映画の宣伝文句「あなたは、この謎を解けるか?」につられ、サスペンス・ミステリーと思って見るとどうも違うようです。
映画の場面には、ホラー仕立ての追憶が再三出てきますので、ホラー映画とも言えるのではないでしょうか?
”謎解き”というより、「真実は何だったんだろう」と感じたのが映画を見た後の感想でした。
主演ディカプリオもこの映画を見て、案外”性格俳優だなぁ”と思いました。
この映画のテーマの一つには、「人間の脳は、自分の都合の良いように物事を解釈させる」ということではないでしょうか?
それが、戦争の悲惨な思い出と妻を殺害したという”トラウマ”が、主人公の精神状態を表してゆき、自分をコントロール出来ないというのが、この映画の主題なのかもしれません。
3人の我が子を溺死させた罪で収容されている女性が島から失踪した捜査に、保安官テディと相棒のチャックが、その島を訪れることから映画は始まります。
その島は、精神病患者だけが収容されており、その島への交通はフエリーのみで、誰も出た形跡がありません。
その女性レイチエルの部屋には「4の法則」が書かれてある紙が見つかりますが、それが、この映画の謎解きと思いきや、まったく関係がありませんでした。
捜査しているうちにテディは、レディスを探します。
レディスとは、テディの家に放火して妻子が殺された犯人で、テディは、この犯人がこの島に収容されていることを知って、この島に来る動機にも成っています。
そのうちに、相棒もいなくなり、テディ一人で島を捜査します。
灯台があやしいと思いそこに忍び込みますが、そこでこの島の収容所の院長から意外な話を聞きます。
「謎解き」とは、テディが捜査で島に来たのではなく、2年前から精神を病んで、この島に収容されており、相棒が実は主治医で、本当は、3人の子供を溺死させたのはテディの妻で、その妻を殺したのが、テディだったということです。
治っていなければ、脳に手術されるというものです。
映画を見たあと、捜査官が、院長の罠に陥れされ最後は脳の人体実験手術させられるのかと思ったのですが、実際はテディが患者だったということなのですが、どちらが真実か分からず、謎とは、真実を探すことなのだということと、僕なりに解釈しました。