廃盤日記(増補改訂版)

めざせ!日本全国の中古盤店制覇!(by じみへん)

★JOHN COLTRANE 「Coltrane at Newport」 (IMPULSE!)

2011年05月01日 | JAZZ
なんとなく気になって買ってみたジョン・コルトレーンの一枚。

ライブ盤ですが、音質も演奏内容も良く、これは当たりでしたね!!

◎JOHN COLTRANE 『My Favorite Things: Coltrane at Newport』 (IMPULSE!)

NEWPORT '63:
01. I Want to Talk About You (9:41)
02. My Favorite Things (17:20)
03. Impressions (23:30)

NEWPORT '65:
04. Introduction by Father Norman O'Connor (1:08)
05. One Down, One Up (12:42)
06. My Favorite Things (15:14)

John Coltrane - soprano and tenor saxophones
McCoy Tyner - piano
Jimmy Garrison - bass
Roy Haynes - drums (1963)
Elvin Jones - drums (1965)



★Marty Paich 「I GET A BOOT OUT OF YOU」 通称“お風呂”ジャケ

2008年12月03日 | JAZZ
 
久し振りに「完全ジャケ買い」してしまいました(苦笑)

昔から“踊り子”と並び、通称“お風呂”ジャケットとして有名なマーティ・ペイチの人気盤です。今回はリイシュー紙ジャケ化に加えて、2008年24bitデジタルリマスタリング+高音質SHM-CD化の完全生産限定盤ということなので、これは買わなくていい理由が見つかりません(苦笑)。問答無用で即購入です。この手の紙ジャケ盤は非常に足が早いので、なるべく早めに購入しておくに越したことはありません。税込価格2580円でした。

天気のいい休みの日などに、音量低めで流すBGMには最適な一枚ですね。聴いているだけで、なんだかホンワカと幸せな気分になってくる不思議なアルバムです。

“お風呂”ジャケットのデザインですが、これって完全にサブリミナル効果を意識したデザインだと思うのですが、実際のところはどうなんでしょう。男だったら、思わず手にとってしまいたくなるジャケットであることには間違いありませんね(苦笑)

僕がアルバムの収録曲に関係なくジャケットを見ただけで買いたくなってしまったのは、ブルーノートの名盤 『クール・ストラッティン』 美脚ジャケ以来かもしれません(爆)。たまにはこういう買い方っていうのもいいもんです。


◎Marty Paich 『I GET A BOOT OUT OF YOU』 (WARNER, WPCR-13187)

01. It Don't Mean a Thing
02. No More
03. Love for Sale
04. Moanin'
05. Violets for Your Furs
06. What Am I Here For / Cottontail
07. Warm Valley
08. Things Ain't What They Used to Be





★John Coltrane 「至上の愛」 DELUXE Edition

2008年05月06日 | JAZZ
 
いまさらなんですけど、ジョン・コルトレーンの名盤 『至上の愛』 デラックス・エディションを購入。やはり名盤はいつ聴いてもいいもので、まったく古さを感じさせません。しかも、ディスク2にはオリジナル音源以外にライブ・バージョンと別テイク音源までテンコ盛りの収録。これがまた最高ときてるから、たまりませんっ!!

すでに2002年に発売されていたアイテムなのですが、いやーなんで今まで買わないでいられたんだろうと、反対に不思議な気分になりましたね(苦笑)。天気の悪いゴールデンウィークの昼下がりに聴くには、最適なデラックス・エディション盤でした。いまさらですけど、未聴の方には絶対のオススメ盤ですね。やっぱりいいですよ、コレ!!



◎John Coltrane 『A Love Supreme~至上の愛』 DELUXE Edition (impulse)

DISC.1:
01. PART 1 - ACKNOWLEDGEMENT
02. PART 2 - RESOLUTION
03. PART 3 - PURSUANCE
04. PART 4 - PSALM

DISC.2:
01. INTRODUCTION BY ANDRE FRANCIS
02. PART 1 - ACKNOWLEDGEMENT - LIVE VERSION
03. PART 2 - RESOLUTION - LIVE VERSION
04. PART 3 - PURSUANCE - LIVE VERSION
05. PART 4 - PSALM - LIVE VERSION
06. PART 2 - RESOLUTION - ALTERNATE TAKE
07. PART 2 - RESOLUTION - BREAKDOWN
08. PART 1 - ACKNOWLEDGEMENT - ALTERNATE TAKE
09. PART 1 - ACKNOWLEDGEMENT - ALTERNATE TAKE

John Coltrane: tenor saxophone
McCoy Tyner: piano
Jimmy Garrison: bass
Elvin Jones: drums

DISC.2, tracks 8 and 9: add Archei Shepp: tenor saxophone
and Art Davis: bass

DISC.1 and DISC.2, tracks 6-9 recorded December 1964
at Van Gelder Recording Studio, Englewood Cliffs, New Jersey
DISC.2, tracks 1-5 recorded July 1965 at the Festival Mondail du Jazz Antibes, Juan-les-Pins, France

