HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

赤城山今宵限定吹奏楽団

2017-01-15 21:15:24 | 日本のロック・ポップス

掲載写真は昨年リリースされたココナツ・バンクの「ザ・コンプリート・ココナツ・バンク」。
ココナツ・バンク結成30周年の03年に6曲を収録したCD「ココナツ・バンク」が出た
時は喜んだものだが、それに7曲を追加して遂にコンプリートを名乗って登場したのが
今回の盤である。

「1973 . 9 . 21 SHOW BOAT 素晴らしき船出」に収録されたココナツ・バンクの曲は
『日射病』『無頼横丁』の2曲であったが、あのライブ盤の中で一番気に入ったのがこの
2曲であった。名盤の誉れ高い「ナイアガラ・トライアングルVOL.1」でも気に入ったのは
『日射病』であり『新無頼横丁』であったので、ココナツ・バンクの曲がレコードやCDの
形で少しでも多く聴きたいと渇望していたのだが、03年に少し望みが叶い昨年になって
ようやく満たされたというところか。

03年盤に追加された曲には佐野元春や杉真理といったナイアガラ関連の名があることに
大して反応するわけではないが、それでもこういった名前がクレジットにあるとお祝いムードも
高まるというものだ。リクオとDR. KYONがピアノとオルガンで同一曲に参加していると
これは贅沢と言う感じでザ・バンドを思い浮かべたり・・・。

今回追加された曲には先に名を出した『日射病』や、前身バンドのごまのはえ時代のレパートリー
である『おはよう眠り猫君』が再録されているのが目を惹く。まさにこれで一区切りという
感じで、この収録を嬉しく思っている人は多いかもしれない。ま、そうはいっても
『日射病』は「トライアングルVOL.1」の出来には及ばないのだが、あれトライアングル収録
バージョンのクオリティーが高すぎるから仕方がない。

1曲ごとに銀次の解説がついていて、そこにはトッド・ラングレン、グレイトフル・デッド、
ザ・バンド、ヴァン・モリスンなんて名前が登場しする。昔懐かしい70年代の良質な洋楽に
憧れ、それを日本語のオリジナルに結実させることができた稀有な例としてココナツ・バンクは
もっと評価されるべきだろう。あと、銀次の作詞センスの良さも。

今年はソロ・デビュー40周年。「デッドリー・ドライブ」のDX盤でも出たら嬉しいの
だけど。

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生業は自宅警備

2017-01-13 21:28:16 | REGGAE

            

掲載写真左は井の頭レンジャーズが昨年リリースしたアルバム「RANGERS PATROL
1977 - 1982 UK !」。今回はアルバム・タイトルにあるように英国のパブ・ロックや
パンク周辺の曲をカバーした盤で、全12曲収録。この時代の英国ロックはスカやレゲエと
切り離せない流れがあったのは周知の通り。そこらの年代の曲を現代のセンスと王道の
スカ / レゲエのアレンジで蘇らせた面白いカバー集である。

クラッシュやイアン・デューリーの曲をこのスタイルでカバーするのは想定内であるが
バズコックスの『WHAT DO I GET』やダムドの『NEAT NEAT NEAT』を取り上げている
のが面白い。原曲を知っている方は思い起こしていただきたいのだが、それらの曲が
スカの趣で演奏される痛快さは格別である。

思えばジャズのミュージシャンが様々な我々が簡単に思い浮かべることができる、所謂
洋楽ヒット曲を趣向を凝らして取り上げた例は枚挙に暇がないが、ジャンルは違えど
ここまで1枚の盤でやってのけるとは・・・。『NEAT NEAT NEAT』の奥底に潜む
メロディーの美しさを浮き彫りにし、尚且つファンク風味まで塗す芸当には恐れ入る。

トム・ロビンスン・バンドの『2-4-6-8 MOTORWAY』のベース・ラインを聴いて
トゥーツ&ザ・メイタルズの『MONKEY MAN』を想起させ、ニヤリとさせる遊び心も
うれしい。ポリスの曲を取り上げなかった処に得体の知れない意地(意思でもよい)を
感じるのもいい。何せ、ポリスのレゲエ・トリビュートはそれなりにあるから。

