廃盤日記(増補改訂版)

めざせ!日本全国の中古盤店制覇!(by じみへん)

★FLEETWOOD MAC 「GREAT PIECE」

2006年10月24日 | PETER GREEN
 
先日、発売された1971年のフリートウッド・マックのライブ盤ですが、これが予想外に素晴らしい内容でしたので、今回はこちらを取り上げてみたいと思います。

MIDNIGHT DREAMERレーベルから発売された1CD-Rで、録音日は1971年7月19日、カリフォルニア州サンバーディノ公演をサウンドボード収録したものです。この時期のフリートウッド・マックは、すでにピーター・グリーンも脱退した後で、60年代を代表するブリティッシュ・ブルース・バンドから次第にポップ色を強めていった過渡期に当たります。またバンド内でも若きギタリスト、ダニー・カーワンのカラーがこれまで以上に全面に出てきて、バンド自体が新しい方向性を模索していた時期でもありました。

かなり微妙な時期のライブ音源ではありますが、この日はさらに特別で、ピーター・グリーンと双璧を成していたギタリストのジェレミー・スペンサーが突然の脱退を表明し、急遽、ピーター・グリーンがツアー参加ギタリストとして呼び戻された際の演奏が収録されております。僕もこれまで何度か助っ人として、一度バンドを抜けたはずのピーター・グリーンがその後のフリートウッド・マックのツアーに臨時で参加していた事実は知っておりましたが、その時のライブ音源が、しかもこれだけの超高音質で聴けたのは今回が初めてでした。まさかこんな音源が残っていたとは・・・、いやはやまったく驚きでした(苦笑)!!

ライブでは、当時シングル・カットもされた名曲「Dragonfly」「Purple Dancer」など、この時期ならではの貴重な演奏が、しかもピーター・グリーン参加の貴重音源として聴けるのですから、これはもうファンならずとも垂涎の激レア・ライブ音源と絶賛しても過言ではないでしょう(※既発音源でしたらゴメンナサイ!笑)。

特筆すべきは、6曲目「Tell Me All The Things You Do」の演奏途中からそのまま怒涛のジャム・セッションになだれ込み、それまで控えめでピーター・グリーンの個性があまり出ていなかったのでありますが、そろそろ身体が温まってきたのか、次第に強烈なギター・ソロを弾きまくり始め、一気に存在感をアピールしはじめました。やはりピーター・グリーンはこうでなくっちゃね~!さらに熱を帯びてきたジャム・セッションでは徐々にバンド・メンバー全員による演奏のカオス度が増していき、相方のダニー・カーワンとのギターバトルも決めまくります。これがもう最高なんですわ~!!

残念ながら、最後は収録時間の都合上、ジャムの後半部分が未収録になってしまいますが、欲をいえば、このカットされた後半部分も完全収録した形で是非、拡大版リリースしてもらいたいですね~、できればプレス盤で(苦笑)。

久々にピーター・グリーンの熱い演奏が聴けて大満足の一枚でした。これぞまさに「時代に埋もれた名演」と呼ぶに相応しいピーター・グリーン参加の名盤リリースだと思います。拍手パチパチ級の大発掘盤でありました!!オススメです。


◎FLEETWOOD MAC 『GREAT PIECE』 (MIDNIGHT DREAMER, MD-137)

01. Station Man
02. Get Like You Used To Be
03. Dragonfly
04. Purple Dancer
05. I'd Rather Go Blind
06. Tell Me All The Things You Do / Jam

※Live At Swing Auditorium, San Bernardino, California, July 19th,1971

PETER GREEN: Guitar
DANNY KIRWAN: Guitar, Vocal
MICK FLEETWOOD: Drums
JOHN McVIE: Bass
CHRISTINE McVIE: Keyboards, Vocal



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