Original studio recordings produced by Bob Thiele
Original studio recordings engineered by Rudy Van Gelder
Original-LP cover photograph by Bob Thiele




★原田和典著 「新・コルトレーンを聴け!」 ゴマ文庫

2008年02月26日 | JAZZ
 
サックス奏者ジョン・コルトレーンの最新完全ディスク・ガイド 『新・コルトレーンを聴け!』 が、ゴマ文庫より発売されました。税込価格880円でした。

著者は一連の 『聴け!シリーズ』 で有名な中山康樹先生ではなく、本書は原田和典氏が担当しております。書籍のスタイルは 『聴け!シリーズ』 を忠実に踏襲しているので、著者が変わったとしてもこのシリーズは読みやすいですね。中山先生より過激な文章は書かれていませんが、その分、多くのコルトレーン・ファンの方々にも抵抗なく読んでもらえるのではないでしょうか。

昨年発掘されたオフィシャル・ライブアルバムやブートレッグまで最新データのもと、増補・加筆されていますので、2005年11月にロコモーション・パブリッシングから刊行された同単行本を買われた方も購入されることをオススメします!!

文庫サイズで手軽になった分、持ち歩きも便利になりましたので、これでますます「コルトレーン道」にはまる人が増えていくに違いありませんね。マイルス・デイヴィスに比べると生涯活動年数は少ないのですが、コルトレーンの音源・映像の類はいまだに新作がリリースされるほど数多く出回り、なかなかどうして知れば知るほど奥が深いことがよーくわかります。本書を読めば読むほど、自分の知識のなさに呆れてしまうこと必至ですね。これで当分の間、コルトレーンにのめり込む日々が続くんじゃないかなと危惧しておりますが(苦笑)。いやあー、まだまだ先は長いですわーっ!!


★BILL EVANS 「At The Montreux Jazz Festival」

2008年01月04日 | JAZZ
 
冒頭の「ミダンミモザレルミシュー」という会場アナウンスで有名なビル・エヴァンスの名ライブ盤です(笑)。

実はこのライブ盤、僕はまだ聴いたことがなかったので、先日読んだ中山康樹さんの文庫本 『新・エヴァンスを聴け!』 の影響で思わず買ってしまった一枚です。あ、よく考えたら今年一番最初に買ったアルバムですね、コレ(苦笑)。

しかし、本作はいろいろなリイシュー盤が出ているものですなあ。近所にある某TSUTAYAの店頭で見かけただけでも、同タイトル盤3種類は在庫がありましたが、さあて、どれを購入したものか。僕でも悩むぐらいですから、普段めったにCDなど買わない人はたぶんCD棚の前で悩まれること必至でしょうね。または何も考えずに同じ内容であれば一番安いのを買ってしまうか(ウチの奥さんがそれです、笑)。音質もジャケットの微妙な色合いや再現度合もまったく関係ないそうです。ある意味、そういう買い方ができる人って、「いやー大人だなー」なんて、僕などは思ってしまいますが(爆)

様々なリイシュー盤が出ているということはより多くの人たちに聴いてもらえる確率が増える訳ですから、ジャズ業界的にはOKなのだと思いますが、それにしてもこのお城のジャケットで有名な 『BILL EVANS At The Montreux Jazz Festival』 ですが、アイテムによってこんなにもジャケットの色合いが違う作品というのも珍しいんじゃないでしょうか。空や湖面のブルーの色がまったく違いますからね。たしかに微妙な色調ゆえ、印刷屋泣かせの難しいジャケットなのかもしれませんがあまりにも色が違い過ぎると、一体どれがオリジナル盤に近い色調なのか判らなくなってしまいますよね(笑)。

そんな中、僕が選んだリイシュー盤は、2004年に「ヴァーヴ誕生60周年記念企画」として、スープリーム・サウンド・エディションの一枚に選ばれた初回プレス完全限定盤の紙ジャケ仕様のものを購入しました。税込価格2000円でした。

本盤はオリジナル盤に限りなく近づけるべく、ジャケットの色調も他盤に比べてややくすんだ淡い水色で再現されております。オリジナル盤を見たことはありませんが、たぶん本盤に一番近いような気がしております。

音質に関しては、現在、僕が一番信用しているDSDリマスタリングが施されており、しかも本作のDSDリマスタリング作業については、日本が世界に誇るエンジニアのオノ・セイゲン氏がニュージャージーのテープ倉庫に厳重に保管されているオリジナル・マスターテープから「1-bit/DSDリマスタリング」を行ったという曰く付きの音源だといいます。従来のCDとは一線を画す、至高のアコースティック・サウンドが再現されます。ついでにいうと、本作には後に収録されたボーナス・トラックの類も一切収録されておらず、オリジナル通りの全9曲収録のままである、という点も高評価です!!やはり名盤はオリジナル通りの収録内容でなければいけません。

尚、今回よくわからなかったのが、この「1-bit/DSDリマスタリング」の意味。リマスター化されたCDでよく「20bit」や「24bit」と書かれているものは目にしますが、「1-bit」という表記は初めて見ましたので、ちょっと不安になりましたよねえ(苦笑)。でも、名エンジニアであるオノ・セイゲン氏の言葉を信じて、購入してみることに。

