能性ありました。コンサート中に留守録入っておりましたので。
室内楽のコンサートは、仰る通り、オーケストラに比べると奏者が少ない分、当たり外れのリスクが大きいのかもしれませんね。
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Unknown (sachiko)
2012-11-03 03:41:40
わー、このリサイタルに行ったんですか、羨ましい!
新聞でも取り上げられていて聴いてみたいと思っていました。
カシオーリ、10年くらい前は良く日本でリサイタルやっていたと思うのですが、最近名前をあまり見なくなりました。
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カシオーリ (golf130)
2012-11-03 09:40:19
sachikoさん
コメント有難うございます。
庄司さんとともに、カシオーリの演奏も素晴らしいコンサートでした。
ピアニストの表情が良く見える席でしたが、軽やかなタッチで楽しげに演奏していました。
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