掲載写真右はアルバムから選ばれた4曲を収録した7インチEP。ジャケットに記された
「INOKASIRA」の文字が、あの「LONSDALE」のロゴを思わせるのが気分を盛り上げる。
高校生の頃、ポール・ウェラーが着ているトレーナーか何かの写真を見て「欲しい」と
思ったことがあるのだが、結局は買わなかった。(笑)

さて、私はゲレンデ・パトロールにでもでかけるかな。
いやいや、終日自宅警備に専念する生活がしたい・・・。(笑)

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色即是空

2017-01-11 21:57:37 | THIS SONG

例によって私が井の頭レンジャーズの存在に気付くのは遅かった(笑)のだが、散発的に
耳にした何曲かのカバーには耳を奪われた。つまりは私の好きな曲をスカ・アレンジで
インスト演奏するのだが、その選曲が面白かったのだ。

そして同時に思ったのは、「ロック・ステディー~スカのリズムの上にメロディー・
ラインをオルガンでなぞるだけで、無数のカバー・レコードを作れるではないか、これは
気づいた者勝ちか?(笑)」ということであった。尤も演奏力とセンスが無ければ相手に
されないだろうから、彼らは正しく格好いいのだろう。

彼らは様々な歌手と組んだコラボレーション盤を残しているが、流石にそうなると歌い手に
対する私の好み云々がでてくるのでそこらは静観して、ひたすら「夏なんです(はっぴいえんど)
c/w 砂の女(鈴木茂)」の7インチを聴いていたのだが、遂にとんでもない盤が出た。

それが掲載写真の7インチ。あの、かもめ児童合唱団を歌い手として招き、A面にジェーン・バーキンの
『EX FAN DES SIXTIES』、B面に友部正人の『すばらしいさよなら』を配した双方の
熱心なファンからは疑問符が付く(笑)ような組み合わせで7インチを出したのだから
たまらない。

かもめ児童合唱団のことを知ったのは坂本慎太郎が14年に『あなたもロボットになれる』を
リリースした時に起用した事による。その4年前には既にしっかりとアルバムを出していて
E. YAZAWAの『I LOVE YOU O.K.』を取りあげているのにたまげ、YouTubeでそれを
歌っている様子を見て「なんだかよくわからないけど面白いな」と思ったものだ。

今回の『EX FAN DES SIXTIES』は、かつて安田成美が歌った大貫妙子の日本語詞で
歌っている。「さよならBRIAN JONES , JIM MORRISON・・・」なんて歌っている
のだが、この子供たちがいつか歌詞中に出てくるミュージシャンに興味を持てばいいなと
思う。

そして『すばらしいさよなら』である。この曲は友部正人が92年に発表したアルバム
「遠い国の日時計」に収録されている。このアルバム自体が捨て曲無しの名盤だと私は
思っているのだが、そんな盤からの実に渋い選曲である。

実の処、アルバム「遠い国の日時計」にはもっと好きな曲が幾つもあるが、レゲエで
演奏するとしたらこの曲が一番かもしれない。曲中にはナレーションがあるのだが、
かもめさんはそれも忠実になぞっている。これも子供をダシにした大人の遊びなのかも
しれないが、何ともミスマッチな感じが妙な浮遊感を演出し私は気に入っている。
さすがに、かもめさんたちのフル・アルバムを購入するまでには至っていないが。

すばらしいさよならが、再び逢うまでのの遠い約束であろうが永遠の別れであろうが
去り際は美しくありたいものだ。あれ、何だ今回の2曲のキーワードは「さよなら」
なのか。じゃあ、別に何の問題もない素敵なカップリングじゃないか。

今更のように自分の鈍さに気づく。

グッド・バイ。

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ドアーズ夜明け前

2017-01-08 21:46:32 | ROCK

今年はドアーズのレコード・デビュー50周年というわけで、ファースト・アルバム
「THE DOORS」の50周年記念ボックスのリリースがアナウンスされた。オリジナル・
ステレオとモノの両方のリマスターCDとマトリックスでのライブを収録したCDに、
モノ・ミックスのLPという4枚組の模様。微妙であるが楽しみだ。

掲載写真は昨年12月にリリースされたCDと10インチ・アナログの組み合わせによる
「LONDON FOG 1966」と題された盤。CD単体での発売は無い。
最初は「CD単体なら安く買えるのに」と思っていたが、届いたブツを見て「あ、これは
これでいいかも。」なんて考えを新たに。(笑)