後でCD内に封入されていたオノ・セイゲン氏によるリマスタリング一口メモを読むと、そこには「スーパーオーディオCDにも採用されている1-bit/DSDのサンプリング周波数は2.8MHz(CDの64倍)。私のように音を扱う職業の人間が、オリジナルのアナログ・テープ(あるいはコンソールのラインアウト)とDSDに記録した再生音を比較しても区別ができないほどのきめ細かさと精度である。自然界に存在するほとんどの音を記録するのに十分な特性を持っている。DSDの印象は極めてアナログに近い。現在考えられるもっともハイ・レゾリューションのフォーマットである。」と書かれていたので、いやー勇気100倍、やはり本盤を選んで間違いなかったと「ホッ」と安堵の胸を撫で下ろしましたね(苦笑)。

で、さっそく我が家のステレオで再生してみましたが、たしかに音がイイ。一音一音の粒立ちといいますか、きめ細かさがたしかに違う感じがします。繊細なジャズ・ピアノの音を再現するには、たしかに最適なマスタリングが施されているといった印象を受けました。通常の家庭用ステレオ・ミニコンポで聴く分には、最高音質のCDではないかと思いますね。

おお、なんだかようやく正月らしい文章になりましたね。やはり年明けは 『ゾンビ』 だの 『恐怖奇形人間』 だのといったタイトルではなく、このぐらい品のいいタイトルで飾らないとイケマセンよね(苦笑)。遅ればせながら、正月らしいディスク・レビューということで本盤を是非とも推薦したいと思います。たぶんまだ店頭にも在庫が残っているんじゃないでしょうか。オススメですよ!!


◎BILL EVANS 『At The Montreux Jazz Festival』 (VERVE, UCCV-9153)

01. イントロダクション/ワン・フォー・ヘレン
02. ア・スリーピング・ビー
03. 伯爵の母
04. ナーディス
05. 愛するポーギー
06. あなたの口づけ
07. エンブレイサブル・ユー
08. いつか王子様が
09. ウォーキン・アップ

<パーソネル>
ビル・エヴァンス (p)
エディ・ゴメス (b)
ジャック・ディジョネット (ds)

※1968年6月15日、スイス、モントゥルー・ジャズ・フェスティヴァルにてライヴ録音

=ヴァーヴ誕生60周年記念企画=
スープリーム・サウンド・エディション
DSD Remastered by オノ・セイゲン

●1-bit/DSDリマスタリングによる至高のアコースティック・サウンド
●オリジナルLPを忠実に再現した紙ジャケット仕様
●オリジナルLPのセンター・レーベルをCD盤面に再現
●オリジナルLPライナー・ノーツの日本語訳
●オノ・セイゲン氏によるリマスタリング一口メモ
●シリーズ監修:岡村融/制作協力:鈴木芳久


★中山康樹著 「新・エヴァンスを聴け!」 ゴマ文庫

2007年12月18日 | JAZZ
 
中山先生のディスク・ガイド 『エヴァンスを聴け!』 が待望の文庫化されました。オリジナルは2005年11月にロコモーション・パブリッシングから発売された単行本ですよね。タイトルの頭に 『新』 と付いているぐらいですから、初回版が発売されてからちょうど2年が経過しましたので、その間に新たに発売されたアイテムも当然加筆されており、現時点での最新版という位置づけでの文庫化であります。

中山先生というと、どうしても「マイルス・デイヴィス」の大家だと思われがちですが、ビル・エヴァンスに関しても同じぐらい博識であります。本書を読んでいると「第二のマイルスを聴け!」に本シリーズも成長していってくれるといいのにな、なんて素直に思ってしまいましたが。果たして今後の本シリーズの行方はいかに・・・・、将来が楽しみなシリーズがまたひとつ増えました(苦笑)!!


★Us3 「HAND ON THE TORCH」 BLUE NOTE

2007年10月30日 | JAZZ
 
最近、テレビCMでよく流れていて、再びマイブームの予感がしている作品です。この手の音楽は一発屋的な要素が強いのですが、名門 『BLUE NOTE』 の名曲群をサンプリングするという新しい手法は、1993年に発表された当時は極めて斬新で、かなり衝撃を受けた思い出がありますね。なにより新生 『BLUE NOTE』 レーベルから発売されたこと自体が、いやもう驚きでしたし(笑)。

とくに一曲目の「CANTALOOP (FLIP FANTASIA)」は、オリジナルのハービー・ハンコック版よりも衝撃的な演奏で、今でも記憶に残っている人が多いのではないでしょうか。僕もその一人でした。

久し振りにアルバム全体を通して聴き直してみましたが、いわゆる一発屋アルバムとは一線を画す素晴らしい完成度で、改めて90年代を代表する名作だと思いましたね!!


