*麦わら帽子の田中帽子店の先代社長のお話を聞きました。昨日(1月29日)。春日部市市民活動センターで、3か月に一度開かれている文化講座です。毎回出かけています。
誰でも知ってる麦わら帽子です。♪少年時代!の麦わら帽子です。田んぼの案山子がかぶってる麦わら帽子です。
岡山の山地で育ったワタシ、都会では無縁の麦わら帽子です。田んぼは二期作、冬は麦で、5月ごろに収穫<麦秋>です。ほとんどが大麦。麦わら、お風呂を焚くのは麦わらの束です。祖母は内職、麦わらで<真田(さなだ)>を編んでいました。ワタシも<編めます>。麦わら3本使う<さんぴら>、5本の幅広の<ごべた>・・・・方言か・・・今の世では死語でしょう。
田中帽子店は、明治13年創業。春日部は真田の産地でした。・・・戦前は、中南米に輸出・・・(そうか、春日部産だったのか???トリオ・ロス・パンチョスのソンブレロ)・・・田中さん80歳のお話は、とても興味深いものでした。農作業用、労働者用の麦わら帽子の印象が強かったのですが。
春日部高校は昭和28年に燃えました、火事です。田中さんは、春日部高校出身、陸上部です。多くは進学でしたが、<ワタシは家業を継ぎました>。麦わら帽子を持って<クルマ>で湘南、房総に行きました。作っても作っても,売れました。海水浴=麦わら帽子の時代です。それから私立の幼稚園が麦わら帽子でした。
今や、東南アジア産が、メイドインジャパンを圧倒しています。これからは、女性のおしゃれ用の帽子、新しい企画をが必要です。どういうニーズがあるのか、よくわからないのです。帽子のオーダーもやっていきたい、と。ブレード(帯状のもの)の加工技術の取得には、5年から10年かかります。灯を消さないようにしていきます。今、アート志向の若い人も入ってきています、とのことでした。
・・・・伝統工芸品、と言われることは、<むしろ邪魔になることがあります>と言われたように感じました。春日部市の伝統工芸品、麦わら帽子です。*これも同社の製品、麦わら帽子です。
【おまけ】
*田中帽子店には、ホームページがあります。新しい、伝統工芸品ではない意気込みが強く感じられます。http://tanaka-hat.jp/
そこに、麦わら帽子の二大産地は、春日部と岡山県と書いています。
*今、春日部で、<麦>をつくっている田んぼを見かけません。冬の田んぼは遊んでいます。大麦、小麦、ビール麦の違いもわからないでしょう。
*ワタシらの若い時代に、<貧乏人は麦を喰え>と言って辞めさせられた総理大臣がいました。ワタシは、子どもの頃、麦を食べていました。<世間に恥ずべき?麦入り飯>だったのです。
*今また、わが家の飯【ライス】は、麦入りです。いや・・・もっともっとひどい!雑穀入りです。