何といっても今まで散々リリースされたドアーズのライブ盤と決定的に違うのは、これが
録音された時期のドアーズはまだプロではないということだ。そんな時期の発掘録音を
今までと同じようなリリースでなく、特別な意味を持たせるために大掛かりな箱の中に
同じ内容とはいえCDと10インチ・アナログ盤、それに幾つかのメモラビリアを入れたと
思えば、このプロジェクトの意義も理解できるというものだ。

音質は上質なブートレグ並みといったところだが、聴いていて全く不満を感じない。
それどころか、デビュー前のバンドの演奏を現場で聴いているような生々しさがいい。
ブルーズ・カバー主体のステージの中でオリジナルの『STRANGE DAYS』や『YOU
MAKE ME REAL』が一際輝いているのは言うまでもない。面白いのは2曲とも、それなりの
完成度を持つのに翌年リリースのデビュー盤には収録されていないことか。
値段は高いかもしれないが、手元に置く価値が十分にある箱である。

さて、話戻って「THE DOORS」50周年記念盤。ライブ音源は67年3月7日の演奏から
たったの8曲しか収録されない。マトリックスで演奏された曲の中からアルバム「THE DOORS」収録曲を
抜き出したら8曲あったということなのだろうが、多分これに満足するファンはいないだろう。

ドアーズは08年に「LIVE AT THE MATRIX 1967」という2枚組CDを出した。
この盤にはたっぷり27曲が収録されているが、具体的にどの曲が3月7日の演奏なのか
或いは3月10日の演奏なのかの記載は無い。使われたマスターはオリジナルではないと
昔から言われてきたが、当時使われたのは「3RD GENERATION」マスターだと
いうことがドアーズのHPで明らかにされた。3月に出る組物では発見されたオリジナル・
テープを使うと書かれているのだが、それだったら変に曲順を変えたりしないで
あるがままの全てを出したら喜ばれるのに、なんて思うのだが。

というわけで、3月発売の「THE DOORS」はモノ・ミックスを楽しみにしているのだが
「モノ・ミックスだけ別売りすれば安く買えるのに」と思っている私がいる。
この想いが、ブツを手にした時に「LONDON FOG 1966」の時と同じように覆れば
いいな、とも思っているのだが・・・。

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NEW BARBARIANS

2017-01-04 00:19:56 | ROCK

掲載写真は膨大な文字とレアな写真で200ページにわたってニュー・バーバリアンズを
捉えたハードカバー本「OUTLAWS , GUNSLINFERS , AND GUITARS」。ストーンズの
ロン・ウッドとキース・リチャーズをフィーチャーしたバンドに相応しいタイトルである。

少なくともバンドが人目につく形で存在したのは79年の4月から8月までの僅かな期間で
あるが、この本のスタートは77年のエル・モカンボから始まる。ニュー・バーバリアンズが
誕生する必然の種が蒔かれたトロントは重要な地であることから、バンドの物語を綴る本
として、ここから始まるのは当然なのだろうがよくぞここから始めたとまずはその点を
賞賛したい。

ロン・ウッドがアルバム「俺と仲間」発表記念に行った74年のライブ盤がファースト・
バーバリアンズとしてリリースされたことがあったが、アレと79年のバーバリアンズは
そもそものバンドの成り立ちや出自が違うので、私は別枠で捉えている。

全ての文字は英語なので読むのはなかなか厳しいが、写真を見ているだけでも当時の
様子が伺えて楽しい。どこでも写真を撮らせる大らかさというか自由さが、このラフで
ルーズなバンド周辺にあったことで、面白い写真が多い。キース・リチャーズさんが
腋に制汗剤を吹きつけようとする写真なんて、なかなか見られないものではなかろうか。

私がこの本を予約したのは昨年の4月で、本に未発表音源10曲収録のCDが付くというので
単純にそれ目当てで予約した。本の発売は当初の予定より延び延びになり、先に8月になって
「WANTED DEAD OR ALIVE」と題されたCDが世に出た。以前にここで取り上げた盤で
あるが、イヤな予感は的中して今回の本に添付されたCDはそれと全く同じ内容であった。
ま、本に添付されたCDにはジャケットはおろか曲目表記さえ無いので、「WANTED
DEAD OR ALIVE」の役割は終わらないのだが、逆にこれだけの装丁にCDが付いて
3192円で買えたのだから、良しとせねばならないだろう。