◎Us3 『HAND ON THE TORCH』 (BLUE NOTE)

01. CANTALOOP (FLIP FANTASIA)
02. I Got It Goin' On
03. DIFFERENT RHYTHMS, DIFFERENT PEOPLE
04. It's Like That
05. JUST ANOTHER BROTHER
06. Cruisin'
07. I GO TO WORK
08. Tukka Yoot's Riddim
09. KNOWLEDGE OF SELF
10. Lazy Day
11. ELEVEN LONG YEARS
12. Make Tracks
13. THE DARKSIDE


★ARCANA 「THE LAST WAVE」

2007年09月07日 | JAZZ
 
今回はまた一段とマニアックなブツをご紹介しましょう(笑)。以前からアルバムの存在自体は知っておりましたが、なかなか手が出ず、その後、生産中止になってしまったのか、店頭で目にする機会がめっきり減ってしまったため、実際に購入するまでに随分と長い時間がかかってしまった思い出深い作品でもあります。

知る人ぞ知る技巧派ミュージシャンであるデレク・ベイリー(g)のフリー、ビル・ラズウェル(b)のパワー、トニー・ウィリアムス(ds)のスピードが合体した超絶トリオ、アルカーナ名義での唯一のアルバムがコレです。ディスクユニオンの自主レーベルからの発売で、税別価格2800円でした。

はっきりいって、この作品、万人受けするアルバムではありませんね(苦笑)。全曲インプロヴィゼーションと云っても過言ではないフリージャズのアルバムで、この手の作品が大好きな方でないと全編を通して聴くのはかなり辛いかもしれません、いやマジで。

かくいう私も購入後にとりあえず2回聴いてみて、かなりシンドかった記憶がございます。その後、お蔵入りしたことは云うまでもありません(苦笑)。しかし、妙に気になるアルバムで、やはり近くに持っていたい一枚であることには今も変わりません。なぜなんでしょうね、こういう感覚って。とにかく演奏している3人がこの3人なので、マニアにはたまらない強力なアイテムであることには間違いないでしょう、それは断言できますよっ!!


◎ARCANA 『THE LAST WAVE』 (DIW-903)

01. BROKEN CIRCLE
02. COLD BLAST
03. THE RATTLE OF BONES
04. PEARLS AND TRANSFORMATION
05. TEARS OF ASTRIAL RAIN
06. TRANSPLANT WASTELAND


★高柳昌行 「COMPLETE “LA GRIMA” ラ・グリマ(涙)完全版」

2007年04月02日 | JAZZ
 
またしても、スゴイ未発表音源が発掘されてしまいました・・・・!!1971年8月14日、千葉県成田市の三里塚で行なわれた “幻野祭” で演奏された高柳昌行「ニュー・ディレクション・フォー・ジ・アート」のライブ音源完全版が、遂に登場です。この時の演奏は、『幻野』 というオムニバスLP(※2004年にCD化)に冒頭約6分間の演奏部分のみ収録されましたが、本作の登場によりその全貌がようやく明るみに出たと云えます。当時、まだ「幻野祭」の「げ」の字すら理解していなかった自分も含めて後追い世代の人たちにとっては、まさに歴史の一頁を垣間見ることができる貴重なライブ盤ではないでしょうか。ああ、またしてもワナワナと膝が震えてきました。世界的な音響の業師である、かのジム・オルーク氏も故・高柳昌行関連の音源の中で最もリスペクトしている演奏だと云いますね。

オープニングの際、高柳自身のMCでニュー・ディレクションと演奏曲名が紹介されるものの、“幻野祭” 出演者最初の演奏が「約一時間に及ぶ演奏である」と告げると、観客の嘲笑と冷ややかな態度がスピーカー越しに聞きとれます。なんとなくあまり歓迎されないムードの中、突如として演奏がスタートしますが、観衆の冷やかしにも似た態度をよそに、会場内の空気を切り裂く、激しく痙攣した演奏が有無をいわさずに続けられます。たぶん、その場に居たほぼ全員が口をアングリと開けて、ステージ上を眺めていたに違いありません。もしくは耳を塞いでいたか・・・・(苦笑)。

演奏中はさまざまな物が演奏者に投げつけられたといいます。しかし、高柳たちはまったく意に介さずに一切演奏を止めることはしなかった。ただ黙々と演奏を続け、演奏終了後は「帰れー!帰れー!」の大ブーイングの嵐。たしかに屋外会場で、これだけの荒々しい自称「ニュージャズ」をいきなり聴かせられたら、そりゃあ、たまったもんじゃなかったと想像できますが(苦笑)、このような状況下でも延々と最高の演奏を続けられる根性は見上げたものです。いくらブーイングの嵐が巻き起こったとしても、この場は高柳の完全な「圧勝」だったと思いますね。とにかく「スゴイ!」のひと言です。

本盤では、そのように歓迎されない状況下での過酷な演奏を、実に丁寧にリマスタリング作業を施し、生々しいまでの音質で再現されております。このライブ音源に関しては、可能な限り大音量のフルボリュームで、ノイズを全身に浴びて欲しいと思いますが、深夜や早朝に再生するとたぶん隣り近所にご迷惑がかかる可能性が大だと思いますので、なるべく時間帯を考慮して聴いてみて下さい。ちなみに我が家では、家人が留守の時にしかこの音源は再生できません(苦笑)。とにかく危険な音が満載の一枚であります。タイトルどおり 『 “ラ・グリマ” (涙)』 というのは、あながち嘘ではありません。本当に涙が出てきそうなぐらい、熱くそして激しい演奏が暴風雨の如く全身に襲いかかります。引き分けなしの「41分45秒」一本勝負です!!おお、モーレツ(自爆)!!

