廃盤日記(増補改訂版)

めざせ!日本全国の中古盤店制覇!(by じみへん)

★JEREMY SPENCER 「PRECIOUS LITTLE」

2006年10月06日 | PETER GREEN
 
元フリートウッド・マックのジェレミー・スペンサーの新譜を入手しました。ニューアルバムが発売されるといった事前情報は一切聞いていなかったので、いきなりの発売告知を知って少々驚いたクチでしたが、さて届いた新作を聴いて「ほっ」と一安心したのが正直な感想であります。

10年ほど前に同じくピーター・グリーンが復活した時も、一部のグリーニー・ファンの間では相当に盛り上がった気がしておりますが、その復活した際の音楽を聴いて「愕然」とした方も多かったはずだと思います。復活後の演奏を聴いて「これはピーター・グリーンであって、ピーター・グリーンの音楽でない」と瞬間的に思いました。あの神々しくなにやら神憑り的だったブルース・ギターは完全に精彩を欠き、僕が探し求めて来たギターの音色とは、まったくかけ離れたものに変わってしまっていたからです。この時ほどショックを受けた時はなかったですね。もう長い間、探し求め、追い続けてきた「ピーター・グリーン伝説」に僕は自らの手で彼に引導を渡しました。僕の中では1970年代でピーター・グリーンの時代には完全に終止符を打っております。さらば、ピーター・グリーン・・・・。

で、今回のジェレミー・スペンサーの新作ですが、僕が想像していたよりもずっと現役感があって本当に安心しました。これならば、まだまだ大丈夫です。一方、復活劇の際に「ジャパン・ブルース・カーニバル」参加で来日し、僕が日比谷野音で初めて生で観たピーター・グリーンは、完全に死んだ魚のような眼をしておりましたからね(苦笑)。本来ならば、元気に生きていてくれたピーター・グリーンの雄姿を見られただけでも「良し」としなければいけないのでしょうが、あれじゃ廃人同様であんまりです。現役復帰すりゃあ、いいってもんじゃないでしょって思いましたもん。アレだったら、永遠に謎のまま幻の存在でいてくれた方が何倍もよかったです。結局、数年後には再び元の隠遁生活に逆戻りしてしまいましたから、ピーター自身もかなり無理していたんでしょうね、実際相当に辛かったんだろうなあ~。

それに引き換え、周囲のサポートにも恵まれていたのでしょうか、新作でのジェレミー・スペンサーは実に元気に演奏しております。お得意のエルモア・ジェームズのカバーから、エルビス・プレスリー調の陽気なロックンロールまで、実に幅広くジェレミー・スペンサー風のホワイト・ブルースを披露しております。ジャケットの近影をみると、風貌はまったく変わってしまいましたが(苦笑)、演奏を聴いた限りでは、まだまだイケますね!!是非、日本の小さなライブハウスでジェレミーの生演奏を聴いてみたいと思ったのは、きっと僕だけではないはずだと思います。知人から聞いた話では、阪神淡路大震災後の神戸地区で行われた復興チャリティーライブの参加者として、数年前にジェレミー・スペンサーが来日していたこともあったそうですので、日本でのライブハウスの演奏というのも絶対に不可能な話ではなさそうですね。是非、近いうちに実現してもらいたい大好きなミュージシャンの一人であります。


◎JEREMY SPENCER 『PRECIOUS LITTLE』(BLIND PIG RECORDS)

01. BITTER LEMON
02. PSYCHIC WASTE
03. IT HURT ME TOO
04. PLEASE DON'T STOP
05. SERENE SERENE
06. DR.J
07. BLEEDING HEART
08. MANY SPARROWS
09. TROUBLE AND WOE
10. MARIA DE SANTIAGO
11. TAKE AND GIVE
12. PRECIOUS LITTLE


==JEREMY SPENCER'S SOLO DISCOGRAPHY==


◎1970年発表の初ソロ・アルバム 『JEREMY SPENCER』



◎1972年発表の 『Jeremy Spencer and The Children』 (※未CD化)



◎1979年発表の 『Flee』 、コチラはつい最近初CD化されました!!拍手パチパチ!!



◎長い沈黙を破り、1998年に発表されたソロ名義のライブ盤 『In Concert:India '98』 です。
僕もまだ未入手なので是非、手に入れたい一枚です。



◎翌1999年にタイランド限定でリイシューされた上記同内容のライブ盤です。
美女をはべらしたジャケット・センスがなんとも云えません(笑)。
コチラは以前ヤフオクに出品されていたのを見かけたことがありますが、
法外な価格設定でしたがので当然パスしてしまいました・・・。






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4 コメント

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はじめまして! (evergreen)
2006-10-06 22:17:14
TB有難うございました。とってもお詳しいばかりか、ご自分の意見がきっちり書かれてあってすごいですね!さすがに評判の人気サイトですね!ジェレミーさん、元気そうですね!よかったです!こうやって出してくれるだけで満足ですね!

グリーンは残念かもしれませんが・・・やっぱりひいき目で見ちゃっていますが・・・

またこさせていただきますね!

TBも致しますんでよろしくお願い致します。
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IN THE SKIES (じみへん)
2006-10-06 23:31:56
evergreenさん>

こちらこそ、はじめましてです。

ご丁寧にコメント&トラバまで、ありがとうございました!!

そう、ジェレミー・スペンサーが想像していた以上に元気に活躍していましたので、

便りのなかった友人が急に目の前に現れたような気がして、

とても嬉しかったのは正直な気持ちですね。

勿論、ピーター・グリーンも僕の大好きなギタリストのひとりで

その気持ちに今も変わりはないんですけど、

復活後のスプリンターグループの音源を改めて聴くという行為は

もうほとんどないと思います。封印しましたんで(苦笑)。

ピーター・グリーンがもっとも輝いていたのは、

Bluesbreakers時代の『A HARD ROAD』ぐらいから、

Fleetwood Mac時代の『Then Play On』ぐらいまでだったんでしょうかね。

ソロ時代の作品も初期のアルバムは結構好きでしたけど。

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出たんですね! (Funky Jam)
2006-10-06 23:36:36
こんばんは!

Jeremyさんの新譜でたんですね。健在でうれしい限りです。

Peter Greenについては、私もEvergreenさん同様に、惚れた弱みで聞き続けていたのですが… じみへんさんの指摘もうなずけるのが寂しいです。

JeremyのDiscographyにあったインドでのライブは、昔、彼のサイトでダウンロードできたものと同じでしょうか? ダウンロード物と場所、年、月は合っています。Jeremy節、全開ですよ^^

おまけ(?)に95年のライブもダウンロードできたんですよ。太っ腹だったな(笑)



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In Concert:India '98 (じみへん)
2006-10-07 00:00:27
Funky Jamさん>

こんばんわー、コメントありがとうございます!!

ジェレミー・スペンサーのライブ音源は、そうですかあ、

以前は公式サイトからダウンロードできたんですね。

そういえば、そういう話を僕も聞いたことがありました(苦笑)。

でも、CDコレクターの悲しい性(さが)で、

MP3音源をダウンロードできたんだとしても

やっぱりディスクで欲しくなってしまうんですよね(笑)。

そんなこと云ってるから部屋の中がCDだらけになってしまうんですけど。

最近、自室の床が歪んできたような嫌な予感が(苦笑)、

いや~笑い事じゃないっすよね、マンションなのに!!

ちなみに私が住んでいるマンションは姉歯絡みの耐震偽装マンションではないので、

その点は安心しておるのですが、CD雪崩で自滅してしまいそうな気が・・・・。

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