「ザ・ローリング・ストーンズ楽器大名鑑」の横に並べて、時々引っ張り出すことに
しますよ。(笑)

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新春特別興業 第一弾

2017-01-03 09:09:28 | DAY BY DAY

          

年末年始はほとんどテレビを見なかった。テレビ好き(笑)の私が見るのはドラマと
スポーツくらいなのと、極力バラエティー番組の類は見ないよう意識したからである。
スポーツといってもサッカーしかみなくなったし。その時間を映画と音楽に充てるのだが
それでも、録りためた未見の映画は山ほどある。

前回のクールで見たのは「コピーフェイス」「逃げ恥」(す、すみません)「黒い十人の女」
「勇者ヨシヒコ」まだまだ続く「相棒」、アニメの「DAYS」「うどんの国の金色毛鞠」
そして「警視庁ナシゴレン課」であった。あ、「タイガーマスクW」も見ているか。(笑)

「警視庁ナシゴレン課」は1回目を見ていて途中で見るのをやめようかと思ったのだが
番組中に急に署員が歌いだす歌が、あの名曲『星降る街角』を彷彿とさせたのが気に入って
最後まで見続けた。

掲載写真の2枚は昨年最後の買い物。これをわざわざ7インチにした、その酔狂さを
共有すべく購入。限定500枚ということなのだが、これが大人の遊びということか。
両方とも映画のポスターをジャケットに使用しているのが良いのだが、掲載写真通りに
ジャケットは作られているので、できれば折り込みジャケットでポスターの完全再現が
できればなおよかった。

私の年齢でいうと当然ながら両方の映画は後追いで見たのだが、二人の女優と同じくらい
「0課の女 赤い手錠」だと郷鍈治の印象が強烈だったし、「女番長ブルース 牝蜂の挑戦」
だと、後に仮面ライダーV3(これはリアルタイム)になる宮内洋が悪いヤツで驚いたりで
面白かった。

この手の7インチ、シリーズ化してほしいものだ。

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LOOSE STAR

2017-01-01 05:59:26 | DAY BY DAY

              
              

謹んで新春のお慶びを申しあげます。

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年の瀬2016

2016-12-31 12:12:50 | DAY BY DAY

                           

仕事は基本的にカレンダー通りなので今日から休みである。翌日が休みでない限り、
外では飲まないようにしているのだが、一昨日はつい痛飲してしまい二日酔いであった。
上司も部下も参加した面子は皆、午前中はフワフワしていた。事務処理のスピードを
落とさないよう心掛けたのはよかったが、仕事が終わって雑談をしていたら職場の
可愛い悪魔から「今日は酒の匂いがしていました。」と突っ込まれたので素直に
「ごめんなさい。」と言った。「もう爺だから考えて飲まないといけないね。」と
言うとニッコリ笑ってくれた。これで安心して年を越せるというものだ。

掲載写真は、一時間前に届いたキング・クリムズンのバッヂ・セット。本来ならCDを
買ってバッヂを貰いました、というタイトルの記事になるべきだが年の瀬なので。(笑)
未開封のまま置いといたら10年後くらいに何かの形(笑)になることを期待している。
限定50個らしいので、今年の運を今年の内に使い切った感がある。

え、ということは今年の内に買った年末ジャンボは当たらないということ確定なのね。
いやいや、そんなものハナから当たるわけないのであるが。

               
来年は「悪いヤツ」になろう。(笑)つまり、よく眠るのだ。
なんだ、つまんねぇな。

今年も終わる。良いお年をお迎えください。

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2016年総括 その4

2016-12-26 00:07:30 | ROCK

 

総括その4は発掘物。今年も箱物が多くを占めたが、収録された物量と内容を鑑みて、
この並びとなった。

01 PINK FLOYD / THE EARLY YEARS 1965 - 1972
02 BOB DYLAN / THE 1966 LIVE RECORDINGS
03 遠藤賢司 / 実況録音大全第四巻 1992 - 1994
04 VAN MORRISON / IT'S TOO LATE TO STOP NOW VOL. Ⅱ, Ⅲ, Ⅳ & DVD
05 ALEX HARVEY / THE LAST OF THE TEENAGE IDOLS
06 PUBLIC IMAGE LTD / THE METAL BOX SUPER DELUXE EDITION
07 KING CRIMSON / ON (AND OFF) THE ROAD
08 BIG STAR / COMPLETE THIRD
09 ROGER NICHOLS / TREASURY
10 DAVID BOWIE / WHO CAN I BE NOW? (1974 - 1976)