尚、本作は見開きの紙ジャケ仕様が採用されておりますが、ジャケットには当時、三里塚の現場で記録撮影していた写真家・石黒健治氏のスクラップブックを元に作成されております。生成りのジャケットはなんとも時代を感じさせるカラーで、ノスタルジックな風合いを完璧に再現しております。これはもう買うしかないですね。価格は税込2310円でした。


◎高柳昌行ニュー・ディレクション・フォー・ジ・アート 『COMPLETE “LA GRIMA” ラ・グリマ(涙)完全版』
(doubt music, dmh-113)

01. “LA GRIMA” (41:45)

※高柳昌行(g)、森剣治(sax)、山崎弘(per)




★BILL EVANS「COMPLETE LIVE AT VILLAGE VANGURD 1961」

2007年02月28日 | JAZZ
 
ジャズ史に燦然と輝く大名盤 『ワルツ・フォー・デビイ』 を生んだ、1961年ビル・エヴァンス・トリオの歴史的ライヴ・ドキュメントのコンプリート・ボックスセット 『THE COMPLETE LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD 1961』 をようやく購入しましたー!!

このボックスセットですが、実はすでに5年前に発売されていたのですが、その時はまだビル・エヴァンス自体にまるで興味がなく、このボックスセットの存在すら知らなかった訳です(苦笑)。今回はたまたま店頭で見かけて、昨年秋に 『ワルツ・フォー・デビイ』 誕生45周年特別企画として廉価版発売されたものを購入しました。日本のみの初回限定特別価格と書かれており、CD3枚組でなんと税込価格3000円(!)というのですから驚きです。輸入盤ではなく、ビクターエンタテインメントから発売された「20bit K2 Mastering」のれっきとした国内盤であるにも関わらずです。これにはボックスセットの完全盤収録音源の発掘と同時に、販売価格にも仰天させられてしまいました!!いやー、生きてて良かった、というのはこういう時の気持ちを表現すればいいのでしょうか(苦笑)。

この歴史的セッションは、ライヴ開演直後に停電となり録音失敗してしまった「グロリアズ・ステップ」の存在が有名でありますが、本ボックスセットでもその時の録音失敗したテープをそのままマスターとして使用しているため、いきなり停電になったシーンまで克明に記録されております。まさに歴史的な瞬間をこの耳で聴くことができた時の興奮は筆舌に尽くし難いですね。なにより下手な小細工などせず、録音された状態のテープをそのまま再現したというのが何とも潔くて好感がもてます。言葉で表現できないぐらいブルブルと膝を震わせながら拝聴させていただきました(笑)。

録音に失敗した上記「グロリアズ・ステップ」を除き、同日の模様をほぼ演奏順に収めた 『コンプリート・リバーサイド・レコーディングス』 という既発コンプリート・ボックスセットも存在するようですが、「コンプリート」という名の「不完全盤」は世の中にもたくさん存在する訳で(苦笑)、この録音が中断された「グロリアズ・ステップ」の演奏シーンやライヴ冒頭の会場アナウンス、演奏合間のビル・エヴァンスのバンド・メンバーとのやりとりまで微細漏らさずに完全収録した、真の意味での「コンプリート盤」は本作であると断言していいでしょう!!まさに理想的なオフィシャル・ブートレッグの形を実現したのが本作であります。(※尚、本作はオフィシャル・ブートレッグとは謳っておりませんので誤解なきよう悪しからず、苦笑)

スピーカーの前に正座して目を閉じて聴いていますと、そこはまさに当時のヴィレッジ・ヴァンガードの客席で、ビル・エヴァンスの最高のステージを眼前にしているかのような錯覚を覚えます。この歴史的なライヴが自宅に居ながらにして体感できてしまうのですから、ジャズ・ファン垂涎の3枚組ボックスセットだと云えますね。今ならまだ普通に購入することができると思いますので、興味をもたれた方は是非入手して聴いてみて下さい!!これは絶対にイイですよー!!久々の 『赤丸・必聴・必携ご推薦アルバム』 であります。善は急げっ!!


