ビリーザキッドもボブ・ディランも左利きだった(2007.2.10)

2007-02-10 16:10:36 | Weblog

*ギターの弦が向かって右の方が太い(低音)。これは左利き用のギターだ。いや上着のあわせが右前だ。つまり、写真の裏焼きです。ひどい!日本なら謝罪・担当者処分です。

この間(2月5日)、BSで映画“左利きの拳銃”あった。見たことのない、見たいと思っていた西部劇です。わが家の今、BSが映らないのです。しかたがない。
“娯楽(!)は映画”というのは、私ら世代まででしょう。西部劇ばかり見ていました。その西部劇もいつの間にかなくなってしまいました。

 “左利きの拳銃”(1958年アーサー・ペン監督)は、ビリーザキッドの物語です。私もリアルで見ていない1950年代の映画です。
21歳で死ぬまでに21人殺した無法者(アウトロー)ですが、いつもヒーローなのです。もう少し後の1930年代でも、ボニーとクライドという若い男女もそうです。若い世代の暴走には、詩があるのでしょうか。原題“ボニーとクライド(Bonny and Clyde)”(1967年アーサー・ペン監督)は、かっこのいい邦題“俺たちに明日はない”とつけてしまうのです。私ら、純な若者は、かっこいいと思いましたね。

 たった21年の人生ですが、21人を“早撃ち?”したのです。むろんお尋ね者です。旧知の保安官パット・ギャレットに撃ち殺されます。
そのビリーザキッドは左利きだったという伝説から、映画“左利きの拳銃”ができたのです。いや左利きというのは、写真の裏焼きから起きた伝説だそうです。
ビリーが死んだのは1881年です。本人を知っている人はいっぱいいたのに伝説ができる。それだけアメリカ大陸・西部は、広いということです。

*左;撃ち殺したパット・ギャレットが著者なら左利きと信じてしまう。右;これが元の写真(?)、右利きです。土産物屋の絵葉書。

撃ち殺した保安官パット・ギャレットが、なんと本を書いているのです。The Authentic Life of Billy the Kid (これが真実ビリーザキッド物語!)です。実際にはゴーストライターがいるのでしょうが。その表紙と本文内口絵のビリーザキッドが左腰に拳銃をつっているのです。
ビリーザキッドの登場する映画はその後も何本かあります。皆右利きです。

どうでもいいお話をもうひとつ。
どうも、ボブ・ディランは左利きらしいと話題になったことはありませんが、最初の、1961年のLP“Bob Dylan”のジャケットをよく見ると、左利きだと思わせるのです。つまり、写真が裏焼きなのです。

<世間でこんな話を聞いたことはない・・・誰も気がついていない?>

日本の新聞、雑誌では、お詫び・社内処分ものですが。アメリカは、大雑把な国なのでしょう。“社会を裏から見つめるディランの姿勢を表現(!)”ははは・・・。ディランもマイナーだったということでしょうか。レコードデビューできて、それだけでよかったのでしょう。

このLPが1961年に出てから、日本が(いや私が)“ディラン、ディラン”というのに、当時5年ぐらいの遅れがあったでしょう。しかも、日本で発売のLPは、ジャケットも、収容曲も、すっかり変えられていました。アメリカ盤そのままの発売は、10年以上後のことだったのです。

 【おまけ】
*むろんCD化されてます。

* ディランが出ているビリーザキッドの映画(サム・ペキンパー監督、日本公開;1973年)もあります。原題は、パット・ギャレットとビリーザキッド(Pat Garret and Billy the Kid)です。ディランもちょこっと登場します。音楽を担当しています。主題歌は、天国への扉”です。9・11アメリカ集中テロのとき、テレビ局などが放送自粛した曲です。

*私は、このあたりのディランが一番好きです。カントリーロックですね。ビートルズのポール・マッカートニーはほんとの左利きです。