ピンク・フロイドとボブ・ディラン。どちらも聴きこむまでには至っていないが、末永く
楽しめる組物であるのは間違いない。フロイド箱の大きさと値段には閉口したが、それを
上回る満足感があった。

エンケンのたった3年間がこれほど濃密だったとは。以前も書いたが私が一番熱心に
聴いていた時期だけに嬉しい箱であった。エンケンは今年行われた「満足できるかな」再現
ライブのCDもリリースしたが、そこでの爆発ぶりも強烈であった。

ヴァン・モリスンの組物に唯一不満があるとしたら、タイトルか?(笑)
アレックス・ハーヴェイの組物は初CD化曲と未発表曲の合計が80曲。おそろしく充実した
組物だが、次は映像が出ないものかと贅沢な期待を・・・。

P.I.L.のボックスは「弁当箱かよ?」という装丁に笑ったが、中身は充実。アナログ時代の
缶は地雷を想起させたが、今回は高性能の爆弾がしかけられた謎の箱そのもの。
未発表ライブは低音が出ておらずジャーのベース音があまり聞き取れないが、
肉感的な音は圧巻。何度もやり直す『PUBLIC IMAGE』の緊張感こそ生ならでは。
この箱もいつか錆びていくのだろうな。(笑)

ロジャー・ニコルスの未発表曲を集めた2枚組は日本発の素晴らしい仕事。CM用に録音
したデモが中心でそのほとんどの尺は短いのだが、そのどれもがデモの段階でキラキラと
輝いていたことがわかる。『WE'VE ONLY JUST BEGUN』も『THE DRIFTER』も
ここから始まったのか・・・。『NESCAFE』の収録を喜ばないファンはいないだろう。

ボウイは「THE GOUSTER」が形になっただけで価値があるし、ビッグ・スターも
ここまでの組物が出たら何の文句も無い。80年代のクリムズンはリアル・タイムでは
それほど興味が無かったが、今聴くと以降のワールド・ミュージック・ブーム(笑)を
先取りしたかのようなリズムのアプローチに驚かされる。

ザッパは6タイトルでCDの枚数にして10枚もの盤が世に出たし、ザ・フーの箱物や
アダム&ジ・アンツ(笑ってはいけない)の箱物も良かったが、今年は激戦だったが故に
選べなかった。テリー・リードやエッグス・オーヴァー・イージーも良かった。

さて。来年はどんな発掘物が出るやら。

 

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2016年総括 その3

2016-12-25 01:45:04 | ROCK

総括その3は初CD化が条件のストレート・リイシュー部門。各部門の中で一番
混沌としていて雑多な魅力(笑)を誇る部門である。

        

01 THE ROLLING STONES / THE ROLLING STONES IN MONO
02 THE BEATLES / LIVE AT THE HOLLYWOOD BOWL
03 LESLEY DUNKAN / MOON BATHING
04 THE PILGRIM JUBILEES / CRYING WON'T HELP
05 ANTONIO CARLOS & JOCAFI / MUDEI DE IDEIA
06 DUNCAN MACKAY / SCORE
07 ERROL BROWN / ORTHODOX DUB
08 GRAHAM BELL / SAME
09 カルメン・マキ / アダムとイヴ
10 KEVIN AYERS / AS CLOSE AS YOU THINK

ストーンズのモノラル盤が一挙にCD化され、人心地ついたファンの方は多いのでは。
私は、ステレオ盤と抱き合わせて2枚組にした水増しDX盤で何枚もリリースされてしまう
ことを恐れていました。(笑)

ビートルズはジャケットが違ってしまったことが残念ではあるが、洋楽事始めの頃に
のめりこんだ、あの短い期間を容易に思い起こさせてくれて嬉しい。

洋楽というか英米のロックを中心に聴いていた20代の頃は、今とは比べものにならない
くらい、ロックに拘っていた。そんな時期に「聴きたい」と思っていたがなかなかCDに
ならずに忘れかけていたのが、ダンカン・マッケイとグラハム・ベルの盤であるが
ようやくCD化された。