◎BILL EVANS 『THE COMPLETE LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD 1961』 (VICTOR, VICJ-41481/3)

DISC.1:
※Afternoon Set 1
01. spoken introduction
02. GLORIA'S STEP (take1 - interupted) *世界初登場曲
03. ALICE IN WONDERLAND (take1)
04. MY FOOLISH HEART
05. ALL OF YOU (take1)
06. announcement and intermission

※Afternoon Set 2
07. MY ROMANCE (take1)
08. SOME OTHER TIME
09. SOLAR

DISC.2:
※Evening Set 1
01. GLORIA'S STEP (take2)
02. MY MAN'S GONE NOW
03. ALL OF YOU (take2)
04. DETOUR AHEAD (take1)

※Evening Set 2
05. discussing repertoire
06. WALTZ FOR DEBBY (take1)
07. ALICE IN WONDERLAND (take2)
08. PORGY (I LOVES YOU, PORGY)
09. MY ROMANCE (take2)
10. MILESTONES

DISC.3:
※Evening Set 3
01. DETOUR AHEAD (take2)
02. GLORIA'S STEP (take3)
03. WALTZ FOR DEBBY (take2)
04. ALL OF YOU (take3)
05. JADE VISIONS (take1)
06. JADE VISIONS (take2)
07. ...a few final bars

BILL EVANS - piano
SCOTT LaFARO - bass
PAUL MOTIAN - drums

Recorded in performance at the Village Vanguard, New York City; June 25, 1961
Original recordings produced by ORRIN KEEPNEWS


■史上初。1曲目の中断された「グロリアズ・ステップ」収録。
■オリジナル・プロデューサー、オリン・キープニュース直筆のレコーディング・データ・シート掲載。
■評論家、岩浪洋三氏による特別寄稿
■日本盤のみデジタルK2を使用した20ビットK2マスタリング&K2レーザー・カッティングによるハイ・クオリティ・サウンド。


★HERBIE MANN 「MEMPHIS UNDERGROUND」

2007年01月19日 | JAZZ
 
2006年12月にオリジナル・マスター使用&最新24ビット・デジタル・リマスタリングでリイシュー紙ジャケ化されたハービー・マンの名盤 『メンフィス・アンダーグラウンド』 をようやく購入しました。税込価格2310円也。

旧規格のプラケース入りCDは持っていましたので、最後まで買い直そうかどうしようか迷っておりましたが、紙ジャケ上に貼られているシールをよく眺めてみると、なんとスイングジャーナール主催の昨年のジャズ・ディスク大賞 『最優秀録音賞(リマスタリング部門)』 を受賞していることが判明しましたので、慌てて購入した次第です(苦笑)。そうかあ、そういうことならば単なるデジタル・リマスター化されたCDよりも期待できそうだな、ということでさっそく拝聴してみました。

すると、たしかに音の抜けがイイ!!旧規格盤では少しこもりがちだった全体の音質もかなりクリアーになっており、こりゃ買い直しただけの価値はありましたね。僕はこのアルバム、ジャズの名盤というよりジャズ・ロックの名盤として位置づけており、元々ハービー・マンではなくラリー・コリエルとソニー・シャーロックのエレクトリック・ギター狙いで購入していた作品でしたので、音質向上もさることながら、今回のリイシュー紙ジャケ化はとても嬉しかったですね。オリジナルLPのジャケット再現に限りなく近づけるべく、厚紙ジャケット&ビニール・コーディング仕様にまでこだわった制作姿勢には本当に頭が下がります。ここまで来ると、まさに職人技の領域に達しておりますね(笑)、さすがの一言です!!


◎HERBIE MANN 『MEMPHIS UNDERGROUND』 (WPCR-25137)

01. MEMPHIS UNDERGROUND
02. NEW ORLEANS
03. HOLD ON, I'M COMIN'
04. CHAIN OF FOOLS
05. BATTLE HYMN OF THE REPUBLIC

※The personnel are:
・Herbie Mann (fl)
・Roy Ayers (vib, cga)
・Larry Coryell (g)
・Sonny Sharrock (g)
・Mirostav Vitous (b) 他
録音:1968年8月

■オリジナル・マスター使用&最新24ビット・デジタル・リマスタリングにより究極の音を実現!
■厚紙ジャケット&ビニール・コーティング仕様
■オリジナルLP封入の紙中袋を再現
■オリジナルLPセンター・レーベルを再現

※スイングジャーナル主催第40回(2006年度)ジャズ・ディスク大賞 『最優秀録音賞(リマスタリング部門)』



※こちらの名盤 『ヴィレッジ・ゲイトのハービー・マン』 も同時購入しましたっ!!


★YUSAKU MUSIC NOTE -松田優作が愛した音楽-

2006年10月28日 | JAZZ
 
今年も故松田優作の命日が近づいてきているが、来たる11月1日にまた新たな松田優作関連のCDが発売されるそうである。そろそろ便乗商法もやめた方がいいんじゃないの?と近年、とくに思えてしまうのであるが、今回のコンピレーション盤はなんとなく今までの便乗アイテムとは一味違うような気がしたので、敢えて取り上げてみることにしました(苦笑)。

このCDは、素顔の松田優作と接していた下北沢のBAR LADY JANEのオーナーが、今回初めて企画したもので、松田優作が好きだった音楽を選曲し、とっておきのエピソードとともにコンパイルした作品で、まさに「松田優作」をテーマにしたサウンドトラック盤とも呼べるものらしい。

過去、幾多もリリースされた松田優作をトリビュートした作品群とは違って、松田優作本人がプライヴェートな時間に、好んで耳にしていたクールなサウンドを中心に構成したJAZZコンピレーション盤というのがどうやら正しいようですね。