ダンカン・マッケイの「SCORE」は今聴けば、「76年録音でこの音か」と思わないことも
ないが、ここには私の英国ロックの音への憧れの一端が確かにある。特定のキーボードの
音色を聴けば何でもキース・エマースンを思い浮かべるダメな私であるが、それも含めて
英国のロックに夢中だった時代を振り返る機会ができたような気がする。

グラハム・ベルが自身の名前を冠して72年に出した盤は、ソウル風味の渋いアルバム。
ディランやJ.J.ケイルのカバーを収録。ジョー・コッカーにも引けをとらない迫力の歌唱は
ベルのキャリア中、一番の出来かもしれない。

ケヴィ・エアーズの盤も、多分初CD化だと思うのだけど。レスリー・ダンカンがGMに
残した3枚の盤がCD化されたことも特筆すべき。

例年よりロック色が強いリストである。

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2016年総括 その2

2016-12-24 06:49:47 | ROCK

              
総括その2は新譜部門。例年の如く「時代の音」とは無縁の10枚(笑)。
今年も単純によく聴いた順に並べてみた。

01 PRINCE / HIT N RUN PHASE TWO
02 IGGY POP / POST POP DEPRESSION
03 THE ROLLING STONES / BLUE & LONESOME
04 DAVID BOWIE / ★
05 Drop's / Donut
06 NEIL YOUNG / PEACE TRAIL
07 IAN HUNTER / FINGERS CROSSED
08 坂本慎太郎 / できれば愛を
09 JEFF BECK / LOUD HAILER
10 PETER WOLF / A CURE FOR LONELINESS

プリンスの選出盤は昨年12月に配信でリリースされたのが初出であるが、今年の4月にCD化
されたということで選んだ。今年最も多く聴いた盤で内容も素晴らしかった。結局、私は
80年代頃のプリンスの幻影を追いかけていただけの悪しき聴き手なのかもしれないが。

イギー・ポップの盤も文句なしに良かった。ストゥージズも好きだが、キャリアと年齢の
深みを感じさせる声と曲が集まった今回のような盤こそ広く評価されるべき。

ニール・ヤングはライブ盤も面白かったが、12月に出たばかりのスタジオ盤が面白い。
ベースはトリオ編成での一発録り。普通、マラカス等の被せ物は文字通り後からダビング
したらよさそうなものだが、ジム・ケルトナーがスティックとマラカスを同時に握って
叩くために生じるリズムの微妙な強弱が面白かったりする。

Drop'sの豪快でいながら繊細で渇いた感じと、坂本慎太郎の怪しく湿った感じの両方に
魅力を感じることができるなら、まだもう少しはロックに付き合えるような気がする。

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2016年総括 その1

2016-12-23 09:03:18 | ROCK

  

2016年に購入したブツの中から選定する、恒例の「HARRY'S ROCK AND ROLL
VILLAGE認定ロック大賞」(笑)の時期がやってきました。まずは映像部門。

01 THE ROLING STONES / TOTALLY STRIPPED
02 PETE TOWNSHEND'S DEEP END / FACE THE FACE
03 THE ROLLING STONES / HAVANA MOON
04 FRANK ZAPPA & THE MOTHERS OF INVENTION / THE LOST BROADCAST
05 有山じゅんじ / ラグタイムの流儀~弦で紡ぐありやまな音楽~
06 RCサクセション / SUMMER TOUR '83 渋谷公会堂~KING OF LIVE COMPLETE
07 KING CRIMSON / RADICAL ACTION (TO UNSEAT THE HOLD ON MONKEY MIND)
08 IAN HUNTER / STANDED IN REALITY
09 ゴダイゴ / COLLECTORS DVD BOX 2
10 外道 / 外道 LIVE 2015

ストーンズの「TOTALLY STRIPPED」はブルーレイ4枚組仕様。「TOTALLY STRIPPED」
本編の意義も今になってより深く理解できたが、何より3公演分の映像が一挙に登場した
のは驚きであった。「HAVANA MOON」でのキューバ公演の熱狂も素晴らしかった。

まさか、有山じゅんじ名義の映像が出るなんて。いや、純粋に嬉しい驚きである。
しかも、単なるライブでなく自身がギターを抱えての教則ビデオのような趣であるが、
しっかりと重要曲を歌ってくれるので音楽物としても楽しめる。合言葉は「ウキウキ」である。

RCサクセションの映像は元々は発売を前提として撮影したものではなく、記録用であったと
思われるがそれ故に今の目で見ると様々な不備があるが、それを差し引いても価値ある
リリース。そう言えば数年前に「コブラの悩み」の完全版リリースのアナウンスがあったが
当たり前のように発売中止になってしまった。それを含めて今後の発掘にも期待。

キング・クリムズンは3CDと1ブルーレイで構成されたライブ盤の映像。高松公演を
ベースにしているのが四国の出としては泣けてくる(笑)が、それ以上に6人の演奏者、
特に3人のドラマーがどこをどう叩いているのか見分けられるのが重要。トリプル・ドラムスの
必然と意味合いを確認できるのは映像ならでは。

イアン・ハンターは驚異の30枚組「STANDED IN REALITY」に収録されたDVDを選出。
貴重なPVの数々、懐かしい「IAN HUNTER ROCKS」のDVD化だけでも満足であるが
初登場の79年の演奏まで見ることができるなんて・・・。

外道は今でも聴く者を楽しませ、そして驚かせる。PANTAやROLLYといったゲストの
登場も両者のファンでもある私にはポイントが高い。

来年も、ROCKで行こうよ!。

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いいなりのジャズ 2016

2016-12-21 18:23:37 | JAZZ

今年聴いた少しばかりのジャズから4枚。5月の記事でエヴァンス、ラリー・ヤング、
ハービー・マンの濃い盤を取りあげたのだが、流石にあれほどの濃さは無い。(笑)

       
おお、新譜ですよ。(笑)ビル・フリーゼルの「WISH YOU UPON A STAR」はタイトルから
伺える様に映画やテレビの主題で使われた曲のカバー集。透明な輝きを放つビルのトーンの
美しさと絡むヴィオラやドラムスもいい按排。日本では馴染みの薄い曲や選曲が古い時代の
ものばかりなので単なる雰囲気物のように捉えられる畏れもあるが、それも上等。

モンティ・アレキサンダーが75年にリリースしたライブ盤「LOVE AND SUNSHINE」は
オリジナル仕様では世界初CD化とのこと。米盤はジャケ違いで他の国ではこのジャケで
リリースされている。ジャズの有名な曲ばかりでなくスティーヴィー・ワンダーの
『YOU ARE THE SUNSHINE OF MY LIFE』を取りあげているのが私のような聴き手には
嬉しい処。ジャマイカ出身であることが関係しているのかもしれないがこの後も何度も
仕事を共にするアーネスト・ラングリンの参加も目を引く。

       
田中清司とスーパー・セッション名義の「BRITISH ROCK LIVE IN JAPAN」は72年4月に
朝霞ベース・キャンプで行われたライブ盤。A面は「TRIP TO WEST COAST FROM BRITAIN」と題された組曲で占められ、
デッド、パープル、アトミック・ルースター、マザーズ、ユーライア・ヒープに捧げる5つのパートを1曲に仕立て上げている。
何とも不思議な組み合わせの5組であるが、ジャズ的なアプローチが可能な5組ということ
だったのだろう。マザーズのファンである私にとってはマザーズのパートは食い足りないが。
B面はフロイドの『ECHOES』カバーとジミ・ヘンドリックスをモチーフにした曲で構成
される。日本のロックなりジャズなりが洋楽に憧れた時代の記録として興味深い1枚。

昨年から続いたカシミア・ステージ・バンドの全アルバム復刻プロジェクトも完結。
ただでさえレアなアルバムばかりなのに、75年の沖縄海洋博での演奏を収録したライブ盤が
あったとは・・・。バンドとしては最後のアルバムとなったのだが、もうこのジャケットで
ライブ盤が存在することだけで嬉しい。バンドが演奏しているステージ下の横断幕に
ビクトロンの文字があるのが時代を感じさせる。