※気になる収録曲は以下のとおり。

◎ V.A. 『YUSAKU MUSIC NOTE -松田優作が愛した音楽-』 (WPCR-12500)

01. ハイチの戦闘の歌 (チャールズ・ミンガス)
02. ロンリー・ウーマン (オーネット・コールマン)
03. あのころ (古澤良治郎とリー・オスカー)
04. エヴィリシング・マスト・チェンジ (ニーナ・シモン)
05. 溢れ出る涙 (ローランド・カーク)
06. セント・ジェームス病院 (浅川マキ)
07. 天使のミロンガ (アストル・ピアソラ)
08. 紙ふうせん (井野信義&レスター・ボウイ)
09. オール '55 (トム・ウェイツ)


古澤良治郎と浅川マキあたりは、いかにも松田優作の時代を感じさせる選曲です。やや意外だったのは8曲目に収録された「紙ふうせん」かもしれませんが、これも聴き慣れてみると案外、納得の一曲なのかもしれません。人間・松田優作の知られざる一面を垣間見せてくれる効果も期待できますね。

CDは特別ブックレット付きのデジパック仕様で税込価格3000円。LADY JANEのオーナーが特別に語った、松田優作のとっておきのエピソードや未発表のレアな写真がブックレットも多数収録されるんだとか。

松田優作にまつわる話やレアな写真を掲載した特典ブックレットも良いのですが、なんといっても松田優作がLADY JANEで実際に聴いていた音楽を、自宅で疑似体験できるというのが一番の楽しみでしょうね。

“時間の壁を越えて、アナタも松田優作と同じ音楽空間を味わってみませんか?”

なあんて、なんだか非常にベタなコピーになってしまいました。ダメだなこりゃ(苦笑)。


★東京 JAZZ 2006 ~ マーカス・ミラー、チック・コリア、渡辺貞夫ほか

2006年09月07日 | JAZZ
 
皆さん、こんばんわ~♪
またしても記事更新に随分と間が空いてしまいましたが(笑)、個人的な事情でやむを得ずここ数週間、ちょいとバタバタしておりました。もう少し時が経てばまた落ち着いて更新ができると思いますので、しばしご容赦の程、よろしくお願い申し上げます。

ということで、ネタ的には少し古くなってしまいましたが、先日の日曜日(9月3日)、有楽町の東京国際フォーラムで開催された『東京JAZZ 2006』に出掛けて参りました。第5回を迎える今夏の『東京JAZZ』イベントですが、今年から開催趣旨が若干変更となったようで、東京の中心である“丸の内”から新たな文化を発信するという目的で「大手町=丸の内=有楽町(俗にいう大丸有エリア)」が手を組み、数週間に渡ってアチラコチラの会場でJAZZサーキットを実施するというものです。しかしながら、知り合いの関係者から聞いた話ですとその実態は「大丸有エリア」の名物イベントであった「東京ミレナリオ」が終了してしまったため、その代わりとなる地域振興の代替イベントを探していた、というのが本音のようでありますが・・・(苦笑)。ま、でもそのおかげで東京JAZZは今後、何年間かはこの東京国際フォーラムを拠点に定例開催されることがすでに決定しているそうですので、東京JAZZファンの皆さんにとっては嬉しいニュースであるかもしれませんね。もちろん、僕もその一人です。

夕方から東京国際フォーラムの中庭にあるネオ屋台村で屋外ライブが実施されており、僕も生ビールをぐびりぐびりと飲みながら生演奏を堪能させていただきました。そして午後6時30分からがこの日の本番だったのですが、東京国際フォーラム・ホールAに移動し、この日の出演者である「マーカス・ミラー」「チック・コリア meets 上原ひろみ」「ザ・グレイト・ジャズ・トリオ by ハンク・ジョーンズ with 渡辺貞夫(!)」を観戦して来ました。

お目当ては大好きなマーカス・ミラーの演奏だったのですが、それ以上に良かったのは、実は生で観るのが初めてだったナベサダこと渡辺貞夫のプレイでした。推定年齢73歳の渡辺貞夫氏ですが、よろよろとステージに登場してきた時は「おいおい、大丈夫なのかよ~」と少し心配になってしまいましたが、さすがは世界のナベサダです(ナベツネじゃないよ、笑)、演奏が始まった途端、ピリッと会場内の空気が一変し、とても70過ぎの高齢には思えない華麗な演奏を披露してくれました。やはり世界に通用する超一流ミュージシャンはオーラが違います。さすがの一言でした。本当、感服しました!!