というわけで今年も「いいなりのジャズ」であったのだが、ロック者が選ぶのに相応しい
4枚だったのではないかと思う。

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おそるおそるソウル

2016-12-20 22:08:11 | SOUL

ソウル・ミュージックの探求も続けなければと思いながら、次々と出る復刻物になかなか
目配りができていない。そんな中、今年よく聴いた4枚を。

       
ピルグリム・ジュビリーズが75年に発表した「CRYING WON'T HELP」はジャケット
写真を見て間違いないと確信。(笑)ファンキーな曲が人気なようだが、私はバラッドで
聴けるコーラスとリードの絶妙な声の混ざり具合が好きだ。トラックの出来も最高。
アメリカのレーベル「PLAY BACK」から同時期にこの盤を含めたピーコック・レーベルの
盤が3枚再発されたが、これが一番良かった。「PLAY BACK」と言えば、既に取り上げたが
O.V.ライトのシングル集という仕事も素晴らしかった。

デルズが71年にリリースした「FREEDOM MEANS」も私好みのジャケット。(笑)
これは昨年の今頃のリリースだったのだが、何故か入手に手間取り今年になって手にして
よく聴いたので、ここに登場した次第。こんなところにもソウルの探求が疎かになって
いることが表れている。LPでいうところの両面の頭の曲が共に冒頭に語りが入るのが
気分を盛り上げる。ジャンプと言う言葉は似つかわしくないが、アップテンポの曲と
バラッドの配分の妙にやられる。B面最後の『FREEDOM THEME』が無音というのも
やられた。再発CDのジャケットの金の縁取りは余計。(笑)

      
インディペンデンツがWANDに残した全録音を収録した「JUST AS LONG :
THE COMPLETE WAND RECORDING 1972 - 74」はその名の通り、2枚の
アルバムとそこに未収録のシングル曲を収録。ファースト・アルバムの「THE FIRST
TIME WE MET」がCDの頭からオリジナルの曲順通りに全曲並んでいるのがよい。
この盤さえあれば音源的には事足りるのだが、あの素敵なジャケットの盤がCDで
ストレート・リイシューされたような覚えがないのだが・・・。それはともかく
いつもながらのKENTのいい仕事。

インディペンデンツからの流れというわけではないが、キング・ジェームス・ヴァージョン
の「FIRST TIME WE MET」は74年のアルバムで日本が世界に先駆けて今年初CD化を
実現。オリジナルはPEACOCKなので、今回取り上げた4枚中昨年リリース(泣)の
デルズを除けば微妙な数珠繋がりの盤を偶然にも選んだことになる。
ゴスペルと言われれば得意ではないのであるが、この盤は歌われている内容はともかく
音に関しては普通に聴けるソウルでありファンクである。歌唱もくどくないので
私には丁度いい。

この時期はこういう音楽が身も心も温まる。一生モノの4枚に出会えたことに感謝。

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時差12時間の国から来た男 その2

2016-12-19 00:19:34 | BRASIL

掲載写真はジャルズ・マカレーの4枚組CD「ANOS 70」。2枚のCDに収録された
未発表音源の数々がブラジル音楽ファンには喜ばれたであろうが、私はマカレーの
最初の2枚のアルバムが再CD化されてそれを手に出来たことが嬉しい。

        
自身の名前を冠してリリースされた72年の盤は音自体は所持していたのだが、やはり
気に入ったアルバムは盤を所持したいというわけで。ボサノヴァでもジャズでもサンバでも
ソウルでも何でもいいが、それらすべての要素を組み込んで基本トリオ編成で拡がりの
ある音を作ったこのファーストはジャケットの怪しい印象と共に強く記憶に残る。
アコースティック・ギターと唸るベースに耳を奪われる凄盤。

74年のセカンド・アルバム「APRENDER NADER」もなかなか強烈なジャケットだ。
ファーストより参加ミュージシャンが大幅に増えたせいもあり、音つくりも激変。
その分、ファーストより多彩であるがブルーズ風味の隠し味が加えられ、ロック者に
より大きくアピールする1枚だと思う。

どちらの盤もボーナス・トラック付きでファーストにはあの「PHONO 73」に
収録された演奏を含む3曲のライブ・バージョンが、セカンドには同盤収録曲の5曲の
デモが収録されている。ボックスのみ収録では勿体ないので、この2枚は是非とも
単体でのリリースが望まれる。

     
2枚のレアリティーズは、私のような単純なロック者には荷が重いが、いつかこの2枚の
真の有難味が理解できる日がくることを願っている。

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