で、今回から主催がNHKと日経新聞社に変わったからでしょうか、9月2日(土)~3日(日)に行われた東京国際フォーラムでの演奏が、9月30日(土)と10月1日(日)の2日間に渡り、NHK BS-hiでハイビジョン放送されるそうです!!当日、観に行かれた方も、観に行けなかった方もこれは必見ですぞ。放送時間は両日とも午後10時~深夜1時までだそうですから、タイマー録画される方はどうぞお忘れなく~♪


★SONNY CLARK 「COOL STRUTTIN'」 (BLUE NOTE)

2006年01月26日 | JAZZ
 
毎度、どーもです。本日は会社からのブログ更新となります(苦笑)。
相変わらず仕事が忙しくて、なかなか早く帰宅することができませんが、今後のスケジュールを考えると、どう考えても今以上に忙しくなっていくことは確実ですので、ううーむ、一体どうなることやら・・・。

という訳で気分転換にブルーノートの名盤 『クール・ストラッティン』 を聴くことにしました。このアルバムは、高校時代に初めて買ったジャズのLPでした。まだ渋谷の宇田川町にタワレコがあった時代の話であります。タワレコがあったビルの1階には 『ジーンズメイト』 が入っていて、2階がロック&ポップス売り場で、ジャズはたしかその上の階の狭い一室にあったと記憶します。段ボール箱に入った輸入盤LPが山のように置いてあって、まるで老舗 『マザーレコード』 の店内のような有り様でした(笑)。

ジャズなどまともに聴いたことのなかった自分ですが、中学時代の恩師に教えられるまま、レジ横にいた若い店員さんに小声で「あの~スミマセン、アルバムタイトルとか判らないのですが、女性の足がジャケットになっている作品ってありますか?」と問いかけたら一発でこのアルバムが出てきました。その当時は「うわ~タワレコの店員さんって何でも知ってるんだなあ、スゴイなあ~!」と純粋に感動してしまいましたが(苦笑)。結構、個人的には記憶に残る出会いでありましたね。

皆さんもこういう甘酸っぱい出会いをしたアルバムってありませんか??
このジャケットを見るたびに、いまだに当時の思い出がよみがえりますね。そんな懐かしい思い出がいっぱいの大好きなアルバムです。


★JING CHI (ジン・チ) 「3D」

2005年05月14日 | JAZZ
 
2004年6月に発表されたご存知ジン・チのサードアルバムがコレです、といっても知らない人の方が多いのが現実ですよね(笑)。以前もアルバムジャケット紹介の某画像掲示板にこのアルバムのことを書き込みましたけど、結局コメントゼロでしたから(苦笑)。かくいう僕だって、新宿タワレコのジャズコーナーの担当者が、あれだけ熱心に手書きPOPを用意して試聴機までセッティングしていなかったら、たぶんこのバンドの存在を知らずに一生を終えていた可能性もなきにしもあらずでしたので、人の一生のうちの出会いなんて、本当偶然の産物以外の何物でもありませんって(苦笑)!!

さて、このアルバムですがジン・チというのは一応、括りとしては何故かジャズコーナー内に置かれておりますが、僕の感覚では完全にハードなプログレバンドです(笑)。というのもトリオ編成のこのバンドの中で、唯一名前が通っていると思われるのは、かのマイルスバンドでも一時期名前を馳せたロベン・フォードがメンバー内に居るからではないかと思われます。その流れでなんとなくジャズコーナー内に置かれてしまっているというのが、実情ではないかな?なんて僕は推測しておりますが、もしそうだとしたら輸入CDショップの方、あまりにも不勉強過ぎますぜ!!これだけの凄いアルバムをジャズコーナーの片隅に埋もれさせてしまうというのは犯罪に近い行為だということを肝に銘じて下さい(苦笑)。いっそのこと洋楽コーナーの一角に特設コーナーを設けるぐらいの度量と販売意欲がなければいけませんって。それだけ凄いアルバムなんですから!!

一聴すると、最近再結成したクリームの怒濤のインプロヴィゼーション、もしくは初期トニー・ウィリアムス・ライフタイムのような強烈なトリオ編成による応酬が堪能できます。ハードなプレイ奏法自体をみると、ちょうど名盤『レッド』時代に、三人だけで強烈な演奏をブチかましていたキング・クリムゾンのような印象も受けます。これらの音楽が好きな人は絶対に聴いてみないと損するアルバムだと僕は断言できますんで、来週の食費を3回分削ったとしても是非購入して聴いてみて下さい。たぶんアルバム発売時期でもなんでもないので、店内の試聴機にこのアルバムがセットされている確率はほぼゼロに近いと思いますんで、是非買って自宅で大音量で聴いてみて下さい。皆さんのご感想、お待ちしております(笑)!!

国内盤CDだと税込2300円、輸入盤だと2000円前後(もしかしたら国内盤より高いかも!)で販売されているはずです。是非ご一聴を!!あ、それから云い忘れましたけど、7曲目にはあのブルース・ギタリストのロバート・クレイがなぜかゲスト参加しております。必聴盤。


◎JING CHI 『3D』 (TONE CENTER, TC-40322)

01. Colonel Panic
02. Chi Town
03. Move On
04. Hidden Treasure
05. Time Is A Magazine
06. Mezzanine Blues
07. Blues Alley
08. It's Nobody's Fault But Mine
09. Tangled Up

JING CHI IS:
Vinnie Colaiuta: drums
Robben Ford: guitar
Jimmy Haslip: bass